マリメッコの現在を支えるデザイナーの中からパーヴォ・ハロネン、マイヤ・ロウエカリ、アイノ=マイヤ・メッツォラの3名に焦点を当てた展覧会が現在、東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で開催中。3人がそれぞれ「JAPAN」をテーマに手がけた新作パターンにも注目!
フィンランドを代表するテキスタイルメーカーとして、日本をはじめ世界中で大人気のマリメッコ。その現在を支えるデザイナーの中から、パーヴォ・ハロネン、マイヤ・ロウエカリ、アイノ=マイヤ・メッツォラの3名に焦点を当てた展覧会「マリメッコ・スピリッツ」展が現在、東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で開催中だ。生まれも育ちもフィンランドの3人が「JAPAN」をテーマに手がけた新作パターンにも注目したい。
オリジナリティ溢れるデザインと独特のカラーリングで知られるマリメッコは1951年創業。テキスタイルデザイナーのアルミ・ラティアが「マリメッコは自分に寄り添う美しい日常である」というデザイン哲学を掲げて立ち上げた同社は、当初からデザイナーが自由に才能を発揮できる環境を整え、時代を超えて愛され続けることとなる代表的なデザインパターンを次々と生み出してきた。「ウニッコ」「カイヴォ」などを手がけたマイヤ・イソラや「バルブンライタ」「ナドヤ」などを手がけたヴオッコ・エスコリン-ヌルメスニエミ、それに石本藤雄や脇阪克二などの日本人デザイナーまで。マリメッコではいつの時代にも実に多彩な個性を持つデザイナーたちが活躍してきたが、制作されたパターンひとつひとつに名前をつけ、彼らの名と制作年をテキスタイルに明記する同社ならではのスタイルは、デザイナーの創造性を大切にする理念とともに現在まで受け継がれている。
現在開催中の「マリメッコ・スピリッツ」展は、異なる個性で現在注目を集める3名のフィンランド人デザイナーにスポットを当てた展覧会。マリメッコのための代表パターン各4点をはじめ、ヴィヴィッドなカラーリングが美しいオリジナル作品や各作家のインタビュー映像などを通して、三者三様の個性を紹介するとともに、彼らに共通する“マリメッコの精神”も浮かび上がらせている。自然の美しさを取り入れたシンプルな表現で長きにわたり日本人に愛されてきたフィンランドの感性も再確認できる、絶好の機会。マリメッコ・ファンはもちろん、すべてのデザイン好き、テキスタイル好きは必見の展覧会だ。
『ギンザ・グラフィック・ギャラリー第363回企画展 マリメッコ・スピリッツ パーヴォ・ハロネン/マイヤ・ロウエカリ/アイノ=マイヤ・メッツォラ』
会期:〜1月13日(土)
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)(東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F/B1)
時間 11:00~19:00
休館日 日・祝・12月28日(木)〜1月4日(木)
入場無料
電話:03-3571-5206
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/
text : Shiyo Yamashita