現代アートシーンの最重要人物のひとり、オラファー・エリアソンに迫るドキュメンタリー作品『オラファー・エリアソン 視覚と知覚』が2017年8月5日(土)より公開される。総制作費約17億円をかけ、約140万人が鑑賞したと言う彼の代表作「ザ・ウォーター・フォールズ」の制作過程を中心に、金沢21世紀美術館の『あなたが出会う時』展や、ドイツのスタジオでの制作過程に密着。
現代アートシーンの最重要人物のひとり、オラファー・エリアソンに迫るドキュメンタリー作品『オラファー・エリアソン 視覚と知覚』が2017年8月5日(土)より公開。
ベルリンとコペンハーゲンを拠点に活動するオラファー・エリアソンは、1967年デンマーク生まれの芸術家。2003年にロンドンのテート・モダンで人工の太陽と霧を出現させた個展「ザ・ウェザー・プロジェクト」を成功させ、世界中に衝撃を与えた。
本作の幕開けは2006年2月のニューヨーク市ランダルズ島。2008年6月、ニューヨーク市のイーストリバーに4つの人工滝を出現させた彼の代表作「ザ・ニューヨークシティ・ウォーターフォールズ」のロケーション探しだ。この制作過程を中心に、金沢21世紀美術館の『あなたが出会う時』展や、ドイツのスタジオでの制作過程に密着し、オラファー自らが作品と制作の裏側について丁寧に解説していく。
また冒頭からエンディングまでナレーションや第三者のインタビューなどは一切なし。オラファーがひたすら語りかけてくるのも本作の特筆すべきポイントだ。実験を通じて芸術をわかりやすく解説してくれたかと思うと、禅問答のような芸術論を展開したり、プロジェクトの進展に感情を露わにしたり。全編を通して問いかけ続けるオラファーに、観客たちは惹きつけられ、傍観者から当事者へ、作品へと巻き込まれていく。
さらに8月4日(金)から開催される『ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス』への出展も決定。映画で彼の作品への造詣を深め、その目で作品を楽しんでみてはいかがだろう。
『オラファー・エリアソン 知覚と視覚』
監督:ヘンリク・ルンデ、ヤコブ・イェルゲンセン
出演:オラファー・エリアソン
2017年8月5日(土)よりアップリンク、横浜シネマ・
http://www.ficka.jp/olafur/
text:Misato Kikuchi