鬼才デヴィッド・リンチ、日本の伝統「西陣織」とコラボレーション！

カルト的人気を誇る映画監督デヴィッド・リンチと西陣織の老舗「細尾」のコラボレーション展「DAVID LYNCH meets HOSOO」が、東京・表参道の「EYE OF GYRE」にて11月13日まで開催中だ。

「SPIRAL」(C) David Lynch

ヴェネチア国際映画祭栄誉金獅子賞を受賞するなど、映画監督として広く知られているデヴィッド・リンチだが、近年ではアートワークの評価も高く、美術家としての業績を称えて美術界において権威ある「GoslarKaiserring award for 2010」を受賞。同展は、そんな美術家デヴィッド・リンチの一点の絵画作品「SPIRAL」がインスピレーションとなっている。

photo by Adam Bordow

世界で一番複雑な構造をもつテキスタイルの西陣織。その中でもとくに細尾のテキスタイルは9000本の縦糸を１本ずつ制御することにより、非常に多層的なレイヤーを構築し、布そのものがまるでひとつのアーキテクチャ（構造体）と言える。細尾が独自の西陣織の技術によって、デヴィッド・リンチの絵画作品のイメージと世界観を解析。空間インスタレーションを構築することによって、「重層的世界と多層的世界が融合したSPIRAL」へと立体的に進化させ、「テキスタイルが描く深層心理」という未知の領域に観客は足を踏み入れることとなる。

最先端のクリエイティビティと進化を遂げる日本の伝統が融合し、人間の深層心理をテキスタイルで描きだす画期的なプロジェクト。新たな世界観を体感してみては。