歌舞伎俳優・初代尾上眞秀(10歳)の初舞台を記念して、フランス人アーティスト、グザヴィエ ヴェイヤンがデザインを担当、モンテックスが刺繍を施した祝幕が、シャネルのサポートにより制作された。この祝幕は2023年5月27日(土)まで東京・銀座の歌舞伎座で開催中の「團菊祭五月大歌舞伎」での初代尾上眞秀初舞台『音菊眞秀若武者』で披露されている。
シャネルのサポートで、歌舞伎俳優・初代尾上眞秀(10歳)の初舞台を記念した祝幕が完成。デザインはフランス人アーティストのグザヴィエ ヴェイヤンが、刺繍は1939年創業のフランスの刺繍工房、モンテックスが手がけた。
祝幕は20色のオーガンザを丸くレーザーカットした直径12cmのパーツ約8,900枚を、横25.4m、縦5.3mという巨大なエクリュカラーのファブリックの上に、ピクセルアートのように並べたもの。仕上げにチャコールグレーのシルクオーガンザで「眞秀」の名と、音羽屋の家紋である「重ね扇に抱き柏」が入れられているほか、縁にはコーネリーミシンでチェーンステッチを施してある。パリでの制作には、なんと800時間を超える時間が費やされたそうだ。
ヴェイヤンは1963年生まれ。1980年代より立体作品、ペインティング、インスタレーション、映像、写真などといった媒体を用いて、古典主義と高度なテクノロジーの両方に触発された作品群を制作、高い評価を得てきた現代アーティスト。今回はモンテックスのアーティスティック・ディレクターであるアスカ ヤマシタとのコラボレーションにより、この舞台幕を構想した。モンテックスは2011年にファッションのクリエイションを支えるメティエダールのアトリエとしてシャネル傘下に入り、現在はパリにある「le19M」に拠点を置いている。
ヤマシタは19歳でモンテックスのアトリエ入りを果たし、当時カール ラガーフェルドがアーティスティック・ディレクターを務めていたクロエのために、ギリシャをモチーフにしたコレクションのドレスを描くことからキャリアをスタートしたという。その後デザインアトリエのマネージャーを経て、2017年9月より現職。今回のプロジェクトに際し、ヤマシタは「この祝幕のコラボレーションにより、アトリエ モンテックスのサヴォアフェールを紹介することができ、さらに同じフランス人と日本人の血を引く眞秀のキャリアの第一歩を見守りながら、自分のルーツと再会できることを嬉しく思っています」とコメントしている。
初代尾上眞秀の初舞台は2023年5月27日(土)まで、東京・銀座の歌舞伎座で開催中の「團菊祭五月大歌舞伎」での『音菊眞秀若武者』で披露されている。ぜひ注目してほしい。
「團菊祭五月大歌舞伎」
期間:〜2023年5月27日(土)
劇場:歌舞伎座(東京都中央区銀座4-12-15)
時間:昼の部 11:00〜、夜の部 16:00〜
料金:1等席 ¥18,000、2等席 ¥14,000、3階A席 ¥6,000、3階B席 ¥4,000、1階桟敷席 ¥20,000 ※1階桟敷席でのお茶のサービスはなし/幕見席の販売はなし