数ヵ月に及ぶブランクを経て再び制作を開始。岡﨑乾二郎の最新作が集結する個展、Blum & Poeにて開催

東京・原宿のBlum & Poe(ブラム&ポー)では、2022年9月24日(土)〜11月6日(日)、東京を拠点とする造形家で批評家の岡﨑乾二郎による個展を開催する。2021年10月に突如病に倒れた岡﨑が、数ヵ月に及ぶブランクを経て制作した、初公開の最新作の数々が披露される。

東京・原宿のブラム&ポーでは、2022年9月24日(土)〜11月6日(日)、東京を拠点とする造形作家で批評家の岡﨑乾二郎による個展「TOPICA PICTUS Revisited: Forty Red, White, And Blue Shoestrings And A Thousand Telephones」 を開催する。

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Kenjirō Okazaki, Announcement to Mac the Finger / How Can This Be since I Do Not Know Myself Physically? / 黙示, 2022 Acrylic on canvas 9 7/8 x 7 1/4 x 1 1/8 inches(25.2 ×18.4×3 centimeters) Photo: SAIKI

岡﨑は1955年東京生まれ。1982年にパリ・ビエンナーレに招聘されて以来、数多くの国際展に出品してきたほか、豊田市美術館、BankArt1929、セゾン現代美術館、アジャン美術館など数多くの美術館で個展を開催してきた。また、2019年に芸術選奨文部科学大臣賞(評論等部門)を受賞した『抽象の力 近代芸術の解析』(2018年、亜紀書房)、『ルネサンス 経験の条件』(2001年、筑摩書房/2014年、文春学藝ライブラリー)などの著作でも多方面に影響を与えている。

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今回の展示風景。Kenjirō Okazaki, TOPICA PICTUS Revisited: Forty Red, White, And Blue Shoestrings And A Thousand Telephones Installation views, 2022 Blum & Poe, Tokyo © Kenjirō Okazaki, Courtesy of the artist and Blum & Poe, Los Angeles/New York/Tokyo Photo: SAIKI

2019年にインデペンデント・キュレーターの吉竹美香の企画により開催された「パレルゴン:1980-90年代日本の美術」から数えて、ブラム&ポーでの展覧会としては4度目となる本展は、2021年10月に突如として病に倒れた岡﨑が、6ヵ月以上にわたる入院生活や壮絶なリハビリを経て驚異的な回復を遂げ、再び取り組んだ最新作の数々が一堂に会するもの。この一連の経験は、身体と精神さらには世界の間に存在する関係性について新たな示唆を作家に与え、芸術制作の意義についての新たな視点ももたらしたという。 

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Kenjirō Okazaki, Ángel Arcabucero / 天使の火縄銃 / The Advancing Flame Creates the Gap in Time=Luminosity, 2022 Acrylic on canvas 7 1/4 x 9 7/8 x 1 1/8 inches(18.4×25.2×3 centimeters) Photo: SAIKIes (18.4 x 25.2 x 3 centimeters) Photo: SAIKI

「TOPICA PICTUS」というタイトルは、アリストテレスによる弁証術において、考えるべき問題が生起する素や場所(トピック)を表す語「topos=トポス」、また、ラテン語で「描かれた(もの)」を意味する「pictus=ピクタス」に由来しているそう。昨年来の作家の体験がどのように作品、そしてタイトルと結びついているか、ぜひギャラリーで確かめてみて。


岡﨑乾二郎「TOPICA PICTUS Revisited: Forty Red, White, And Blue Shoestrings And A Thousand Telephones」
会期:2022年9月24日(土)〜11月6日(日)
会場:Blum & Poe(東京都渋谷区神宮前1-14-34 原宿神宮の森 5F)
時間:12:00~18:00
休業日:月曜、(アートウィーク東京期間中にあたる11月6日以外の)日曜、祝日
入場無料
https://blumandpoe.com/?lang=ja