TOMORROW X TOGETHER、デビューからの夢である初のドーム公演で涙。エモーショナルなコンサートとなった初日をルポ! #tomorrow_x_together #txt

グループ初となる東京・大阪・名古屋・福岡と4大ドームツアー『TOMORROW X TOGETHER WORLD TOUR <ACT : PROMISE> IN JAPAN』を行うTOMORROW X TOGETHER。今回は初日となった7月10日の東京ドーム公演のレポートをお届けしたい。

グループ初となる東京・大阪・名古屋・福岡と4大ドームツアー『TOMORROW X TOGETHER WORLD TOUR <ACT : PROMISE> IN JAPAN』を行うTOMORROW X TOGETHER。今回は初日となった7月10日の東京ドーム公演のレポートをお届けしたい。

「王冠」をかぶる幻想的なステージの始まり

TOMORROW X TOGETHER、の画像_1
(P)&(C) BIGHIT MUSIC

前回のACT:MIRAGEの続編であり、アルバム「TOMORROW」のムービーとリンクするようなVTRから開演すると、四方がスクリーンに囲まれたセンターステージから白のケープに身を包んだメンバーが登場。空から降りてきた冠をYEONJUNがかぶると、デビュー曲の「CROWN」から最新アルバムでもグループのイメージとして象徴的に使われているモールス信号で「TOMORROW」を意味する音が鳴り響き、リリースされたばかりの「Deja vu」日本語バージョンのパフォーマンスからステージの幕が上がった。負傷で今回は部分的な参加となったBEOMGYUはメインステージから座ってボーカルで参加。「Eternally」を交えたイントロダクションに続いて、魔法の世界へと誘う「9と4分の3番線で君を待つ(Run Away)[Japanese Ver.]」で客席からのコールが鳴り響いた。

最初のMCでは「東京ドームはデビューしてからずっと僕たちの目標でした」と今回のツアーへの抱負が語られた。今回BEOMGYUは怪我のため全てのステージには参加できないという説明があり、「いつもうるさいBEOMGYUが椅子に座ってるのが変な感じですね(SOOBIN)」、「BEOMGYUヒョンはMOA(TOMORROW X TOGETHERのファンネーム)との約束を守るために一緒に来てくれたんですよね!(TAEHYUN)」とBEOMGYUの座っている椅子を4人でステージまで運ぶ仲良しぶり。
BEOMGYUも「今日全てのステージには出られないけど、MOAの皆さんに会える瞬間は200%......いや300%頑張ります!」と気合を伝えてくれた。BEOMGYUの分身(代理のダンサー)が一緒にステージに出るという予告に客席がざわつく場面も。

「TOMORROW X TOGETHERの楽曲で、とっても重要なキーワードがOne Dreamですよね。今回3回目のワールドツアー<ACT:PROMISE>は僕たちの夢がどう成長してきたのか、そして、僕たちの未来をMOAと一緒にどうやって守りたいのかについてのストーリーです」と今回のツアーのテーマ解説もあり、YEONJUNが「今日はTXTとMOAだけだと思って思いっきり楽しむこと!」と言えばTAEHYUNによる「今日は、いつも僕たちを幸せにしてくれるMOAちゃんに言いたいことがあります!」「(なーにー?)」「I KNOW I LOVE YOU!」という客席とのコール&レスポンスから、「0X1=LOVESONG (I Know I Love You)feat. 幾田りら [Japanese Ver.]」へ。しかし、パフォーマンス開始前に4人でBEOMGYUの椅子を運びながらはける姿で笑いを誘っていた。

韓国の伝統要素を取り入れたステージも

TOMORROW X TOGETHER、の画像_2
HUENINGKAI (P)&(C) BIGHIT MUSIC

破滅的な美学を感じる、「0X1=LOVESONG (I Know I Love You)」の後、スクリーンが歪んで不穏な雰囲気から怪しい魅力を放つ「Devil By the Window」が始まり、ステージでは霧の中ひとり残されたYEONJUNが消える。韓国の伝統音楽を取り入れた太鼓のリズムとともに、センターステージではダンサーによる花を表現する伝統舞踊プチェチュムのパフォーマンスが始まり、続いて韓服に身を包んだメンバーが登場。伝統音楽バージョンの「Sugar Rush Ride」と華やかな扇プチェを使ったダンスアレンジで会場をわかせた。続いて少年期の終わりを告げるアコースティックな「Farewell, Never  land」で最初のセクションをしめた。

VTRでは砂地の惑星に漂流したメンバーが隕石を目撃した途端、「現実の世界」に戻っている。現実世界でも落ちる隕石を目にした5人の姿からおそろいの背中に羽根が刺繍されたスタジャンの衣装での80年代風味なポップス「Chasing That Feeling」、ディスコを取り入れた英語曲「Magic」とポップで明るい楽曲をパフォーマンス。

KARAファンのSOOBINが念願成就!?

TOMORROW X TOGETHER、の画像_3
TAEHYUN (P)&(C) BIGHIT MUSIC

パフォーマンス終わりには、セットの一部に溶け込んだBEOMGYUのそばに全員が集まり、MOAとメンバーの心が一致しているかMOA棒(ペンライト)でコミュニケーションするコーナーが始まった。メンバーの言う通りに客席のMOAたちがペンライトを動かし(「MOA棒がない方は綺麗な手を挙げて!」)、ラストは「MOAとTXT一緒の夏は最高!」とコールでしめた。
このセクションでは、KAMILIA(KARAファン)で知られるSOOBINが「盛り上がっていきましょう〜!」とKARAの東京ドーム公演での「GO GO サマー!」をカバーしてダンス。「さすがMOAに最高の夏をプレゼントしてくれる(HUENINGKAI)」、「8年間見てるSOOBINさんの中でいちばんかっこよかった(TAEHYUN)」とマンネズから賞賛を浴びていた。

TOMORROW X TOGETHER、の画像_4
(P)&(C) BIGHIT MUSIC

アップテンポな「New Rules」から毎回お札が撒かれる「LO$ER=LO♡ER」に続いては、7月にリリースした日本シングル「誓い」に収録されている、HUENINGKAIが制作に参加している新曲「きっとずっと」。ソウル公演にはなかったセットリストで、アニソンのようなアップテンポでキャッチーさのある爽やかな曲だ。このセクションではSOOBINがBEOMGYUをおんぶし、メンバー全員でトロッコに乗って会場を回った。MAGIC期の汽車やTEMPTATION期のイメージだった船をかたどったようなトロッコは、煙も出ているディテールの細かさだった。Ms. GREEN APPLEの大森元貴提供のアニメ「ワールドトリガー」の主題歌だった「Force」、元々はユニット曲の「Thursday's Child Has Far To Go」「Trust Fund Baby」を全員でパフォーマンス。客席も声を出して一緒に歌いたくなるようなセットリストが続いた。
中間のMCでは、MOAの皆さんが歌ってくれたら泣いちゃうかも......と日本オリジナル曲「ひとりの夜(Hitori no Yoru)」をメンバーとMOAで大合唱。BEOMGYUも以前カバーを発表したユイカの「好きだから。」を聴かせてくれた。

それぞれのカラーを見せたユニットステージ

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BEOMGYU (P)&(C) BIGHIT MUSIC

ユニットステージでは、マンネラインと言われるBEOMGYU・TAEHYUN・HUENINGKAIによるフェス向きの壮大さを感じさせる「Quarter Life」、VTRを挟んでヒョンラインのYEONJUN・SOOBINによる「The Killa(I Belong to You)」のワイルドなパフォーマンスでMOAを沸かせた。続く「Back For More」もAnittaとのコラボソングで、こちらはちょっとセクシーな雰囲気。ジャケットを脱ぎ捨てての「Tinnitus(Wanna be a rock)」と大人として成長しつつあるTOMORROW X TOGETHERの姿を見せるようなセクションだった。

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YEONJUN (P)&(C) BIGHIT MUSIC

過去の活動曲を振り返るようなVTRから、ハードな雰囲気の「PUMA」「Good Boy Gone Bad(JP ver)」といったロック調の激し目の曲が続く。YEONJUNがパフォーマンスチームと一緒に振付を考えたという「Growing Pain」では、凶器が登場したりHUENINGKAIがギターを投げたりする“ちょっと悪い”演出も。

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SOOBIN (P)&(C) BIGHIT MUSIC

現実と向き合い、変わったツノや傷さえも自分のものと受け入れて自らの名前を見つける少年たちのVTRの後は、物語のその後にふさわしい「Dreamer」。BEOMGYUも交えた5人のハーモニーが会場包み込んだ。
続いて発売されたばかりの日本オリジナルシングルのタイトル曲「ひとつの誓い(We'll Never Change)」。すでに複数の日本の音楽番組で披露されており、リボンを使ったダンスが印象的なパフォーマンスと、椅子に座って歌うBEOMGYUの姿(顔)がSNSで話題になった、「Deja vu」とリンクするような切ない曲だ。

TOMORROW X TOGETHER、の画像_8
(P)&(C) BIGHIT MUSIC

ここでのMCでは、ギターピックを噛んだ顔をリクエストされたHUENINGKAIが、アニメから飛び出てきたようなイケボな日本語で「しょうがねえなあ〜」と快諾する場面も。「みんなと一緒にいると、本当に時間が過ぎるのが早いんです(TAEHYUN)」、「もっとかっこいいパフォーマンスを見せたくて悩みが多かったんだけど、MOAに会ったら心配が全部なくなった。ありがとうございます(YEONJUN)」「今回のツアータイトルPROMISEという言葉を思い出して、僕たちがMOAと望んできた全ての約束を必ず守らないとという気持ちが強くなりました(BEOMGYU)」「僕たちTXTは全てを守るからMOAの皆さんは一生MOAでいるというひとつの約束を守ってくださいね(HUENINGKAI)」、「一緒にした大切な約束を忘れないでください(SOOBIN)」という今回のツアータイトル「約束」を象徴するような最後の挨拶で、終わりを惜しむ客席の声の中、「I'll See You There Tomorrow」が本編ラストの曲となった。
エンディングではHUENINGKAIがBEOMGYUをおんぶして退場する姿も見えた。

アンコールはやはりモールス信号から始まり、PROMISEの文字が浮かぶと同時に「Magic Island」のパフォーマンスから始まった。

「ようやく会えたね、約束の地で」

スローガンタイムでは毎回ファンダムのMOAからフレーズを募集するが、今回のフレーズは「ようやく会えたね、約束の地で」。
ここでメンバーから「僕たちも準備しました!」というサプライズ返しがあり、メッセージは
「ここでMOAと永遠を約束するよ」だった。

TAEHYUN「念願の日本でのドームツアーがついに東京から始まりましたね。初日だからかMOAに久しぶりに会って少し、とても緊張しています......明日も来るMOAもいますか? 今日みたいに明日も幸せな思い出を作りますよ。もう1回約束! 一緒にいてくれてありがとうございます」

YEONJUN「正直、これから僕たちが大阪、名古屋、福岡まで4大ドームでMOAに会えるということが信じられないので、今もまだ夢みたい。こんな夢のようなステージに立たせてくれて本当にありがとうございます。MOAの愛と応援に応えるTOMORROW X TOGETHERになります。みんな、愛してる!今日皆さんから幸せな夢をもらえたので、MOAの夢にも会いに行きます。夢で会おう!」

BEOMGYUは「実は昨日もそうでしたし今日もそうだったんですが、リハーサルをしながらすごく残念な気持ちになりました」と声を詰まらせる場面も。「リハーサルですごく悔しい気持ちになった。次いつ立てるかわからない東京ドームでダンスができないなんて。思ったよりもなかなか治らなくてすごくもどかしかったです。でも僕がいないステージでも4人で5人以上のエネルギーを作り出してくれたメンバーに感謝します。次に来るときは『椅子のいらない少年』として帰ってきます」

HUENINGKAI「正直、この東京ドームというステージは練習生のときからずっと立ちたいと思っていたステージでした。本当にアーティストであれば誰もが立ちたいと思うそんなステージなんです。ステージを始めるときにMOAのみんながペンライトを持ってくださっている、このキラキラした光景を見ながら、ぐっと熱い思いがこみ上げてきて、泣きそうになりました。MOAがとっても美しかったんです。改めてこの東京ドームのステージに立つことができて本当に光栄です。それから、このステージで一緒に立ってくれたBEOMGYUヒョンに改めて「ありがとう」という言葉を伝えたいです。これからも素敵な姿をたくさん見せるTOMORROW X TOGETHERになるので、みなさんたくさん期待していてくれますよね?約束ですよ!」


「SOOBINヒョンが僕たちに東京ドームに立ちたいとずっと言ってたんですよ(HUENINGKAI)」と言われていたSOOBINも、MCの途中で涙を堪える姿が。
「MOAの皆さん、今日は幸せだった?Weverseでお話ししているので皆さんもご存じだと思うんですけど、僕はこの東京ドームのステージを10年以上ずっと夢見てきました。こうして僕がこの夢を見られるようにしてくださって、僕の夢を叶えてくださって、MOAの皆さん本当にありがとうございました。準備をしながら勿論大変な時間があったんですけど、MOAのみなさんの前に立つときは一番幸せな時間が訪れるようで、より嬉しい気持ちで何かを準備できると思います」
「今日は一生忘れられない一日になると思います。明日もそんな一日になると思います。大好きだよ!また会いましょう!次回は5人が元気な姿でまた東京ドームに来られるようにたくさん応援お願いします(SOOBIN)」
ライブやイベントで幸せの涙を見せがちなリーダーが必死で涙を堪える姿に、「本当に可愛いですね。こうなるとずっと泣かせたくなるよ〜(YEONJUN)」、「もっと気楽に泣いてもいいよ(HUENINGKAI)」というメンバーからの愛あるフォローもあった。

「One Dream」を体現した絆と美しい人間味

TOMORROW X TOGETHER、の画像_9
(P)&(C) BIGHIT MUSIC

最後の曲「Miracle」では、歌いながら思わず涙が溢れてしまったBEOMGYUの姿にメンバー達が駆け寄る場面も。SOOBINは「実は昨日楽しみすぎて、夜寝るの遅くなっちゃったんですよ」と言っていたが、当日はメンバーの家族も来場し、ステージを見守っていたという。ラストはメンバー全員が交代でBEOMGYUをおんぶしてステージを一緒に回り、最後まで絆が垣間見えた。

ダブルアンコールの「紫陽花のような恋(Hydrangea Love)」では写真・動画撮影がOKに。最後の最後までトロッコでもう一度会場中を周って感謝を伝えた。

TOMORROW X TOGETHER、の画像_10
(P)&(C) BIGHIT MUSIC

直前で怪我をするメンバーが出てしまったTOMORROW X TOGETHERにとって初めての東京ドーム公演だったが、一緒に乗り越えることでメンバーとファンの絆がより深まるような公演になったのではないだろうか。翌日、TAEHYUNがWeverseに投稿していたように、人間味が感じられてそれが美しさに昇華されたかのようなエモーショナルなコンサートだった。