春の京都を舞台に開催される、日本でも数少ない国際的な写真祭「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」。第6回目となった2018年春の展示の一部が、スペシャル・エディション「TOKYOGRAPHIE」として東京に巡回中だ。「UP」というテーマのもと集まった、国内外の気鋭のアーティストたちによる作品群に注目!
日本でも数少ない国際的な写真祭としておなじみとなった「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」。その第6回目となった2018年春の展示の一部をスペシャル・エディション「TOKYOGRAPHIE」として、東京で見ることができる。
「KYOTOGRAPHIE」は2012年、芸術的手法である「写真」への理解を深め、その可能性を伝えることを目的としてスタート。共同創設者であり、現在も共同代表を務めるのは、フランス人女性写真家のルシール・レイボーズと照明家の仲西祐介だ。伝統と革新が同居する国際都市・京都を舞台にこれまで6回開催されてきたこの写真祭は、国内外の多彩な作家たちの参加や、歴史的建造物などの意外な空間を会場に設定してきたこと、さまざまな関連イベントの成功などもあり、今では春の京都の文化的な風物詩のひとつとして定着しつつある。
スペシャル・エディション「TOKYOGRAPHIE」では、「UP」というテーマのもとに開催された「KYOTOGRAPHIE 2018」のなかから、小野規「COASTAL MOTIFS」、ギデオン・メンデル「Drowning World」、リウ・ボーリン「Liu Bolin × Ruinart」、宮崎いず美「UP to ME」といった、京都でも大きな話題となった選りすぐりの展覧会を、都内各所で開催。京都とはまた趣の異なる空間での展示は、春に観た人も再見の価値ありだ。
「KYOTOGRAPHIE」としては先日、2019年のテーマが「VIBE」になったことと、振付師・映画監督として知られるベンジャミン・ミルピエや、世界的な広告・ファッション写真家としておなじみのアルバート・ワトソン、コラージュ的手法を使った作品や舞台美術などで高い評価を得る金氏徹平などが参加することを発表したばかり。こちらは2019年4月19日(金)〜5月12日(日)の開催となる。春の京都、今から旅の計画をしておいても早すぎるということはなさそうだ。この冬は、そんな次の京都開催に思いを馳せつつ、東京の展示を巡ってみては。
「TOKYOGRAPHIE」
会期:〜2018年12月25日(火)※会期は展示による
会場:都内各所
https://www.tokyographie.jp/
text : Shiyo Yamashita