大ヒット韓国ドラマ『私の夫と結婚して』。もうご覧になりましたか? 夫に裏切られた挙句、殺害されてしまう妻が過去にタイムスリップし、ハラハラドキドキの痛快逆転劇を繰り広げるAmazon Prime Video配信の大人気ドラマです。パク・ミニョン演じるヒロインを一途に想いながら彼女の復讐を影になり日向になり支える部長ユ・ジヒョクに扮したのがナ・イヌ。188cmの長身にほんのり甘さ漂う端正なお顔立ち&太平洋のように広い肩幅というビジュアルと、どこまでも優しく頼れるユ・ジヒョク部長のシンクロ率も半端なく、日本での知名度と人気も急上昇。このドラマで、どっぷりナ・イヌ沼にハマってしまったという熱烈ファンも少なくないようです。
photo:ⒸHANADA COMPANY & IMX
その彼、ナ・イヌが待望のファンミーティングを開催。彼にとっては日本初となるファンミーティング。初めて直に対面する日本のファンのために、血と汗と涙をにじませながらしっかり準備と練習を重ねてきたというそのイベントに早速、駆けつけてまいりました。トークに歌にダンスにギターの生演奏まで! コンテンツ盛り沢山の「2024 NA IN WOO Japan1st Fan Meeting」。笑いと熱気と興奮渦巻くその一部始終を熱くお届けします!
得意の歌から始まったオープニングは 最初から大爆笑の嵐に!
photo:ⒸHANADA COMPANY & IMX
期待とトキメキであふれかえる会場が一瞬の暗転によって暗闇に包まれた後、リズミカルなドラムスとギターの音色とともに、いよいよ待ってましたのナ・イヌ登場です。ブルーグレーのスーツをちょっぴりラフに着こなしたその手に握られていたのはマイク。そう、オープニングは、Radioheadの『Creep』という曲に乗せ、ご本人の歌とともにスタート。
これが、上手い! 甘く切ないそのトーンで切々と歌詞を綴りながら、途中、会場を震わせるようなシャウトまで。実は、彼、デビュー前はJYPの練習生として歌や踊りのレッスンを重ねてきた経緯もあり、しかもデビューはミュージカルの『僕らのイケメン青果店』。その歌唱力は、まさに折り紙付きだったというわけです。
その歌声の余韻に会場が酔いしれる中、MCの古家正亨氏が登場。ここから、丁々発止の軽妙トークが繰り広げられるのですが、その最初の挨拶をスマホでしたいというナ・イヌ。大好きというピカチュウ(ちなみにゼニガメとヒトカゲも大好きだそう)ケースに入ったご本人のスマホを掲げると、そこから聞こえてくるのは「ヨロブン(皆さん)〜」という韓国語。どうやらスマホの翻訳機で和訳した挨拶をするというのが彼の目論みだったようだけれど……。「韓国語なら本人が言ったほうがいいんじゃない」という古家氏のすかさずのツッコミに会場は早くも大爆笑。
つかみはOKというところですが、それにしても気になるのはオープニングの曲。なぜ、彼はこの歌を選んだのか。「実は僕、子供の頃、自己肯定感がすごく低かったんですね。今は、少し良くなってきているんですけれど、この曲を聴いたときに歌詞に共感できたので、この曲が好きになりました。それともう一つ、ギターのメロディも曲とあっているので、皆さんにぜひ、聴いてもらいたいと思ったんです」。その気になる歌詞はぜひともググってもらえればと思います。
過酷な撮影では思わず気絶したことも! ナ・イヌのこれまでの軌跡に迫る
photo:ⒸHANADA COMPANY & IMX
「日本のファンが待ってましたよ! こうして実際にお会いして喜びを感じてますか」という古家氏の呼びかけに「本当に嬉しいです。本当に楽しいです」と日本語で答えるナ・イヌ。「高校の時に教科書で少し日本語を習い、簡単な単語を覚えました。右折とか左折とか(なぜ、右折、左折なのか……)、一つ、二つとか。僕は海外に行った経験があまりないのですが、でも、その国に行ったら、その国のことをいろいろ知りたいし、感じたいので、できるだけ韓国語を使わないようにしています。今回も日本のスタッフの方と日本語で挨拶したり、お疲れさまと言ったりしたおかげか、このファンミーティングもだいぶ慣れてきました」。
オープニングのトークでは、花粉症に苦しむ古家氏を心配したり、ヒョンと呼んで敬ったりと、まるでユ・ジヒョク部長のような気遣いと優しさを見せる彼の等身大の姿に、会場中うっとり。
そんな中、第一部に用意されたコンテンツは大きく2つ。最初は、彼の誕生から現在までを振り返る「ナ・イヌの人生グラフ」から。
1994年9月17日生まれの今年で30歳を迎えることになるナ・イヌ。幼い頃の思い出は、街を消毒するオートバイの煙を追いかけて迷子になったこと。2002年の9歳の時に家族とともにカナダに移住。1年未満で英語を身につけ生活にもすぐになじんだと言いますが、「子供はすぐに吸収しますから。その時身についた英語ですが、今は話すことは話しますが、以前のようには話せなくなりました」とのこと。
2008年、中学校ですでに身長185センチに。「祖母と父も背が高いんです。祖母は165センチ、父は182センチで、僕は188センチですが、でも、もう少し高くなっていると思います」。思わず呟いた古家氏の「包まれたい」という声に、手を広げた彼のハグのポーズに会場のあちこちから悲鳴が上がったのは言うまでもありません。
2013年ミュージカル『僕らのイケメン青果店』でデビュー。2015年時代劇『輝くか、狂うか』、2020年『哲仁王后〜俺がクイーン!?』、2021年『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』、2022年バラエティ番組『1泊2日』に出演し、確実にそのキャリアと実力を積み上げてきたナ・イヌ。どの撮影も思い出深いそうですが、なかでも、最も過酷な撮影だったのは、『王女ピョンガン〜』だったとか。
「当時は寝る間もなく撮影をしていたんですね。そのためか、撮影の途中で気絶したこともありました。ちょっと目を閉じて、その後目を開けたんですが、その間の数秒の記憶が全く消えてしまっていたんです。そのシーンは矢に当たって、僕が倒れるシーンだったので、ちょうどよかったんですが、相手役の俳優さんからは『今の演技じゃなかったの?』」と驚かれたのだそう。
そして、2024年ご存じ『私の夫と結婚して』のユ・ジヒョク部長役でその人気が大ブレイク。会場の多くがこの作品から沼落ちしたと知ると「感謝の一言に尽きます」と彼。「ヒットする予感のようなものはありませんでしたが、台本がとても面白かったので、きっと面白いドラマになるなあとは思っていました。そして、僕、気になることがあるんです。日本のファンの皆さんは僕のどんな姿が好きなんでしょうか。例えば、1泊2日のナチュラルな明るい姿? あるいはユ・ジヒョク部長のような姿?」 会場の拍手はほぼ半々。「それでは今日はその二人になって頑張ります」。
「部長」がナ・イヌの新たなあだ名に! 意外(?)な彼の隠れた素顔に迫る
photo:ⒸHANADA COMPANY & IMX
2つ目のコンテンツは、「ナ・イヌの書き換えプロフィール2024年バージョン」ということで、過去と今で変わったプロフィールを考えるという内容で進められるですが、呼び名の項目では、これまでのジュンバ、ホホバ(いずれも『王女ピョンガン』のオンエア時に韓国のファンが名付けてくれたもの。どちらもアホウという意味が)に加えて、会場からの声に応えて新たに「部長」が追加。自身もかなり気に入ったようで、会場から「部長〜」と声が上がるたびに、ユ・ジヒョクになりきって「何?」と何度も返していたのが印象的。
さらに、趣味はギター演奏で、特技は肉を焼くこと。「韓国ではマンネ(末っ子)文化というのがあり、末っ子が甲斐甲斐しく準備したりすると周りが喜んでくれるのですが、僕も末っ子だった時に、肉を一生懸命焼いていたので、その実力はすごいです」
ナ・イヌを形容する修飾語は「美談製造機」。自分がご飯を食べられなくてもスタッフには必ず食べさせる、など彼にまつわる美談が紹介されると「こういう話が出るたびに照れくさいです。なぜならば、僕はただ、気持ちの動くままにしているだけですから」。
そして、ダンスの実力については「熱心ではある」との記述。会場からかかった「ポヨジョ(見せて)」の声に、aespa『Next Level』、キム・チョングク『サランスロウォ』、YOASOBI『アイドル』の3曲をバックにフリーダンスをたっぷりと披露してくれました。 そしてお待ちかねの第2部は、オジー・オズボーンの『Mr. Crowley』をギター生演奏。黒の革ジャンに黒のダメージデニムというファッションはロックミュージシャンそのもの。「本当に血のにじむような練習をたくさんしてきました。これまで僕が挑戦した一番難しい曲です」という演奏は激しいピッキングで観客も感動しきりです。
名場面再現ゲーム、そして惜しみないファンサに会場は大熱狂!
photo:ⒸHANADA COMPANY & IMX
さらに、一転爽やかなピンクのグラデーションニットに着替えた後半は、会場と一体となって行うコンテンツへ。最初の「名場面再現コーナー」では、『私の夫と結婚して」と『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』のナ・イヌとヒロインの胸キュン名場面を、客席から選ばれた観客がそれぞれのヒロインに扮して再現。その大役に緊張しきりなファンに「最初はそのまま緊張している感じで、最後は決意に満ちた眼差しで」「今の説明を聞いていた表情がいいですよ」とナ・イヌが優しくアドバイスする姿も。
続いてのコンテンツはゲームコーナー。ナ・イヌがくじを引き、そこに書かれたミッションが成功したら、選ばれた観客にハグ、インスタントカメラ撮影、セルカ、サイン、携帯におやすみメッセージなどのベネフィットが与えられるというもの。最初のミッションは1分の間にジャンケンで3回続けて勝つこと。「僕はジャンケンは得意です」と言ったそばから、負け続けるナ・イヌですが、それでもようやくミッション成功。続くはハートポーズ10個。こちらもギリギリのところで成功。ハートマークで鼻をつまむ怪しげポーズには会場から笑いの嵐も。最後のミッションは借り物競走。会場からボールペン、メガネ、帽子、手鏡を借りてくるというもので、大歓声の中ナ・イヌは1階客席へ。こちらも見事成功し、無事3つのベネフィットが与えられました。
photo:ⒸHANADA COMPANY & IMX
そして、終始笑顔に包まれたナ・イヌ1stファンミーティングもいよいよ終盤へ。
「本当に楽しかったです。たくさんのエネルギーをありがとうございます。みなさんの愛に応えるために、僕はこのステージのために準備をして、練習を重ねてきましたが、そのことを知ってくださって、ありがとうございます。これからも、さらにカッコ良く、楽しい姿でみなさんに会いに行きます!」という最後の挨拶に続き、彼が用意したのは日本の曲。「みなさんと一緒に歌いたいと思い、日本の曲を準備しました。ORANGE RANGEの『花』です」とステージと観客が一体となって大合唱。
「今日の思い出は心の中に深く刻んで、忘れないようにしようと思います。いい思い出を作ってくださって、ありがとうございます。そして、僕に会いにきてくださって、改めてお礼を言いたいです。どうもありがとうございました。あー、帰りたくない(客席からは悲鳴が飛び交い……、それを熱い眼差しで見つめながら)本当にありがとうございました。ウリ ト マンナヨ(私たち、また会いましょう)」
予定時間を大幅に超えた2時間30分以上にわたる長時間ファンミーティング。彼に会えることを楽しみにして集まったファンへの何よりのプレゼント。今後の活躍を心より願いつつ、また、会える日を私たちもチョンマル キダリッケヨ(本当に待ってます)!!!