写真家という枠を超えて、さまざまな分野で多彩な活動を展開する蜷川実花の展覧会「蜷川実花展 -虚構と現実の間に-」が、、2021年11月14日(日)までの会期で、東京・上野の森美術館にて開催中。全国10会場を巡回した展覧会の集大成で、蜷川の作品世界を全身で体感できる。
写真家・映画監督としてのみならず、さまざまな分野で多彩な活動を展開する蜷川実花。2018年から全国10会場を巡回した展覧会の集大成となる東京展が、現在、東京・上野の森美術館にて開催されている。
第26回木村伊兵衛写真賞をはじめとしたさまざまな賞を受賞、写真家として確固たる地位を築いてきた蜷川。映画監督としても『さくらん』(2007)、『ヘルタースケルター』(2012)、『Diner ダイナー』(2019)、『人間失格 太宰治と3人の女たち』(2019)など話題作を発表、映像作品も数多く手がけてきた。2016年に台湾・台北當代藝術館(MoCA Taipei)にて大規模な個展を開催、同館の動員記録を大きく更新。翌2017年には上海で「蜷川実花展」を開催するなど、海外での評価も高い。
今回の東京展では、これまでの展示作品を半数ほど入れ替えているほか、本人の書斎を再現したインスタレーションや映像作品などを加えることで、ジャンルを超えて蜷川の世界を楽しむための工夫が随所になされている。
2021年に撮影された桜や藤の写真《光の庭》や、ポラロイド作品《TOKYO》、女性やパラスポーツ選手たちのポートレートなどが新たに展示されることで、大幅にスケールアップした展覧会は、既に他会場で観た人も必見。キャリアを重ねる中でさらに輝きを増す蜷川の圧倒的な表現を体感してみては。
「蜷川実花展 -虚構と現実の間に-」
会期:〜2021年11月14日(日)※会期中無休
会場:上野の森美術館(東京都台東区上野公園1-2)
開館時間:10:00〜17:00(最終入館は閉館の30分前まで)
※事前予約制につき平日は日付を、土曜・日曜・祝日は日時を指定/在庫に余裕がある場合のみ当日券を当日10:00より窓口にて販売
050-5541-8600(ハローダイヤル)
https://ninagawa-exh.com/
text : Shiyo Yamashita