昨年7月に彗星のごとく現れてデビューし、今や世界中から熱視線を集めているガールズグループ・NewJeansが、初のファンミーティング『Bunnies Camp』を7月1、2日に韓国・ソウルのSKオリンピックハンドボール競技場で開催! オンラインでも全世界のBunnies(NewJeansファン)が見守ったこのイベントの2日公演の様子を、詳細にお届けします。
まさかの客席通路から登場! 場内はキャンプムード満点
開演時間を少し回ると、MINJI(ミンジ)、HANNI(ハニ)、DANIELLE(ダニエル)、HAERIN(ヘリン)、HYEIN(ヘイン)の5人が、メインステージではなく、なんと客席の通路から登場! 半袖Yシャツにループタイ、プリーツスカートという制服風の衣装をまとい、全方位のファンに向かって手を振って挨拶をします。そのまま客席通路を通りメインステージに進むという、大胆なオープニングからイベントはスタートしました。
『Bunnies Camp』と題された通り、このファンミーティングのテーマはキャンプ。ステージの上部にはタープのようなセットにスクリーンが配置されているほか、舞台の至るところに植物のオブジェが置かれ、鳥のさえずりも響き、大自然の中にいるかのようなムードが醸し出されています。
そして今回のキャンプの目的が「NewJeansとBunniesで、永遠の友情と忘れられない思い出を作ること」であると告げられます。入所式も行われ、キャンプのルールとして「最後まで安全に楽しむ」「全ての瞬間をしっかり見て覚える」「恥ずかしがらずに大声で歌って踊る」「NewJeansとBunniesの思い出を作るイベントなので、今日のことを一生覚えておく」「NewJeansもBunniesも、お互いへの友情と愛を思い切り伝える」という5つが掲げられました。
ライブの幕開けを飾ったナンバーは、デビュー曲『Attention』。5人はバックダンサーと一列に並び、チアリーディングのようなはつらつとした演出を交えてBunniesの視線を一気に惹き込みます。デビュー後わずか1年弱とは思えないほどの表現力で歌い踊り、場内に開放的なムードを作り出していきました。
そしてメンバーはリュックを背負って再度登場し、Bunniesと共にキャンプの持ち物をチェック。NewJeansのペンライト、通称ビンキボンは、うさぎをかたどった可愛すぎるフォルムで話題を集めましたが、メンバーはそれぞれに服を着せたり帽子を被らせたり、眉毛やまつ毛を付けたりして、可愛らしくアレンジしていました。
レクリエーションタイムでは、みんなでゲームに挑戦。無事にクリアできたら、MINJIのリュックに山盛り入っていたおやつをBunniesと一緒に楽しむことができるそう。Bunniesが息を合わせてビンキボンを振る「ビンキボン up&down」や、ビンキボンの色が光った順番を当てる「瞬間捕捉ビンキボン」、そしてジェスチャーゲームなどが行われ、メンバーは無事すべてのミッションをクリア。NewJeansとBunniesの心がひとつになっていきます。
続いてMINJIの「オンラインでご覧いただいているみなさんのためにも、特別なおやつを準備しました」という言葉から、『Cookie』のパフォーマンスへ。5人は段差を生かしたり、ベンチに一直線で腰掛けてみたりと、セットを効果的に使ったステージングで魅了していきます。
中盤のハイライトとなったのは、熱いダンスバトルでしょう。チーム分けの様子が映像で紹介されたあと、スポーティな衣装にチェンジした5人が登場。MINJIとHANNIによる2004年生まれコンビの「04’sチーム」、そしてDANIELLE、HAERIN、HYEINからなる「ダヘヘチーム」に分かれ、対決を繰り広げていきます。まずは04’sチームのHANNIが余裕を醸しながら踊り出し、MINJIもHANNIとシンメトリーなフォーメーションを組んで圧倒。対するダヘヘチームも負けじとハイキックを決め、04’sチームへプレッシャーをかけます。両チームともパフォーマンススキルの高さが圧倒的で、細い体のどこからこんなにエネルギーが湧いてくるのか!と驚きの連続。最後には5人が揃って迫力たっぷりのダンスを披露し、DANIELLEは「燃え尽きたね」と充実感に満ちた表情を浮かべていました。
その熱気のまま5人が息を合わせて『Hype Boy』へ突入すると、会場の盛り上がりは最高潮に。大ヒットを飛ばしたナンバーを堂々と披露する姿は、もはや新人グループとは言い表しがたく、貫禄すら漂っていました。
名曲のカバー続出、珠玉のキャンプファイヤータイム
お祭りムードがひと段落し、白いセットアップの衣装に着替えた5人が姿を現すと、焚き火を前にメンバーがアウトドアチェアに腰掛け、キャンプファイヤーの時間に。まずはプロデューサーの250(イオゴン)がリミックスを手がけ、リラックスムードが漂うアレンジが施された『Hurt』をしっとりと歌い上げます。HAERINは「さっきバスから降りた気がするのに、時間が経つのが早すぎます」と、イベントが後半戦に突入したことへの寂しさを語っていました。
ここでメンバー1人ずつへ、Bunniesから集められた寄せ書きメッセージが紹介されていきます。「Bunniesといるときだけは元気でいてほしい」「自分にプレッシャーをかけすぎないように」「歌手になってくれて本当にありがとう」など、NewJeansへの愛がたっぷりと込められた言葉の数々に、メンバーは目を潤ませます。寄せ書きは韓国語のほか日本語、英語などさまざまな言語で寄せられていて、NewJeansのグローバルな人気を証明していました。また併せてメンバーからメンバーへのメッセージも名前を伏せて贈られたのですが、筆跡や絵文字の使い方などから、誰が書いたものかを瞬時に当てていく姿に、メンバー間の深い信頼関係を感じました。
そして1人ずつ、アコースティックアレンジでカバー曲を披露。HANNIはJ.ae『Like Yesterday』、HAERINはNELL『Time Walking On Memory』、MINJIはHYUKOH『Wi Ing Wi Ing』、HYEINはOOHYO『Youth – Day』、DANIELLEはLauv『Paris in the Rain』と、メンバーが生まれる以前に発表された名曲からロックバンドの曲まで、幅広い選曲で驚きを呼びました。HANNIが最初に「NewJeansをきっかけにK-POPを聴き始めた人も多いようです。もっとK-POPを聴いてほしくて、いろいろと昔の曲を聴いたりもしています」と説明していましたが、メンバーたちがK-POPアーティストであることを誇りに思い、韓国音楽の素晴らしさをより知ってほしいという思いを抱いていることを感じました。そして、NewJeansのダンススキルが圧倒的であることはもはや説明するまでもないですが、全員がバラードを歌ってもしっかりと魅せられる歌唱力の持ち主であることを、このパートでは改めて実感させられました
そしてカバー曲の披露が終わると、今度はNewJeansからBunniesへの寄せ書きが読み上げられていきました。HANNIは「落ち込んだり自信が持てなかったりするとき、いつもBunniesのことを思い浮かべます。ステージやみなさんと過ごした時間が終わりに近づくと、『終わってほしくない、永遠にこの瞬間が続けばいいのに』と思ってしまいます」とファンへの思いを表現。HYEINは「正直たまに疲れるけど、Bunniesと一緒にいると本当に元気づけられます。Bunniesが私たちに伝えてくれる気持ちに応えきれない時もあるけど、いつも大切な存在です」と、率直な胸中を伝えていました。
デビュー後瞬く間にトップアーティストへの道を駆け上がっていったNewJeansですが、素顔は平均年齢17.4歳の少女たち。活動していく中で、戸惑いや不安を感じる瞬間も当然あるでしょう。しかしファンの存在が彼女たちにとって確実に支えになっていて、こうしてステージの上で正直な心境を吐露できるほどに友情が築かれているという事実に感動し、不思議と少し安心感のような感覚も覚えました。
NewJeansからの思いに応えるかのように、今度は客席を埋め尽くしたBunniesが一斉にスローガンを掲げます。そこには「7月 また始まる私たちの熱い夏」の文字が。デビューを飾った1年前の7月からの日々を思い返すように、メンバーは口々に「本当に感動しました」と話し、HANNIは「来年の夏も、10年後も一緒にいましょうね」とBunniesと約束していました。
新曲『ETA』をエネルギッシュにサプライズ披露!
本編の最後には『Ditto』が、まずアコースティックサウンドに乗せた「Bunnies Camp ver.」で感動的に歌われたあと、迫力たっぷりなダンスと共に通常バージョンでも披露。5人はステージを練り歩いてハンドクラップを求め、Bunniesとの交流を最後まで楽しんでいました。
アンコールではメンバーが蝶々の羽を背中につけ、まるで妖精のように『OMG』をダンス。MINJIは「皆さんの幸せは私たちの幸せです」「Bunniesのみなさん、時間を作って来てくれて本当にありがとうございます。また会いましょう!」と感謝を伝え、5人は名残惜しそうな顔を浮かべます。最後に7月21日にリリースされる2nd EP『Get Up』より、タイトル曲の1つ『ETA』をサプライズで初披露! ミニマルなサウンドに乗せてエネルギーをフル出力するような楽曲で、間近に迫ったカムバックへの期待感を煽りました。
終始友達と遊ぶかのようにステージを全力で楽しみ、さまざまな顔を見せてくれたNewJeans。何度も「叫べー!」とBunniesを盛り上げ、歓声を浴びるほどにパワーアップしていくかのような姿が印象的でした。どこまでビッグアーティストになっていくのか、今後の活躍も楽しみでなりませんが、この日目撃した等身大の彼女たちのキラキラとした輝きは、最初にメンバーと「今日のことを一生覚えておく」と約束した通り、きっとずっと脳裏に残っていくのだと思います。