食いしん坊の聖地、博多に新名所登場と聞きつけ、早速エアチケットを手配し、満腹旅へ出かけてきました。
今回のステイ場所である「都ホテル 博多」は博多駅直結でアクセスもよく、快適そのもの。天井が高く、壁面がほぼ窓という明るい客室のインテリアは、北欧風のアーストーンで落ち着きます。208室あるゲストルームは4カテゴリーにわかれていて、スペーシャスで全室30㎡超えの広さ。絨毯は博多織の代表的な献上柄をイメージしているそう。シーリーと共同開発したオリジナルベッドは、体が動くたびにマイナスイオンを放つ特殊シートを内蔵。ゆったりとした浴槽で楽しめるように、スパークリングカクテルやフルーツカクテルの香りの入浴剤までありました!!
最上階の「SPA lucida」には、天然温泉“博多・都の湯”の屋外温水プールや大浴場まであり、プールの一角には足湯も! 肌に優しい弱アルカリ性のカルシウム塩化物泉で体が温まります。レストランのバーがつながっているので、プールサイドで一杯というのもあり。博多駅前だというのに植栽のスパイスが効いていて、リゾート気分にも浸れる貴重なスポットです。10月21日からは宿泊客以外でも利用可能(水着の貸出も有)だそうです。
屋外プールと同じ13階にあるのが、「SOMEWHERE RESTAURANT & BAR」。“どこか素敵な場所”がコンセプトの90席のオールデイダイニングで、街並みの向こうに連なる山々、そして空から降りてくる飛行機を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごせます。特に夕暮れ、マジックアワーのバーからの景色は息を飲む美しさです。レストランでは、東京ミシュランひとつ星の「Crony」春田理宏シェフが監修のディナーを5,500円のコースとアラカルトから選べます。大分出身というシェフならではの、九州各地の食材を用いた料理を、カジュアルにワイングラスを傾けながら楽しめます。もちろん夜景も堪能しつつ。小澤一貴ソムリエが選んだ300本を超えるワインを揃えているので、グラスワインでペアリングもできます。例えば、シグネチャーメニューのタルタルは梅がポイント。梅のエッセンスを感じるカリフォルニアのピノノワールを合わせても良し!和牛のシンシンに57度で火入れしたものは、しっとりと柔らかくゲランドの塩や、柚子胡椒で。デザートに至るまで、シンプルに主役の素材の美味しさを引き出し楽しませてくれました。
白金台の「カンテサンス」、「フレンチサクラ」を経て、都ホテル 博多のエグゼクティブシェフに就任した辻信太郎シェフも長崎出身。九州の魅力を伝えようという熱意にあふれています。ホテル滞在のお楽しみ、朝食は卵料理が選べ、鰯明太子を挟んだエッグベネディクトをチョイス。鰯明太子をパンに合わせるというのが新鮮!約90種のブッフェにも糸島野菜のキッシュが並ぶなどローカルな差し色も。コーヒーは青山にあるリトル ダーリン コーヒー ロースターズのもの。宿泊者以外でも利用できます。また、客室のスマートテレビでダイニングの混み具合も確認でき便利です。ランチは約60種のブッフェ。まさにオールデイダイニングです。
11時半から夜20時まで利用できるホテルフロントに併設する3階の「CAFE EMPATHY」。中央の大理石のシェアテーブルには電源もあり、チェックアウト後コーヒーや焼き菓子はテイクアウトもでき、重宝しそうです。糸島野菜を使ったグリーンサラダ、オムライス、牛ほほ肉のカレーなどのメニューや、八女茶ロール、八女茶ラテも。ジャムまで自家製というアフタヌーンティーがオススメで、 「リトル ダーリン コーヒー ロースターズ」のコーヒー、カフェラテ、6種類から選べるクスミティのポットサービスがフリーフロー! ひとりでもオーダー可能なのも嬉しい。
世界の料理人が注目する山海の幸に恵まれた九州。博多は幾度訪れても、言わずもがな食べ歩きが楽しい街です。今回も、博多が地元の友人オススメで、最近のお気に入りの「清喜」を予約。火入れが絶妙な木下牛やら、ホワイトソースのハンバーグ、お吸い物のような優しい味付けのイクラとご飯、旬の野菜の美味しいこと!!そしてお腹に余裕があれば、清らかな豚骨スープに目から鱗の「月や」の支那そばを!今回は噂の(?)出汁を吸って食べても食べても麺が減らないくらいのボリュームという「牧のうどん」が、博多駅横のバスターミナルビル地下にあったので初挑戦。噂通り格闘したものの完食できずでしたが、かしわ飯がとってもおいしかったです(こちらは完食)。ああ、またすぐにでも行きたい博多です。
photography&text:Mari Katsura