東京・神宮前のgalerie a（ギャルリ アー）では現在、2023年1月15日（日）までの会期で、“布の彫刻家”、衣田雅幸の個展を開催中。ファブリックを縫い重ね、独特の肉感と生命感を表現する衣田が今回テーマにしたのは黒猫。繊細なステッチで紡ぎ出される、黒猫たちの豊かな表情に注目を。
東京・神宮前のgalerie aでは現在、“布の彫刻家”とも言うべき造形作家、衣田雅幸の個展「LIFE」を開催中だ。
衣田は1974年奈良県生まれ。キノコ学者を父に持ち、幼少時より動植物や昆虫などに強い興味を持っていたという。制作活動を開始したのは1993年のこと。当時より独特の躍動感を宿した動物たちを、布を使って、すべてハンドメイドで制作してきた。
今回の個展にあたり、衣田がモデルにしたのは黒猫たち。伸びをする猫やじゃれ合う猫もいれば、子の首をくわえて移動する母猫や、母猫のミルクを飲む子猫も。さまざまな姿を見せる黒猫たちの“LIFE”を、イギリスやイタリアのファインウールやカシミアなどといった上質な黒いファブリックのかけらをグラデーション状に縫い合わせ、彫刻のように表現している。
誰にも媚びることなく今を生きる黒猫たちの豊かな表情を見事に捉えた衣田の作品は、ぜひ手に取って眺めたいもの。思わず連れて帰りたくなる、そんな黒猫たちとの出会いが待っているはずだ。なお、衣田は会期中、会場であるギャラリーをアトリエにして制作を行っているとのこと。是非その緻密な作業ぶりにも注目して。
衣田雅幸 個展「LIFE」
会期：〜2023年1月15日（日）
会場：galerie a（東京都渋谷区神宮前3-36-26 ヴィラ内川101）
時間：12:00〜18:00
電話番号：03-6874-6102
www.galerie-a.jp
