ゲイを描いたアートでLGBTQの権利を訴えたフィンランドの作家、トム・オブ・フィンランドの日本初個展「Reality&Fantasy The World of Tom of Finland」が、2020年9月18日(金)〜10月5日(月)、渋谷パルコ B1F GALLERY Xにて開催される。自由と社会の寛容を促した歴史的作家のキャリア全体を網羅しつつ、LGBTQのレジェンドとしての一面も紹介する、必見の展覧会だ。
男性の身体を官能的でエロティックに描いた作品の数々でLGBTQの権利を訴えたフィンランドの作家、トム・オブ・フィンランドの日本初個展「Reality&Fantasy The World of Tom of Finland」が、2020年9月18日(金)〜10月5日(月)、渋谷パルコ B1F GALLERY Xにて開催される。
トム・オブ・フィンランドことトウコ・ラークソネンは1920年生まれ。1939年にヘルシンキに出て広告を学んだ彼は戦後、昼間は広告会社でアートワークなどを手掛けながら、夜は自宅に籠ってドローイングに励んでいた。同性愛が厳しく罰せられた時代に彼が描いた、筋骨隆々でセクシーな肉体労働者や兵士、バイカーなどの姿は、アンダーグラウンドのゲイ・シーンで支持されるように。そして1957年、彼が送ったドローイングがアメリカのフィットネス雑誌『Physique Pictorial』の表紙を飾ったことをきっかけに、彼の作品は一躍海外でも知られるようになる。“トム・オブ・フィンランド”という名前は、この時のクレジットが始まりだ。
本展では1946年〜1989年の間に、グラファイトやグアッシュ、マーカー、ペン、インクなど、様々な画材を使って制作された30点の作品を展示。 トム・オブ・フィンランドのキャリア全体を網羅しながら、彼の多彩な才能に注目すると同時に、ゲイ・カルチャーの創成期を担ったLGBTQのレジェンドとしての彼の一面も紹介する。キュレーションは東京を拠点に活動、自身のギャラリー「The Container」のディレクターも務めるシャイ・オハヨンが担当。厳しい現実と戦いながら、当時の社会がゲイ男性に押し付けていたイメージを払拭することに貢献した歴史的作家の生誕100周年を祝うにふさわしい展覧会となりそうだ。
会場では充実の展覧会オリジナルグッズも販売予定。また、会期中には各所で多彩な関連プログラムも開催予定なので、ぜひチェックしてみて。
「Reality&Fantasy The World of Tom of Finland」
会期:2020年9月18日(金)~10月5日(月)
会場:GALLERY X(東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ B1F)
時間:11:00〜21:00 ※初日と最終日は18:00閉場/入場は閉場時間の30分前まで
入場料:¥500(税込)※未就学児入場不可
03-6712-7505
https://art.parco.jp
text : Shiyo Yamashita















