外出自粛、ロックダウン、自主隔離……世界中で実施されている新型コロナウイルス蔓延防止対策は、シングルたちにとって「恋愛禁止宣告」も同然。時間はたっぷりとあるのに、出会いの場にもデートにも出かけられない! そんなもどかしさを募らせている人は多いはず。
しかし世界には、ロマンスを諦めないツワモノたちがずらり! ソーシャル・ディスタンスを逆手に取ったナンパ&デートから、ディナーやバーでの会話よりも手軽に相性を判断できる買い出しデート、会えないことでより絆が深まったデートアプリでの出会い、などなど。ピンチをチャンスに変えた勇者たちのハッピーエピソードには、希望の光がキラリ。
異例の事態を迎えた今だからこそ生まれた、とびきりドラマチックでロマンティックなリアル体験談をお届け!
ドローンでナンパ! 世界中を和ませた、クリエイティブ・デート
Photo : Instagram (jermcohen)
もっとも話題を呼んだ「コロナ愛」と言えば、ドローンでのナンパに成功し、バルーンに包まれてのデートを行ったジェレミー・コーエン。ブルックリンをベースに活動するフォトグラファーの彼は、その一部始終をインスタグラムに投稿!
彼はロックダウンが始まった3月末、自宅の窓から、向かいのアパートの屋上で踊る女性、トリ・シナレッラを発見。座って休憩するトリに手を振ると、彼女もまた笑顔で応答! そんなトリのポジティブなエネルギーに惹かれ、「不思議なコネクションを感じた」たというジェレミーは、驚きの行動に!
なんと、所有するドローンに「連絡して」というメッセージ&電話番号を記入したメモを貼り付け、トリの元へと飛ばしたのだ。無事、ドローンからメモを受け取ったトリ。すぐさまジェレミーへメッセージを送信し、会話がスタート。
後日、トリをディナーデートに誘うと、「いいけど、どうやって? 私たち隔離中よ」との返信が。すると彼はトリのルームメイトに連絡し、彼女を発見した屋上にディナー&花を乗せたテーブルのセッティングを依頼。自身は自宅のバルコニーから、道を挟んでのディナーを実現させたのだ!
しかしジェレミーのクリエイティビティは、ここで終わらず。彼女と外出デートをするためビニール製のバルーンを入手。空気を入れて膨らませると中へ入り、そのまま彼女の自宅へ。
そんな彼の姿を見た彼女は大爆笑! 花束を渡せない誤算はあったものの、ソーシャルディスタンスを保ったデートは大成功に終わったよう。動画の最後に、ジェレミーは「社会的距離は保っても、社交的距離を保つ必要はない。愛と優しさを与え合うことを忘れないようにしよう」というメッセージを添えている。
SNS で火がついたジェレミーとトリの“コロナ愛”は世界中で報じられることとなり、米誌『TIME 』のウェブサイトはトリのインタビューを掲載。その後の関係について、「ふたりの関係が恋愛に発展してもしなくても、近所に友達ができただけで幸せ。自主隔離期間が一刻も早く終わって、一緒に遊びに行ける日が楽しみだわ」と語っている。
Photo : Instagram (jermcohen)
一連の動画で、一躍有名人となったジェレミー。屋上で過ごす人々を自宅ベランダから撮影した「隔離中のルーフトップ・カルチャー」シリーズが脚光を浴び、『New York Magazine 』のカバーに抜擢されたのだ。キュートな恋人候補に加え、キャリア面でも大躍進を遂げた彼の体験談は、ロックダウン下いちのサクセスストーリーと言えそう!?
『ロサンゼルス・タイムズ』に寄せられた、恋愛体験談がおもしろい!
ジェレミーとトリのエピソードはとびきりロマンチックだが、誰もがそんな出会いを得られるワケではなし。その他大勢の人々はどうやって恋愛を楽しんでいるのか? 自主隔離期間のデーティングを特集した『ロサンゼルス・タイムズ』の記事には、読者から寄せられたユニークな恋愛模様がずらり!
相手の私生活が丸わかり! 手っ取り早さがナイスな買い出しデート
※写真はイメージです。公共スペースでのソーシャルディスタンスは守ってデートを! Photo : shutterstock
ウェスト・ハリウッドに住む女性が経験したのは、多くの国で許可されている数少ない外出のひとつ:食料品の買い出しを共にするという“スーパーデート”。アプリを通じて知りあった男性にスーパーの上に住んでいると伝えたところ、提案されたとか。
お互いにマスクを装着し、会話はスマホ上という、厳重な対策のもとで初対面を果たしたふたり。レストランやバーでのデートに比べて「ワクワク度は少なかった」というものの、店に入るなり、相手を深く知るためにもってこいのデートだと実感したそう。
「偏食か、アレルギーはあるか、お菓子の趣味は合うか。食生活を知れば、相手のことがよくわかるの。一瞬だけ、彼の手が私のお尻に当たったんだけど、身体中に電気が走ったわ! 誰かに触れられたのは、6週間ぶりだったの」
あの名作の告白シーンにスカイプで挑戦!?
映画『ラブ・アクチュアリー』より。同作でもっともロマンティック!と名高い、紙芝居式告白シーン。Photo : Everett Collection/アフロ
デートアプリで知りあった女性とデートを予定していたものの、自主隔離の要請を受けてやむなくキャンセルしたというレズビアンの女性。次の機会まで、と連絡を取り続けるうち、デートが実現しなくてよかった、と思うに至ったそう。
「毎晩深夜までチャットして、毎週土曜日と決めているビデオチャットは4時間も続くの。実際に会わないことで、より深い絆が生まれたと感じているわ。今週の土曜日、スカイプで告白しようと思っているの。ミニカードを使って……『ラブ・アクチュアリー』の告白シーンみたいにね!」
失恋の痛手を癒す「一夜限りの関係」を卒業!
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今年2月に恋人から振られ、いざデートを!と気合を入れた途端にロックダウン宣言が出されたという女性。これまでは失恋するたびに一夜限りの関係に走り、自分に性的魅力があることを確認するのがルーティンだったが、それが不可能に。
当初はひどく落胆したものの、ひとりの時間に自分自身と向き合うことができ、一夜の関係の無意味さに気付けたと告白した。「今はアプリで知りあった人と、ロックダウン解除後に会うことを楽しみに過ごしているわ。以前はピンときたらすぐに体の関係を結んでいたけど、相手の中身を重視するようになった。初めて、正しい恋愛の始め方を学んでいるわ」
ロックダウンが脱マンネリにつながったケースも!
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フロリダに住む男性は、恋人との同棲歴35 年。週に数回の夕食をともにする以外は、各々の生活に干渉せず一定の距離を保つことで、刺激的ではなくとも安泰な関係をキープしていたという彼。そのため自主隔離生活が始まった当時は、大げんかに発展するのではと心配になったとか。
しかしいざ始まってみると、不安とは正反対の結果に! 「朝はゆっくりコーヒーを飲みながら世界のニュースをシェアし、クラシックコメディを観ながら笑い合い、夜は僕が擬似レストランを開き、キッチンでダンスする。まるで、毎日がデートさ。お互いの存在をより一層、ありがたく感じるきっかけになったよ」
写真で見る! ソーシャルディスタンスを保った世界の結婚式事情
ケイティ・ペリー&オーランド・ブルームしかり、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、挙式のキャンセルをやむなくされたカップルが続出。しかしなかには、ソーシャルディスタンスを保ち、マスクを装着した状態で挙式を決行させた夫妻も。ゲストは不在でも幸福度は満点!な写真の数々に、心がほっこり。
Photo : Getty Images
マサチューセッツ州の公園で同性婚を果たした、エリシェヴァ・ダンとマーラ・モイワー。一方が病を抱えているため、一刻も早く結婚をしたかったそう。直前に式場を変更したのか、ユダヤ教の挙式に欠かせないフッパを、来場者みずから手で支えている。
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4月18 日、アメリカ・バージニア州の教会で執り行われた挙式の様子。新郎新婦と神父夫妻のみながら、幸せオーラは満点。
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3月29日に挙式を行った香港人カップル。披露宴は中止したものの、会場はキープ。夫婦水入らずで、披露宴気分を堪能した。
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パレスチナのガザ地区で、4月10 日に挙式を執り行った夫妻。ゴム手袋をした状態で、ウェディングリングを交換。手袋に施した赤いネイルに、花嫁のこだわりが窺える。
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ともに疫学者のふたりは、予定していた式場をキャンセルし、マサチューセッツ総合病院で挙式。ブーケは院内の花屋が手がけ、ケーキは管理栄養士の手作り、研究員がフォトグラファーを務めるという、異例の式が話題に。
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インドネシアで行われた結婚式で撮影された一枚。花嫁の伝統衣装に合わせてつくられた、デコラティブなスカーフが美しい。
ポジティビティに満ちたエピソードには、それぞれの愛が満載。新しい恋を探している人はもちろん、恋人と会えない寂しさを感じている人や、パートナーとのマンネリに悩んでいる人も、そうでない人も、これらのエピソードでほっこり楽しんで。愛(ロマンス)は世界中で、現在進行形!