パリを拠点に活躍する若手クリエイター集団、エール・アフリックが、ボッテガ・ヴェネタとパートナーシップを組み、アフリカ系移民たちの創造性や対話を生むための新しいプラットフォームとしての雑誌『Air Afrique』を創刊。先日、パリのポンピドゥー・センターにてローンチイベントが開催された。
アフリカ系移民の創造性や対話を生む新しいプラットフォームとしての雑誌『Air Afrique』が、ボッテガ・ヴェネタとのパートナーシップによって、去る2023年6月23日にパリのポンピドゥー・センターで開催されたイベントにてローンチ。このコラボレーションは、ボッテガ・ヴェネタが展開する、カルチャー誌の創刊や復刊にフォーカスした紙媒体とのパートナーシップという独自のアプローチの一環として行われている。
エール・アフリックはパリを拠点に活躍する若手クリエイター集団。創設者兼クリエイティブ・ディレクターのラミン・ディアウン、編集長のアマンディーヌ・ナダ、共同創設者のジビー・ケベとジェレミー・コンコ、エディターのジェディ・ヌエンツァとアマドゥ=バンバ・ティアム、グラフィック・デザイナーのアクセル・ペレタンシュらによって結成された。
グループ名と雑誌名は1961〜2002年にセネガル、中央アフリカ共和国、カメルーン、コートジボワール、ガボン、ベナン、ブルキナファソ、モーリタニア、ニジェール、コンゴ、チャドといったアフリカの国々が共同運航していた同名の航空会社にちなんで名付けられた。独立して間もない国々や特定のパン=アフリカニズム的な理想を象徴する重要な存在であったこの航空会社は、国境間を行き来する交通手段であったと同時に、アートやカルチャーにおいて主要なパトロンでもあったという。
『Air Afrique』は航空会社としてのエール・アフリックが刊行していた、航空業界の文化的ビジョンやアフリカ大陸の文化的、歴史的な多様性にフォーカスした機内誌『Balafon』の内容を踏襲。アフリカの精神と激しさを内包しつつも、そこに確かな美学を融合させることで、アフリカの文化的遺産を伝え、国境を越えて生まれる創造性や意見交換のきっかけにしたいと考えているそう。これまでに航空会社が行ってきた文化支援の記録と、フランス人、フレンチ・カリビアン、アフリカ人アーティストや作家による現代的アプローチの文化的なコンテンツを掲載していく。
ラミン・ディアウンは「(航空会社の)エール・アフリックが体現していたアフリカの優れた文化を再生したいのです」とコメント。「私たちの使命はアフリカの伝統を守り、エール・アフリックを文化交流の場に再び登場させ、文化を伝えていくための足掛かりを作ること」とも話す。また、ジビー・ケベは「(航空会社の)エール・アフリックが歩んできた記録を共有し、黒人に対する意識や行動が変わる瞬間を捉え、これからの私たち自身の記録も残していきたい」と意気込む。
ボッテガ・ヴェネタは『Air Afrique』の創刊をサポートし、読者参加型コミュニティの構築とつながりを支援するためにブランド名とプラットフォーム、そして唯一無二のイベントを提供。また、ボッテガ・ヴェネタのフランス系スーダン人デザイナーであるアブデル・エル・タイエブがデザインしたブランケットも数量限定販売中だ。このブランケットは、『Air Afrique』の創刊を記念し、クリエイティブ・ディレクターのマチュー・ブレイジーが特別に依頼したもの。ボッテガ・ヴェネタのアーカイブ コレクションから最高品質のウール、シルバーレザー、シアリングを使用して作られており、仕上がりが一つひとつ異なるものとなる。
自身のブランド「El Tayeb Nation」では、スーダンのクラフツマンシップと西洋のテーラリングを融合させ、クチュールと気軽さを兼ね備えた美学を表現しているエル・タイエブ。彼はこのブランドで、アフリカにルーツのある人々がアフリカの多文化的なアイデンティティを表現するための場を作り出すことを目指している。今回のブランケットのデザインは、そんな彼が自分の母親の着ていたスーダンの伝統衣装、トーブの色鮮やかなパターンに着想を得たものとなっている。ブランケットはオンラインストアで購入できるほか、パリのフォーブル・サントノーレ店に展示されているので、ぜひチェックを。
ボッテガ・ヴェネタ ジャパン
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