全編英語詞で、ダンスポップをベースにしたハッピーな雰囲気とBTSの柔らかなカリスマ性を感じられるキャッチーなサマーソング『Butter』を5月21日に世界同時配信。同日にオンラインでグローバル記者会見に臨んだBTSのメンバー(写真左からV、SUGA、JIN、JUNG KOOK、RM、JIMIN、J-HOPE)が会見に選んだ衣装は、彼らの魅力を存分に引き立てるクールなスーツ。
特に目を引いたのは、「ALLOW FREEDOM TO RING(自由の鐘を鳴らそう)」「THE PURSUIT HAPPINESS(幸福の追求)」「WE CANNOT WALK ALONE(我々は一人では歩くことができない)」といった文章を全身にあしらったJUNG KOOKの衣装。そんな今のムードにマッチしたメッセージを受け取り、いざ、気になる会見の内容へ!
“Butter”であなたを虜にする⁉
新曲「Butter」について語る7人。楽曲に込められた想いや振り付けのポイント、さらに撮影エピソードなどを振り返りながら、軽快にトークしていく。
JUNG KOOK:とても楽しく、爽やかなダンスポップです。早くステージをお見せしたいです。
JIMIN:少し恥ずかしいのですが「バターのようになめらかに溶け込んで、君を虜にする」。そんな可愛らしい告白ソングと受け止めてください。
J-HOPE:投げキッスをしたり、髪をかきあげるパフォーマンスもポイント。もちろんエネルギッシュな姿も見られます。
V:エレベーターのセットの中で、各自、自分が感じるままにダンスを踊るシーンもあります。現場で作った即興ダンスなので、それぞれの個性と魅力を見てください。
JIN:MVはARMY(BTSファンの総称)への愛を込めました。体でそれを表現すべく、僕とJUNG KOOKさんが“A”を作るのですが、ふたりで悩んで作りました。
JUNG KOOK:そうです。「もっとよいAを…」と悩んで悩んで、ふたりで頭を抱えながら考えました。
SUGA:「Butter」の初ステージは「ビルボード・ミュージック・アワード」です。どんなステージでも初めてのときはワクワクしたり、緊張するのですが、今回の「ビルボード~」は、とくに意味深いですね。
JUNG KOOK:4部門で候補になったことは、本当に光栄なことだと思います。「Dynamite」を発表して1年ほどたちましたが、今でも多くの方々が愛してくださっている感じがして幸せです。
メンバーが考える人気の秘密は“共感”と“最善を尽くすこと”
「Dynamite」を発表してから1年弱。コロナ禍にあえぐ世界を吹き飛ばすかのように、快進撃を重ねる7人に、彼らの人気と環境の変化に関する質問が続いた。
SUGA:まず歌手としてステージでうまくできなければいけないと思うので、1にも2にもステージ、と考えているのが僕たちの強みだと思います。
JIN:僕らを支持してくださる方の声に、「同年代の話をしてくれてありがとう」という意見がありました。この「共感」という部分(が人気の秘密)なのかなと思いました。
RM: 音楽制作の際、まず会社と僕たちで話し合うんです。今僕らはどういう情緒で、どういう話をしたいのか。それはBTSがやりたいものや表現したいことと、人々が僕たちから聴きたいものとのバランスです。僕らはヒップホップ・グループからスタートしましたが、毎回アルバムの企画とそのときの特にタイトル曲が、その瞬間に下した最善な決断だったと思っています。こうしたニューノーマルを迎え、この時代にはどういう価値を追いかけるべきか、すごく責任が重いんですけど、僕たちなりの答えを出せたと言えます。
BTSが考える“K-POP”
記者からの質問には、前回受賞を逃したグラミー賞(最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス部門)への思いや、“K-POP”を世界に知らしめたBTSが“K-POP”をどう捉えているか、という深い考察が必要なものも。
SUGA:グラミーを受賞したいという気持ちは今もあります。「Butter」でもう一度挑戦したい、と。良い結果が得られたらいいなと思います。
RM:僕たちは8年目を進行中、on goingのチームです。これまでK-POPに関する質問を受けたときに、いろんな考察や討論を僕たちもやっているんですけど、K-POPは、もはやジャンルというより「ひとつの産業・カテゴリ」という拡張された概念なのではないかと思います。なので、僕たちの音楽がK-POPの枠の中で説明されるべきかどうかは僕たちもわかりません。僕たちが最善を尽くしたあとに、評論家の方々が評価してくださると思っています。
8年目のホット・イシューは“Vの髪型”
ここ数年、音楽活動に重きをおいていたBTSだが、最近はドラマやバラエティ番組での活動も目立つようになった。来月にはデビュー8周年を迎える今、彼らはどんな戦略を考え、どんな話題で盛り上がっているのだろう。
SUGA:今までの曲を聴き返しながら、ファンの皆さんは、このようにして僕たちの音楽に慰められていたんだなと思いました。かつて僕もいろいろな音楽を聴きながら音楽を始めることになったんですが、これからは僕がそういう影響を与えることができる、責任感をもって良い音楽を作らなければと思いました。この1年間は辛い記憶というよりは、かえってよい機会になったと思います。
JIMIN:コロナ禍で計画していたことが中止になり、ファンの皆さんにも会えなかった。様々な制約のある中で僕たちにできることについて悩んでいたところ、番組にも出演したり、ファンの皆さんのためのコンテンツを制作したりするようになりました。
RM:(アメリカの人気ドラマ『フレンズ』の特別版『フレンズ:ザ・リユニオン』ゲスト出演について)撮影は終えました。どのような形になったかは実際にご視聴ください。
V: ARMYの皆さんのためのイベント「MUSTER」(6月13日、14日にオンライン開催)を直接お見せできないのが名残惜しいですが、一生懸命やります。
JIN:メンバー間で最近話題なのは、Vさんがパーマを大変可愛くかけたので、パーマを何時間かけたらこういう風になるのか、ですね(笑)。プードルみたいですよね。
V:人生で一度だけできる髪型です(笑)。7人の中で、最近僕が「可愛い」担当なんです。
硬軟織り交ぜた会見は約1時間に及び、活発な活動をアピールした。
BTSは、5月23日(現地時間)に開催される「2021 ビルボード・ミュージック・アワード」で「Butter」初披露するのを皮切りに、5月25日(現地時間)にアメリカの人気トーク番組「ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア」、5月28日(現地時間)には朝のニュース番組「グッドモーニングアメリカ」が開催するサマーコンサートにも出演予定だ。、公開されたMVは24時間で約1億1300万回という記録も更新。バターが瞬時に溶けるほど、世界中が熱い夏になること間違いなし!
Digital Single「Butter」
2021年5月21日配信リリース
https://BTS.lnk.to/butter_jpPR
【メンバーコメントをPICK UP!】
JIN
「僕らの間でVさんのパーマがかわいいって話題になってます。何時間やったら完成するのかなって。プードルみたいですよね。毎日ずっと“かわいいかわいい”と、かわいがってるんです」
JINのコメントきっかけにJUNG KOOKがVの髪をいじり出したり、「最近の僕はかわいい担当」とVが発言したりと、なごませパワーにほっこり。
J-HOPE
「(コロナ禍で思った)最も重要なことは、慣れ親しんだものに対する愛しさ、大切さ、ありがたさを実感したことです。本当に大きなことだったんだなと」
この日のJ-HOPEは、戻らぬ日常への想いを吐露しつつも、「Butter(の新曲会見)なので、今日はバターヘアにしてきました!」「(近況を問われて)バターの入ったキムチチャーハンを食べてきました!」と面白担当としての回答もキレッキレ。
RM
「(新曲でRap詞を手掛けたことに関して)僕とJ-HOPEさんとSUGAさんで挑みましたが、BTSの制作現場は血も涙もない決定が行われるので(笑)、一部しか採用されず“脱落”。最終的には僕のラップを元に、リアレンジしてもらう形で……。でも、とても楽しい経験でした」。
この日も名言連発。「(最大の関心事は)これからの未来、そしてニューノーマルにおける僕らの機能」「次に出てくる答えは、今考えている悩みから辿り着く結論になる」など……。
JUNG KOOK
「新曲はとてもシンプルです。日々、暑くなっていきますが、多くの方々が今年の夏はBTSの『Butter』と一緒に楽しく過ごしてくだされば……と。それだけで十分です」。
「Butter」のMVでは肩にかかるほどのロングへアを披露していたJUNG KOOK。会見では短くさっぱりした長さに戻っていた。
JIMIN
「最近の話題は、BTSの8周年を迎える僕たちが、チームとしてどうすべきか、ファンの皆さんとの関係をどうしていくか、僕たちの新しい姿をどう見せるのかということ。もっといい姿をお見せしたいと思っています」
JIMINの気遣いはファンのみならず、「こんな状況にもかかわらず、このように多くのみなさんがお越しいただいてありがとうございます」と、韓国の会場に集まった現地記者にも向けられていた。
SUGA
「(新曲の“ビルボードHOT100”予想を問われ)チャート1位を……獲るんじゃないですかね? いや獲るべき……いやいや獲らないと! ええ、やってみせます」
久々の会見参加となったSUGA。緊張しながら「お元気でしたか?」と記者に問いかけるやいなや「お元気だったようです」とニヤリ。
V
「(新曲で最も気に入っているポイントを問われて)聴いた瞬間に気分が盛り上がるところ。その中でも1つ選ぶとしたら……他のメンバーより僕のパートが目立つところ?」
質問に答えるたびにメンバーを見やるVの、パーマかけたての髪が揺れる。それはトイプードルのようにふわっふわで愛くるしい!
photos:BIGHIT MUSIC text:Kaoru Nakagawa