暮らしそのものを藝術に。隈研吾の修繕設計による歴史ある建物にて体験型展示「白子藝術祭」開催

現在、千葉県誕生150周年記念事業の一環として県内各所で開催中の「百年後芸術祭」。長生郡白子町では2024年4月27日(土)〜29日(月・祝)、暮らしの藝術活動をテーマとした「白子藝術祭」を開催する。隈研吾が修繕設計した「シラコノイエ」建築ツアーなど、少人数での体験型展示が楽しめる。

千葉県長生郡白子町では2024年4月27日(土)〜29日(月・祝)、暮らしの藝術活動をテーマとした「白子藝術祭」を開催する。このイベントは千葉県誕生150周年記念事業の一環として県内各所で開催中の「百年後芸術祭」の一環として行われるものとなる。

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今回公開される「シラコノイエ」は国登録有形文化財。白子町の重要な文化遺産であるとともに、町の過去の暮らしを検証する象徴でもある。

千葉県九十九里浜の南エリアに位置する白子町で開催される「白子藝術祭」は、暮らし、生き方そのものをアートと捉え、建築や展示、ワークショップなどを通して思考の種を植えることを目的とするもの。なりつつある、かつての暮らしの中にある今なお新しい暮らしのあり方や、田畑、景観、海、自然、文化、人など、ここにしかない風土を愛することで見えてくる未来を来場者とともに考えようとする企画だ。

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「シラコノイエ」を修繕設計した隈研吾。「南から様々なものを運んでくる黒潮と、東北の山や谷につながる山の文化が衝突する千葉という場所自体に、懐の深さと豊かさがひそんでいます」とコメント。
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昔の日本の暮らしの豊かさを改めて実感する機会となりそう。

会場となるのは、白子町内にある、建築家・隈研吾により修繕設計された「シラコノイエ」。ここでは建築ツアーのほか、CFCLによる写真家の蓮井幹生とCFCLとのポートレイトプロジェクト「SILHOUETTE」のスピンオフとなる「SILHOUETTE in Shirako」の展示と、カプセルコレクション「Shadows」の発表、そして「シラコノイエ」の主であるライフスタイリスト、大田由香梨による白子町の旬の食を頂くワークショップが行われる。

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今回のイベントの中心人物である、「シラコノイエ」の主である大田由香梨。

2021年より東京と千葉県九十九里でのデュアルライフを実践、持続可能で美しい未来のライフスタイルを提案してきた大田。彼女は今回の開催にあたり、「衣・食・住から見る『暮らしそのものを藝術として』。近世、日本文化の技術と精神の集大成とも言える江戸末期(約190年前)の暮らしを舞台に、百年後に想いを馳せる3日間。世界で活躍される皆様と共に、丁寧に時間をかけて準備をしてまいりました。長年、閉ざされてきた旧大多和家の正門を、この三日間は特別に開いて皆様をお迎えいたします」とコメントしている。

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CFCLのファッションデザイナー、高橋悠介。「百年前、千年前から続く普遍的な価値ある文化を後世にバトンを繋ぐことは私たちの大事な役目であることは間違いありません。 しかし変化を恐れず、過去から脈々と続く文化の本質と向き合う気概を持って、同じ時代を生きる人々と共に時代を作り続けることが、もっと大切なのだと思います」とコメント。
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図録:¥3,800(予約販売、4月27日より順次配送)

残念ながらチケットは既に売り切れてしまったが、図録は購入できる。是非手に取って見てほしい。

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図録の一部。
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「白子藝術祭」
会期:2024年4月27日(土)〜29日(月・祝)
場所:千葉県長生郡白子町某所
https://shirako.art/

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