モダン・フレンチスタイルを提案するA.P.C.より、シーズン毎に余る残反を利用したキルト・プロジェクト「QUILTS」の第21弾が登場。バウハウス出身の芸術家夫妻、アニ&ヨゼフ・アルバースのアブストラクト/エクスペリメンタル・アートから影響を受けた、キルト10型 ・クッション5型が揃った。
モダン・フレンチスタイルを提案するA.P.C.より、シーズン毎に余る残反を利用したアップサイクルのキルトプロジェクト「QUILTS」の第21弾が登場した。
A.P.C.のキルトのプロジェクトは、ブランドの創業者、ジャン・トゥイトゥの母であるオデット・トゥイトゥが、1970年代にアーミッシュのクラフトに影響されてパッチワークキルトを制作したことがきっかけにスタート。彼女はアメリカのクラフト文化の女王として知られるソフィ・キャンベルに師事、77年にはインターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙(現インターナショナル・ニューヨーク・タイムズ紙)で表彰されている。
その約30年後、ジャンはイギリスのデザイナーでパッチワーク・アートに造詣の深いジェシカ・オグデンと出会い、キルトのプロジェクトを始めることに。ジェシカの元に送られたA.P.C.の残布はフリース生地に縫い付けられ、キルトやクッションに変身している。
今回の第21弾は、バウハウス出身のドイツの芸術家夫妻、アニ&ヨゼフ・アルバースの作品にインスパイアされたデザインが特徴。アルバース夫妻は「実用性における美しさ」というコンセプトのもと、アブストラクト/エクスペリメンタル・アートの傑作をいくつも生み出したが、彼らが影響を受けたのは、インカ帝国時代やコロンブス上陸以前のコロンビアのアートの形やモチーフだった。オグデンはそれらを再解釈し、今回の作品に反映。またジャンは各キルト作品に、アルバース夫妻の世界観にちなんだ名前をつけている。
ジェシカの手で蘇ったキルトやクッションは、それぞれ数量しか作られないため、非常にレア。A.P.C.の公式オンラインストア、代官山FEMME店、青山店、神戸店のみでの販売となるので、気になる人は早めにチェックしてほしい。
「A.P.C. QUILTS ROUND21」
https://www.apcjp.com/jpn/shop/apc/item/list/category_id/486
text : Shiyo Yamashita