フランスを代表するポスター作家、レイモン・サヴィニャックの展覧会「サヴィニャック パリにかけたポスターの魔法」が2018年4月15日(日)まで、練馬区立美術館で開催されている。20世紀のポスター史に残る名作とともに、スケッチや原画も展示。当時のフランスの街角の空気まで感じられそう!
フランスを代表するポスター作家、レイモン・サヴィニャック(1907〜2002)の展覧会「サヴィニャック パリにかけたポスターの魔法」が2018年4月15日(日)まで、東京・中村橋の練馬区立美術館で開催されている。20世紀のポスター史に残る名作とともに、スケッチや原画も展示。当時のフランスの街角の雰囲気も体感できる。
ペリエ、ビック、モンサヴォン石鹸、ルノー、エールフランス……カラフルな色づかいとわかりやすくエスプリに富んだ図案で20世紀の広告界に大きな足跡を残したポスター作家、レイモン・サヴィニャック。アール・デコの巨匠、カッサンドルに学び、41歳でポスターの世界に本格デビューした遅咲きの天才だ。彼は第二次世界大戦後、それまでのフランスの伝統だった装飾的なデザインから脱却した独自の作風で広告界に旋風を巻き起こした。
森永製菓やとしまえんなどのポスターを手がけていたこともあり、ここ日本でも長らく高い人気を誇ってきたサヴィニャック。本展では3〜4mに及ぶ大型作品や、日本初公開のポスターを含む約200点の作品を通じて、サーカスや見世物のアートに魅せられ確立した彼の独創的なスタイルを存分に堪能できる。
展覧会場内には、パリ市内に掲出されたサヴィニャックのポスターの写真なども。「屋外広告」とも呼ばれるポスターが、街の中でどのように広告としての効果を発揮していたのかに触れることで、彼のポスターの社会的な影響にまで思いを馳せることができるのが嬉しい。本展は今後、宇都宮美術館、三重県立美術館、兵庫県立美術館、広島県立美術館を巡回。これまでにない大規模な巡回展の開催で、サヴィニャック人気が再燃しそうだ。
「練馬区独立70周年記念展 サヴィニャック パリにかけたポスターの魔法」
会期:〜2018年4月15日(日)
会場:練馬区立美術館(東京都練馬区貫井1-36-16)
時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜
観覧料:一般¥800、高校・大学生および65~74歳¥600、中学生以下および75歳以上無料
※要年齢確認証
※障害者手帳等持参の場合:一般¥400、高校・大学生¥300(介添者1名まで障害者料金で観覧可能)、ぐるっとパス利用者:¥300(年齢などによる割引の適用外)
03-3577-1821
https://www.neribun.or.jp/museum.html
text : Shiyo Yamashita