俳優としてアーティストとして光り輝く我らが王子チャン・グンソク。6月のファンミーティング開催で、久しぶりに私たちの前に帰ってきてくれたグンちゃんの姿に、“うなぎ”ならずとも歓喜した人は多いのではないだろうか。その彼の待望の夏のニューシングル「Beautiful」が8月31日に発売された。ドラマチックなロックバラードにのせた彼が自ら手がける歌詞は、素顔のままの私たちをありのままでいいと肯定する内容。綴られたグンちゃんならではのその優しい言葉たちは目まぐるしい毎日を送る私たちへの癒しの贈り物だ。
先日来日した彼にその「Beautiful」についてインタビュー。さらに、リーダーからのお悩みに、経験豊富なグンちゃんから一つ一つ丁寧な回答をいただいた。SPUR.JP独占「グンちゃんお悩み相談」は必見！ もちろん全てグンちゃん自身の流暢な日本語でお答えいただきました。一字一句お見逃しなく。
――ニューシングル「Beautiful」はどんな思いで制作されましたか？
チャン・グンソク（以下チャン） とてもドラマチックな曲で、１曲が4分以上。とても長い曲です。この歌詞を作る時に、みんなが本当に愛されるべき存在だということを伝えたいというのがありました。どんな世界観を表現しようかについてはいろいろ悩んで、デッドラインだった深夜０時を過ぎてしまったんですね。でも、誰もが愛される存在だということを伝えたいという世界観が浮かんできたら、明け方4時頃だったのですが、15分ぐらいで歌詞がすらすらと出てきたんです。みんな愛されるべき存在。それが一番。
――一番思いを込めた歌詞は？
チャン 『変わらない今日なら、目覚めたくない』という部分です。それは、リスナーに向けたというよりも、自分自身にそういう経験があったから。もちろん、僕自身も誰かに助けてもらいたい時がありました。だからこそ、そういう瞬間を感じている人に、僕ができれば助けてあげたいと。『僕の声を信じて』という歌詞もありますが、それと共に伝えたい言葉でした
――曲を収録する時のエピソードがあったら教えてください。
チャン 僕、除隊してから５〜６曲ほどリリースしているのですが、日本のプロデューサーさんには一度も直接会ったことがなかったんです。全てリモートでの会議。そういうのって人生で初めての経験じゃないですか。普段なら直接会って、お酒とか飲みながら、人生観とか経験談とかいろいろ話しながら曲や詞を作っていくのに、それができなかった。この「Beautiful」でやっと直接交流できて、それが本当に嬉しかったですね。「Beautiful」は韓国でレコーディングしましたが、他の収録曲は初めて日本でレコーディングしました。1年半リモートで話していた人たちと直接会った気持ちはめちゃ不思議だった。初めて会うのに、昨日会った人みたいで。
――作詞をする時のスタイルはどんな感じですか？
チャン 曲を聴いて、まず、タイトルを考えます。基本は耳から曲を聴くのですが、目から聴く曲もあって、こういう色で作りたいとか、こういう色が欲しいとか思うことも多いですね。で、その色と似合う内容を探して、世界観をどんどん広げていく感じです。タイトルが決まるまではちょっと時間がかかりますが、その後の歌詞はあまり迷わずすぐにできるタイプです。
――アーティストとして大切にしていることは？
チャン 自分の世界観を伝えること。ただ歌うだけでなく、本当に自分が話したいことは何か、意味は何か、それを伝えること。軍隊に行く前までは、いろんな挑戦をしたいという思いがあり、自分の世界観とはちょっと違うという曲もありましたが、今は、絶対に僕の世界観が入っていないと、歌いたくないと思っています。若い時の経験が、今のチャン・グンソクを作ったと思っていて、これからは、それを含めて僕の世界観を込めることにこだわっています。
――ドラマでのチャン・グンソクさんを待ち望んでいる声も多いですが、今後の俳優としての活動などについても教えてください。
チャン これから韓国に帰ったら、すぐにドラマの準備を始めなければなりません。髪の毛も切って、来月から撮影も始まります。俳優のチャン・グンソクは、チャン・グンソクよりもそのキャラクターにならなければいけない点で、アーティストのチャン・グンソクとは違いますね。でも、俳優もチャン・グンソクだし、歌手もチャン・グンソク。どちらもチャン・グンソクだというところが僕としてはめちゃくちゃ楽しいんですよ。両方をこなすのはとても忙しいことではありますが、チャン・グンソクとして成長する大事な過程だと思っています。
【グンちゃんのお悩み相談室】
お悩み１
結婚前は「最近料理が趣味」と言っていた夫ですが、今まで一度しか料理を披露してくれたことがありません。共働きなので、やっぱり夫にも料理を作って欲しい。確かに決して得意ではないようですが、どうしたら料理に向き合ってもらえるのでしょうか？ 料理が趣味のグンソクさんに、ぜひ、お聞きしたいです。何か簡単につくれるものを1品教えてください。
グンちゃん's Advice
僕は料理をすることが大好きですが、その理由は、料理は数学でなく感覚的なものだからです。レシピも順番も、味も自分の感覚で好きに作ることができる。料理ということで構えちゃったり、怖いと思ってしまう場合も多いと思うのですが、基本だけ知っていれば大丈夫です。難しいとだけ考えていたら、うまくはなりません。１回でもいいから、シンプルな料理から始めてみる。韓国の辛ラーメンとかキムチチゲとか、そこからまずは始めてみてください。辛ラーメンの美味しくするコツですか？ まず、麺を茹でて、硬めのうちに取り出しておくのがポイント。その後、スープを入れて、卵を入れて、もやしを入れて、海苔を入れて辛味パウダーを入れる。それが茹で上がったら、最後に麺とあわせて盛りつける。一度やってみてくださいね
お悩み２
チャン・グンソクさんとほぼ同じ年齢の男子（36）です。最近、服のコーデに悩むようになりました。20代が着るような服は似合わず、ミドルすぎるのもまだ早いかなと。グンソクさんが今ファッションで、こだわっているポイントを教えてください。また、清潔感を保つにはどうすればいいでしょう？
グンちゃん's Advice
僕は20代の頃は、なんとなくキラキラが好きだったんです。色も強い色が多かったし、アクセサリーもいっぱいつけていたし……。でも10年後の今、その写真を見ると、なんでこんなファッションしていたんだろうと（笑）。今は、今のチャン・グンソクらしいファッションの世界観を作るのが一番大切だと思っています。基本的にはベーシック。そこに一つだけポイントがあれば十分だと思います。色の選択も大事ですね。あまりインパクトの強い色は良くないと感じていて、色も結局はベーシックでノーマルが基本だと思います。ディティールや素材感なども大事で、同じ黒でもいろんな黒があり、自分にどんな黒が似合うのかを探したりするのもポイントです。韓国では、パーソナルカラーを探すのが流行っているのですが、それも試してみるのもいいんじゃないかな。
お悩み３
細かいことを気にせずおおらかでいたいのになかなかできません。例えば、お客さんにどれだけにこやかでもスタッフに威圧的なシェフが気になったり、大きな声で噂話をする人がいて知りたくないのに誰かの個人情報が入ってくるのが嫌だったり、細かいこだわりを捨て切るのが難しいです。器の大きな人間でありたく、修行中ですが、おすすめの方法はありますか？
グンちゃん's Advice
僕も、以前はそういう性格でした。でも、今は、あまり隣の人に興味がないんですよ。愛想がないとかいうことではなく、隣の人のことに集中するよりも、自分の世界観を作る方がもっと大事だと思っているので。そんなツッコミを入れる時間がもったいない。僕の隣にいる人はみんな大人じゃないですか。大人だったら、自分のことに責任感があるはず。僕は今、隣の人の責任感を信じられるんですよ。だから、興味のないことは、あえて関心を持たない。僕は、僕のことだけに集中します。ストレスもないし、精神的にも健全です。隣の人に期待しすぎなければ、失望もしません。
お悩み４
３年間付き合った人と別れることになりました。自然消滅にしたいのですが、「最後にどうしても理由を聞かせて」と言われています。別れた理由は「別の人を好きになった」から。ストレートに伝えると深く傷つけてしまいそうだし、理解してもらえないのではと思い、伝えるべきか悩んでいます。グンちゃんなら、どうしますか？
グンちゃん's Advice
それは、はっきり伝えるのがいいと思います。理由を告げずに別れるのは、いつまでも未練をひきずってしまうことにもなるかと。それは、伝えるよりももっと失礼だと思います。本当の理由を聞いた時、その一瞬は心が痛くなると思うけど、その方が、しっかりと終わらせることができる。実は結果的に相手のために良かったりするわけです。はっきり理由を言うのは難しいと思いますが、相手を思いやる気持ちがあるなら、その方がずっといいと思います
お悩み５
韓国に住み始めて１年が経ちました。来たばかりの頃は、困り事も多く、韓国でできた友人や知り合いにたくさん助けてもらいました。困っている人がいたら、今度は私が誰かの力になることが感謝を表現する手段の一つだと教えてもらいました。もし、他にグンソクさん流の感謝を伝える行動や心がけることがあったら教えてください。
グンちゃん’s Advice
感謝の心をことさら表現するよりも、普通にちゃんとすることが大切なのではないでしょうか。それが基本。僕が助けてもらって、感謝して今度は僕が助けるというのは、もちろんそうかもしれないけれど、ことさら、そうしなければと思う必要はないと思うのです。毎日会えなくても、たまに『元気ですか』とか、『ご飯食べようよ』とか、ただ挨拶を普通にすればいい。元気ならそれでいい。そういう普通の小さなことで逆に感動が生まれると思うので。『あ、この人はいつも僕のことを気にかけてくれているんだ』と、その心だけで、感謝の気持ちは十分に伝わると思います。僕らが小学生の頃から教えてもらった基本のルールを守ればいい。オーバーでもなく、ローでもなく普通に。
最後に、読者の皆さんにメッセージもいただきました。
4年半ぶりに日本に来たのですが、それまで寂しい気持ちがありました。そして、怖い気持ちもありました。でも、4年半ぶりに来た僕を、いろんなメディアや、特にファンの方が相変わらず同じ気持ちで待っていてくれて、本当に嬉しかったです。実は日本に久しぶりに来るのですごく緊張していたのですが、来たら、不安が全部なくなりました。今は、日本でこのチャン・グンソクという存在を楽しんでいます。その自信を与えてくれて、本当にありがとうと伝えたいです。
チャン･グンソク
『Beautiful』
2022年8月31日（水）発売
https://www.universal-music.co.jp/jang-keunsuk/products/upch-80578/
チャン・グンソクジャパンオフィシャルサイト
https://www.jang-keunsuk.jp/
photography:eiji hikosaka ＜makiura office> text:atsuko yamazaki
