お絵かき帳にクレヨンで描いた「お姫様」のドレスは、きっとこんな生地だったのだ!
ある種の優れた小説が「これは自分しか知らないはずの物語」と読み手に思わせるように、服にも個人の経験に深く刺さる力があるのだと、Diorのドレスを見て衝撃を受けました。
薄く透き通ってふわりと軽く、かすかに輝いている。「雲で編んだ」などと幼少の頃の想像を本気で言い出したくなる代物です。シフォンやオーガンジー、レースなど透ける素材で溢れた今季のなかでも、女らしさととびきりのイノセンスがぴたりと結びついたドレス。
新しい女らしさを考えるSPUR3月号の特集「どうも、女です。」でチェックしてください。
なお、題はまど・みちおさんの詩「バナナのじこしょうかい」から。