大判カメラのアオリを利用して、都市の姿をジオラマのように撮影する独特の表現でお馴染みの写真家・本城直季が、2022年3月19日(土)より初の大規模個展を東京都写真美術館にて開催。木村伊兵衛写真賞を受賞した「small planet」シリーズから本展のための撮り下ろし作品まで、約200点を展示する。
大判カメラのアオリを利用して、都市の姿をジオラマのように撮影する写真家・本城直季の個展「本城直季 (un)real utopia」が、2022年3月3月19日(土)より、東京都写真美術館にて開催される。既に5会場を巡回してきた本展は、本城にとって初の大規模個展となる。
本城直季は1978年、東京都生まれ。自身の生まれ育ったまちや世界に不思議な違和感を覚え、この世界を知りたい、俯瞰したいという思いを原動力に制作を続けてきたという。リアルな風景を撮影していながら、まるでミニチュアの世界のように見えるその作品は、見る者にこの世界の実在と虚構を問いかける。また、それと同時に、被写体である「まち」や「ひと」に対する、作家自身の温かなまなざしが感じられるのも特徴だ。
本展では、アオリを利用した独自の表現を生み出すまでの試行期の作品から、2007年に木村伊兵衛写真賞を受賞した「small planet」シリーズ、アフリカのサバンナを切り取った初公開の「kenya」シリーズ、地上からは全容が窺いしれない工業地帯を空から覗いた「industry」シリーズ、東日本大震災の3ヵ月後の岩手県沿岸地域を撮影した「tohoku 311」シリーズなどを展示。
さらには、東京五輪開催を目前に控えた2021年夏と同年12月の2回にわたって撮影された、東京都写真美術館での開催のための撮り下ろし作品なども。未公開作を含む約200点を通して、写真家・本城直季の世界を総覧する、またとない機会をお見逃しなく。
「本城直季 (un)real utopia」
会期:2022年3月19日(土)〜2022年5月15日(日)
会場:東京都写真美術館 地下1階展示室(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内)
時間:10:00~18:00(木・金は〜20:00)※入館は閉館時間30分前まで
休館日:毎週月曜(ただし3月21日、5月2日は開館)、3月22日(火)
入場料:一般¥1,100、学生¥900、中高生・65歳以上 ¥550 ※オンラインによる日時指定予約を推奨
03-3280-0099
https://honjonaoki.exhibit.jp/
text : Shiyo Yamashita