プラダ 青山店では、2022年3月11日(金)〜6月20日(月)、プラダ財団の支援を得て企画された展覧会「Role Play」を開催する。これは2月19日(土)よりミラノのオッセルヴァトーリオ フォンダツィオーネ プラダにて開催される展覧会の第2弾。ジュノ・カリプソや澤田知子など、国際的に活躍する4組5名の作品が、光のインスタレーションの中に展示される。
プラダ 青山店では、写真界で権威を持つアパチャー財団のメリッサ・ハリスをキュレーターに迎え、国際的に活躍する4組5名のアーティストが参加する展覧会「Role Play」を開催する。代替可能かつ理想化されたアイデンティティを模索し、投影し、作り上げる概念について探求することをテーマとしている。
「Role Play」は2022年2月19日(土)〜6月27日(月)にミラノのオッセルヴァトーリオ フォンダツィオーネ プラダで開催される展覧会の第2弾。各アーティストはロールプレイングや分身の創造、自己の拡散などを切り口として、個人の本質や表向きの人格の追求とその理解に迫る。ハリスは「分身や表向きの人格、化身は自分の望みであるかもしれない。おそらくそれは、自分の個人的、文化的な背景や他者意識に関連しているとも言え、アクティビズムのひとつ、あるいは、既成概念にとらわれずに、相手の立場に立って考えるという共感を得るための手段であるかもしれないのです」と語っている。
今回展示されるのは、写真、映像、オーディオなどの作品。イギリス出身のジュノ・カリプソは1970年代に、ラスベガスの地下に核攻撃の際の避難場所として建てられた邸宅を撮影した「What To Do With a Million Years?」(2018)を出展。日本のハルカ・サカグチとスペインのグリセルダ・サン・マルティンは、米国のエンターテインメントや 映画業界における多様性の欠如を訴える風刺的なポートレートシリーズ「Typecast Project」(2019)を展示する。また、異なるキャラクターに扮したセルフポートレートで知られる澤田知子の、日本のお見合いという習慣や初顔合わせの際の写真を再現した「OMIAI♡」(2001)シリーズも登場する。
さらに、南アフリカ出身のボゴシ・セククニは、疎遠になっている父親との関係を2つのスクリーンを使ってシミュレートしたビデオインスタレーション「Consciousness Engine 2: absentblackfatherbot」(2014)を出展。これらの作品は、アムステルダムとパリを拠点とするクリエイティブ・エージェンシー、ランダム・スタジオによる光のインスタレーションの中で展示される。
写真は発明されて以来、他者性の概念を表現する理想的な手段であり続けているが、この数十年の間にオンラインゲーム、ソーシャルメディアプラットフォーム、その他の革新的なロールプレイングなどが発達。それらは我々の自己へのこだわりを強めているとも言える。本展は、ロールプレイングという行為の持つ意味や、自分と他者との関係性などを考える絶好の機会となりそうだ。
「Role Play」
会期:2022年3月11日(金)〜6月20日(月)
場所:プラダ 青山店 5F(東京都港区南青山5-2-6)
時間:11:00〜20:00
入場料:無料
※新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のため、状況に応じて入場制限を行う可能性あり
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text : Shiyo Yamashita