ちひろ美術館・東京では2019年11月1日(金)〜2020年1月31日(金)、「石内 都 展 都とちひろ ふたりの女の物語」を開催。写真家の石内都が新たに絵本作家・いわさきちひろの遺品を撮り下ろしたシリーズ「1974.chihiro」29点を初公開するとともに、自身の母親の身体や遺品を撮影したシリーズ「Mother’s」なども展示する。
ちひろ美術館・東京では2019年11月1日(金)〜2020年1月31日(金)、写真家の石内都が新たに絵本作家・いわさきちひろの遺品を撮り下ろしたシリーズ「1974.chihiro」などを展示する「石内 都 展 都とちひろ ふたりの女の物語」を開催する。
写真を始めた28歳の時から母の旧姓名を作家名として名乗ってきた石内。彼女は2018年のいわさきちひろ生誕100年プロジェクト「Life展」にて、いわさきが描いた絵本『わたしがちいさかったときに』と、広島で被爆した人たちの遺品を石内が撮影したシリーズ「ひろしま」によるコラボレートが安曇野ちひろ美術館で行われた際に、いわさきの人生について知り、いわさきと2歳違いの自分の母、藤倉都との重なりに気づいたという。
当初はいわさきに対して「やさしい色彩でかわいらしい絵を描く絵本作家」という印象を持っていたという石内。しかし、彼女の残した資料やエッセイを読み、戦時中に旧満州(中国東北部)に渡ったこと、年下の男性と結婚したこと、女性が自由でなかった時代に手に職を持って家族を支えたことなどといった自分の母との共通点に親近感を覚え、その生き方に共鳴したという。
本展では、石内が雪の降る安曇野でちひろが身につけた服や小物などを撮影した「1974.chihiro」29点を初公開するとともに、母の身体や遺品を撮影したシリーズ「Mother’s」も展示。また、2人の女性の生前の写真や資料、ちひろによる人物デッサンなども展示されるので注目だ。
会期中の11月30日(土)には「ふたりの女の物語 都とちひろ」と題した、石内と社会学者の上野千鶴子による貴重な対談イベントも予定(参加費 ¥1,000)。先着60名なので、興味のある人は早めの予約を。
「石内 都 展 都とちひろ ふたりの女の物語」
会期:2019年11月1日(金)~2020年1月31日(金)
会場:ちひろ美術館・東京(東京都練馬区下石神井4-7-2)
時間:10:00〜17:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜(祝・休日は開館、翌平日休館)、年末年始(12月28日~1月1日)
料金:大人¥800/高校生以下無料/65歳以上、学生証提示、公式WEBサイト割引特典提示の場合¥700/障害者手帳提示の場合¥400、介添え1名まで無料/視覚障害のある人は無料
03-3995-3001(テレホンガイド)
https://chihiro.jp/tokyo/
text : Shiyo Yamashita