自然の中、五感で楽しむ写真体験を。「浅間国際フォトフェスティバル2023 PHOTO MIYOTA」開幕

浅間山麓の美しい自然の中でさまざまな写真体験ができるアートフォトの祭典「浅間国際フォトフェスティバル2023 PHOTO MIYOTA」が、2023年7月15日(土)〜9月3日(日)、長野県北佐久郡御代田町の「MMoP(モップ)」で開催される。今年のテーマは「イメージの実験場」。17組の写真家が多彩な作品を展示する。

美しい自然の中で、他ではできない写真体験を五感で楽しむことができるアートフォトの祭典「浅間国際フォトフェスティバル2023 PHOTO MIYOTA」が、2023年7月15日(土)に開幕する。

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「浅間国際フォトフェスティバル 2023」のキーヴィジュアル。©️Christto & Andrew

「浅間国際フォトフェスティバル」は2018年にスタート。長野県北佐久郡御代田町の「PHOTO MIYOTA」、群馬県長野原町の「PHOTO KITAKARUIZAWA」、長野県小諸市の「PHOTO KOMORO」など、浅間山麓の複数の会場で、それぞれの自治体や地元企業と共同で開催されてきた。キュレーションはアマナが刊行するアートフォト専門誌『IMA』のエディトリアルディレクター・太田睦子と、共同キュレーターであるアイヴァン・ヴァルタニアンが担当。国内外の優れた写真家たちの作品を屋内外に展示するほか、ワークショップや写真教室など、写真の楽しさを提案する体験型のイベントも行い、高評を得てきた。

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グレゴリー・ハルペーン(アメリカ)の作品。©️Gregory Halpern

コロナ禍を経て再開した2022年には2万人以上の来場者を迎えた同フェスティバル。メイン開催地の御代田町にはクリエイターを中心に若い世代の移住者も増加している。昨年に続きMMoPを会場とする今年は、「イメージの実験場」というテーマを掲げ、アーティストたちが写真を媒介に、被写体やアプローチ、展示方法にこだわって試行錯誤を重ねながら作り上げた先鋭的な作品を展示する。

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ニコ・クリジノ(南アフリカ)の作品。©️Nico Krijino

西野達や大辻清司、濵本奏などの日本の写真家をはじめ、クリスト&アンドリュー(プエルトリコ、南アフリカ)、アントニー・ケアンズ(イギリス)、ニコ・クリジノ(南アフリカ)など、世界中の写真家が参加する今回。プリントの上に手仕事の刺繍を施してから高解像度のスキャナーで大きく引き伸ばすという、デジタルとアナログのハイブリッドによるジュリー・コックバーン(イギリス)の作品や、一見デジタルを駆使したCG作品のように見えて、実はスタジオでのアナログ撮影で作り上げているというハナ・ウィタカー(アメリカ)の作品、光の三原色RGBをフォトグラムで可視化した濱田祐史の作品など、現在と過去、リアルとバーチャル、物質と概念を行き来する作品には2023年の時代性や、混迷の時代に提言しようとするアーティストの実験的な精神が表れている。

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柿本ケンサクの作品。©️Kensaku Kakimoto

また、鑑賞者の動きを検知して投影されるイメージが入れ替わっていくという柿本ケンサクと協賛社のマツダとのコラボレーションや、日進月歩で進化するAIにデジタルヒューマンを画像生成させる苅部太郎のポートレイト作品など、最新のテクノロジーを駆使した作品なども必見だ。

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西野達の作品。©️Tatzu Nishi

会場では屋内外の写真展示の他にも、写真のワークショップやトークイベントなど、訪れた人がさまざまな形で写真と関わることができる、体験型の企画も用意。軽井沢からもすぐなので、ぜひ夏休みに訪れてみて。


「浅間国際フォトフェスティバル2023 PHOTO MIYOTA」
会期:2023年7月15日(土)〜9月3日(日)
会場:MMoP(長野県北佐久郡御代田町大字馬瀬口)
開館時間:10:00~17:00(屋内展示の最終入場は16:30)
休館日:水曜日(8月16日を除く)※屋外展示は自由に鑑賞可能
入場料:一部有料1,000円(一部建物のみ有料、中学生以下無料)
https://asamaphotofes.jp/miyota/

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