日本人の繊細な美意識や感覚を様々な媒体を通して表現するミヤケマイと、ファッションをテーマにした作品で知られるオロール・ティブー。ともに京都の職人と仕事をした経験のある2人のアーティストによるコラボ展「箱入り娘_Les Modesties」が2019年6月22日(土)まで、、ワコールスタディホール京都 ギャラリーにて開催中だ。
日本の伝統的な美術や工芸の要素をベースに、媒体にとらわれない活動で高く評価される美術家のミヤケマイと、ファッションをテーマに、衣装や彫刻など多彩な表現を展開する現代美術家のオロール・ティブー。2人の女性作家によるコラボレーション展「箱入り娘_Les Modesties」が、ワコールスタディホール京都 ギャラリーにて、2019年6月22日(土)まで開催中だ。
ミヤケマイは日本人の繊細な美意識や感覚をもとに、工芸から人工知能のようなテクノロジーまでを手工芸品として同列に扱い、過去、現在、未来を繋ぐことによって物事の本質を問う作品を発表してきた人。骨董、工芸、現代美術、デザイン、プロダクト、文学など、既存のジャンルを自由に横断しながら制作を行ってきた。2018年からはSHISEIDO THE STOREのウィンドウギャラリーのアートディレクターに就任、その手腕を発揮している。
一方、オロール・ティブーはファッション、テキスタイル、コスチュームデザインのクリエイティブ・ディレクター。メゾン・マルタン・マルジェラなどのオートクチュールハウスに勤務しながら自身のユニークなデザインを立ち上げた彼女は、2013年にはパリ市からファッション部門でクリエイション大賞を授与されるなど、多方面から注目を集めている。
ともに京都の伝統工芸の職人との協働を経験している2人。ミヤケマイは現在京都造形芸術大学特任教授も務めている。また、オロール・ティブーには2015年にアンスティチュ・フランセ日本が運営するアーティスト・イン・レジデンス、ヴィラ九条山のレジデントとして、型染めと友禅という日本の伝統技法を新たな視点から見直し、新しいテキスタイル作品を作り出した経験が。ちなみに、パリと京都は姉妹都市でもある。
本展はそんな2人がワコールのレースを使い、京都の職人の技術を使って制作した作品が見られる、またとない機会。伝統と現代性、繊細さやノスタルジックな部分などで共通する2人の作品が共存することで醸し出される空気を楽しんで。
ミヤケマイ / オロール・ティブー「箱入り娘_Les Modesties」
会期:〜2019年6月22日(土)
会場:ワコールスタディホール京都 ギャラリー(京都市南区西九条北ノ内町6 ワコール新京都ビル)
時間:10:00〜20:00(土曜 〜17:30)
休館日:月曜・土曜・日曜・祝日
入場料:無料
075-556-0236
https://www.wacoal.jp/studyhall/gallery/
text : Shiyo Yamashita