スタイリストの山本マナがこれまで手がけてきた作品を発表する場として、ウェブ上に架空のギャラリー、「SNÖ」を開設した。第一弾として展示されているのは、山本が写真家の横浪修、モデルのモトーラ世理奈と組んだ3年前の撮り下ろし作品「SNOW」。実際のギャラリーのように並べられた40点の作品を、じっくり堪能できる。
スタイリストの山本マナがこれまで手がけてきた作品を発表する場として、ウェブ上に架空のギャラリー、「SNÖ」を開設。その第一弾、山本がスタイリング、モトーラ世理奈がモデルを務め、横浪修が撮り下ろした「SNOW」の展示が始まった。
雑誌や広告、ブランドのカタログなどで幅広く活躍する山本が、「何かを作り続けていきたいという思いと、スタイリストとして発信できることとは何だろう」と考え、それらを表現していく場としてたどり着いたのがこのギャラリー。単なるオンラインギャラリーとは違い、展示の方法も実際のギャラリーのようなホワイトキューブを見て回る形になっており、途中には化粧室まで用意されているという凝りよう。スウェーデン語で雪を意味する「SNÖ」という名前には、故郷・北海道の雪景色の美しさを久々に見た時の感動と、「少し夢を見たいという気持ち」が込められている。
「SNOW」で展示されているのは、山本がスタイリング、モデルをモトーラが務め、北海道・東川町の大自然のなかで横浪が撮影した、美しい光と澄んだ空気が感じられる40点のフィルム作品。どうしても雪の中で撮影したいという長年の思いを横浪、モトーラとのチームで叶えることができたという山本は、この作品を「このまましまっておくのは勿体なくて」、今回展示することにしたのだという。「いい写真にするために」という3人の思いがひとつになって生まれた作品は、眺めていると気持ちが透き通っていくようなものばかりだ。
「作品はひとりでは作れません。チームがあってこそなので、何かを感じた時に好きなものを作りたいと考えています」という山本。今後も「SNÖ」では、ゆっくりとしたペースながら、彼女の思いのこもった展覧会が開催される予定。ぜひ定期的に訪れてみてほしい。
SNÖ
http://sno.gallery/
text : Shiyo Yamashita