表参道の「GYRE」4階のレストランフロアが「GYRE.FOOD」として2020年1月10日(金)にグランドオープンする。それに先駆けて一部店舗以外がプレオープン。フロアコンセプトを野村友里、フロアプランを田中開、空間コンセプトを田根剛、フードコンセプトを信太竜馬という豪華面々が手がけた、大人が楽しめる食の場の誕生だ。
表参道の「GYRE」4階のレストランフロアが「GYRE.FOOD」として2020年1月10日(金)にグランドオープン。2007年に “SHOP & THINK”という哲学を掲げ、オランダの建築家グループ、MVRDVのデザインによりオープンした「GYRE」の哲学を引き継ぎつつ、新たに“循環”をテーマに据えた、2つのレストラン、ショップ、バー、イベントスペースが一体となった約1,000㎡の食空間として誕生する。
GYRE総合ディレクターの平尾香世子のもと、フロアコンセプトを「eatrip」の野村友里、フロアプランを新宿ゴールデン街のレモンサワー専門店「THE OPEN BOOK」を手がけた田中開、空間コンセプトを東京オペラシティアートギャラリーとTOTOギャラリー・間での『未来の記憶 Archaeology of the Future』展も記憶に新しい、パリを拠点に活躍する建築家の田根剛、フードコンセプトを銀座「ESqUISSE」のスーシェフとして活躍した信太竜馬という豪華メンバーが集結した一大プロジェクト「GYRE.FOOD」。
フロアに足を踏み入れると、都心のビルの中に突如登場した、土と緑の空間に圧倒される。田根によれば「これからの未来の食文化を考えた先に“土”が発想の原点となった」とのこと。床も、テーブルも、壁も、すべてがさまざまな仕上げを施された同じ土によってできているのが面白い。
信太が新たな拠点とするメゾン「élan」は、「真に生命力が躍動し、想像力が羽ばたく場を提供する」というコンセプトのもと、グランドオープンの2020年1月10日(金)に合わせてお披露目される。オープン後はこの店とオールデイ・ダイニング「EUREKA」で食材をシェアすることで、食材の無駄をなくすようにしていくという。バー「fünklein」で注目したいのはビールのようにタップから出てくる「タップカクテル」。また、「eatrip soil」は野村が本当に欲しいもの、必要なものは何なのかと自らに問いかけるような物差しと基準で選りすぐった、食材やキッチン・食卓まわりのもの、作品を全国から集めたショップ。「Seed program by eatrip soil」という、物の背景や思いを学んだり、体験したりするワークショップも開催される。
それぞれの店から出た生ゴミなどは、コンポストで堆肥にし、施設での野菜作りに活用したり、店内の補修に使ったりしていこうと考えているそう。今回の空間づくりについて田根は「食を楽しみながら、地球環境の未来を感じるレストランフロアとして東京の食文化の未来を創る場所が生まれればと思っています」とコメントしている。
イベントなどにもぴったりの階段状の座席は、コーヒーを飲んだり、スナックを楽しんだり、さまざまに使えそう。表参道に面した窓側は開放感あふれる雰囲気の中で食事が楽しめる空間。「élan」には個室もある。訪れるたびに新しい食体験ができる「GYRE.FOOD」で、これからの東京における食のあり方にも思いを馳せてみてはいかがだろうか。
GYRE.FOOD
住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 4F
メゾン「élan」18:00〜21:00(L.O.)/水曜休/03-6803-8670 ※2020年1月10日(金)オープン
オールデイ・ダイニング「EUREKA」11:00〜22:00(L.O.)/不定休/03-6803-8699
バー「fünklein」11:00〜23:30(L.O.)/不定休/03-6803-8699
グロッサリー&シードクラブ「eatrip soil」11:00〜20:00/月曜休/03-6803-8620
https://gyre-omotesando.com/
text : Shiyo Yamashita