1曲目から「Yeah-yeah-yeah」の掛け声で大盛り上がり!
『ENHYPEN WORLD TOUR 'WALK THE LINE' IN JAPAN』埼玉公演の様子。(P)&(C) BELIFT LAB Inc.
ENHYPENは6月から9月初旬にかけて、日本で5都市を回る2回目のワールドツアーのアンコール公演『ENHYPEN WORLD TOUR 'FATE PLUS' IN JAPAN』を開催したばかり。早くもスタートした今回の新たなツアーは、“ENHYPENの成長ストーリー”をテーマとしていて、「本格的に世界へ第一歩を踏み出した過去、ENGENE(ENHYPENファンの呼称)のお陰でENHYPENが存在理由を悟った現在、ENGENEとともに歩んでいく未来」が描かれていきます。
開演時刻の15時ちょうど、大きな満月を背に、光沢感のあるシックなブラックの衣装をまとってENHYPENが姿を現すと、ENGENEは割れんばかりの声援で彼らを迎え入れます。1曲目は「Brought The Heat Back」。四つ打ちのビートに合わせ、ENGENEも「Yeah-yeah-yeah」の掛け声で盛り上げました。
JAYの“覚悟の宣言”「明日はない!一晩中遊ぼう!」
JAY (P)&(C) BELIFT LAB Inc.
ベルーナドームは半屋外球場。日が暮れるにつれて冷たい風を感じる中、最初のMCではHEESEUNGが「寒いと思うENGENE、こっちに来てください。僕が抱きしめてあげます」と甘い言葉をかけ、ENGENEの心をメロメロに! SUNOOは「今日もじっちゃんの名にかけて、ENGENEを楽しませる準備ができました。たくさん期待してください!」と、マンガ『金田一少年の事件簿』の決めゼリフを盛り込んだ挨拶で笑わせます。
またJAYは事前に準備してきたという“覚悟の宣言”を、ENGENEと一緒に斉唱。「1. 今日、ENGENE、家に帰らない! 2. 明日はない! ENHYPENと一緒に一晩中遊ぼう!」と、公演をしっかり楽しむ決意を表明します。MCでは冒頭のキレキレのパフォーマンスとは別人のような、メンバーのゆる〜いやりとりにほっこりしました。
JUNGWONの金髪で気迫を放つ姿に無数のマイクが
JUNGWON (P)&(C) BELIFT LAB Inc.
よりハードなサウンドに編曲された「ParadoXXX Invasion」では7人がハンドマイクで軽やかなラップを畳み掛け、続く「Future Perfect(PASS the MIC)[Japanese Ver.]」では、ステージ中央に設置された回転ステージが回ると、無数のマイクを突きつけられたリーダーのJUNGWONが登場。10月下旬に金髪にイメチェンして話題を呼んでいたのですが、この日はパフォーマンスの気迫がさらに増している印象を受け、目を離せなくなる瞬間が多かったです。炎が勢いよく噴き上がり、ENHYPENは大人数のダンサーと共に情熱的なダンスを見せて、冒頭のハイライトといえるド派手なステージが繰り広げられました。
ユニットステージ、そしてENHYPENらしい儚く妖艶なパフォーマンス
『ENHYPEN WORLD TOUR 'WALK THE LINE' IN JAPAN』埼玉公演の様子。(P)&(C) BELIFT LAB Inc.
映像を挟み、ステージが青いライトに染まると、「Given-taken[Japanese Ver.]」へ。白いジャケットと黒いパンツでそろえた7人は、まるで運命に翻弄される異国の王子のような、高貴なムードに満ちています。そしてひと味違う表情が楽しめるユニットステージも。2002年生まれトリオ、通称“02z”として知られるSUNGHOON、JAY、JAKEは、透き通るような歌声と流れるようなダンスで「Lucifer」を披露。JUNGWON、HEESEUNG、NI-KI、SUNOOは蜘蛛の巣のような模様のジャケットでそろえ、ダンサブルな「Teeth」で健康的な色気を放ちます。
「Blessed-Cursed [Japanese Ver.]」の冒頭ではJAYがエレキギターを手に、見事なタッピングを披露。今年GLAYの30周年記念シングルに参加したJAYが、流石のロックスピリットを発揮します。そして「Fatal Trouble」「Bite Me [Japanese Ver.]」と続き、ENHYPENの真骨頂と言っていい、儚く妖艶なステージに思わず息を呑みました。
NI-KI、パーカー姿でも色気を存分に放つ最年少
『ENHYPEN WORLD TOUR 'WALK THE LINE' IN JAPAN』埼玉公演の様子。(P)&(C) BELIFT LAB Inc.
中盤は7人がカジュアルな衣装にチェンジして、温かくフレンドリーな雰囲気に。ENGENEとの“秘密の暗号”を考えたり、客席をペンライトの色で2チームに分けて声の大きさを競ったり、楽しく遊んでいきます。そしてENHYPENはトロッコに乗り込んでアリーナ外周を回り、後方のサブステージへ。会場後方のファンとも近くで心を通わせます。そしてメインステージに戻り、「Tamed-Dashed [Japanese Ver.]」でさわやかなエネルギーを爆発させました。「Sweet Venom」では見事な首のアイソレーションの振付で、メンバーの顔がビジョンにアップで映し出されるたび、その美しさに大きな悲鳴が。筆者は特にSUNGHOONの切なげな表情が印象的でした。またどんどんセクシーさを増していくマンネ(最年少)のNI-KIが、パーカースタイルでここまで色気を放てることにも驚かされました。
メンバーの脚の長さが引き立つ「Moonstruck」
SUNGHOON (P)&(C) BELIFT LAB Inc.
すっかり日が落ち、客席のペンライトの光がきれいに広がる中、ライブは終盤へ。ENHYPENはシックなグレーの衣装にチェンジして、まずは「Hundred Broken Hearts」を、ゴールドの花が輝くマイクスタンドの前でエモーショナルに歌い上げます。続く「Still Monster」もR&Bサウンドのナンバーで、憂いのある大人の魅力を感じさせました。さらに「Moonstruck」を日本初披露。メンバーの脚の長さが引き立つ振付に大きな歓声が起こり、パフォーマンス後にJAYは「(ENGENEの)反応がいいよね!」とご満悦の様子で述懐します。さらにSUNGHOONをNI-KIとSUNOOでリフトするパートでは、2人の腕の長さが違うゆえに不安定になることも多いそうで、SUNGHOONは「乱気流の中の飛行機みたいなんです(笑)」と裏話を明かしていました。
最後の挨拶では、翌日のカムバックに向けた意気込みも
SUNOO (P)&(C) BELIFT LAB Inc.
ここからはメンバーがそれぞれ最後の挨拶。この日の公演のセットリストは、2ndアルバム『ROMANCE : UNTOLD』の収録曲を軸に構成されていましたが、11月11日にENHYPENは、そのリパッケージアルバム『ROMANCE : UNTOLD -daydream-』を韓国でリリースしました。メンバーはカムバックに向けた意気込みも交え、想いを語っていきます。
JAYは相変わらずの流暢な日本語で「ENGENEを幸せにするのが僕たちの仕事なので、それを忘れずに、いつもENGENEの皆さんのことを思いながら活動するENHYPENになります。僕たち、幸せになりましょう」と挨拶。SUNOOは「本当に楽しくステージができて嬉しかったです。時間が本当にあっという間。アルバム、楽しみにしてくれていますよね? 期待に応えられるよう、僕たち一生懸命練習しました」と、とびきりの笑顔で伝えます。
JAKE (P)&(C) BELIFT LAB Inc.
JUNGWONは半野外というベルーナドームの環境が気に入ったようで、「韓国の高陽公演でも感じたのですが、野外でパフォーマンスをすると僕はより楽しく感じるんです。本当にENGENEの皆さんからたくさんのエネルギーをいただきました。明日すぐにカムバックがありますが、皆さんからのパワーのおかげで頑張れると思います」とコメント。SUNGHOONは「本当に幸せな時間を過ごせました。埼玉公演は終わってしまいますが、まだ大阪と福岡公演が残っていますよね。一緒に幸せな年末を過ごしましょう」と話しつつ、カムバック直前に新曲のネタバレをしてしまいそうだと、ウズウズした胸中を明かして笑わせます。JAKEは冒頭で埼玉と福岡を言い間違えてツッコまれ、何事もなかったかのように最初からやり直して爆笑を起こしつつ、「埼玉のことが大好きになりました。2日間ちょっと寒い感じがしたと思いますが、皆さんが温かく迎えてくださったおかげで、本当にアツい2日間を過ごせました」と幸せそうに話しました。
NI-KI (P)&(C) BELIFT LAB Inc.
HEESEUNGは「今回のアルバムは深いストーリーが感じられるというより、聴きながら皆さんに楽しんでもらえる作品。ティザーのロブスター、ちょっとおいしそうでしたよね?(笑) すごく大きなヒントなのでたくさん観てくださいね。福岡でまた会いましょう!」とアルバムをアピール。NI-KIは「日本に来るたびに思うのが、初めから最後まで、ENGENEの皆さんはずっと立って観てくださっているじゃないですか。こうした些細なことまで感謝の気持ちでいっぱいで、本当のコンサートをしている気持ちになれるんです。日本に来ると、日本のお水を飲んで、いつもより爆発する感じがします。日本人なんでね」と微笑み、「この2日間、自分が今までしてきたコンサートの中で一番自分らしさを見せられた気がしてすごく楽しかったです」と、愛情たっぷりな言葉が胸に残りました。
HEESEUNGが美しくピアノを奏でる「XO(Only If You Say Yes)」
『ENHYPEN WORLD TOUR 'WALK THE LINE' IN JAPAN』埼玉公演の様子。(P)&(C) BELIFT LAB Inc.
そしてJUNGWONの「ENGENEと一緒に歩く道がいくら険しくても、僕たちがみんな花畑にしていきます。信じて大丈夫です」という温かい言葉に続いて、「XO(Only If You Say Yes)」へ突入。満開の花に囲まれたファンタジックな雰囲気の中、冒頭ではHEESEUNGが美しいピアノ演奏を披露しました。本編最後は「Paranormal」。メンバーが客席にマイクを向けて、ENGENEも大きな声で歌声を届け、会場は一体に。最後はペンライトが虹色に輝き、外から吹き込む冷たい風が、ENHYPENの上品な魅力をよく引き立てているように感じました。
最後もトロッコに乗り、ENGENEの近くへ!
HEESEUNG (P)&(C) BELIFT LAB Inc.
アンコールの間はENGENEの個性豊かなメッセージが書かれたスケッチブックが次々にスクリーンに投影され、ENGENEは声を合わせて、カムバックへのエールや、もうすぐ誕生日を迎えるJAKEへの祝福の言葉を届けました。そして再び登場したENHYPENはトロッコに乗り込み、「Always」「SHOUT OUT」「BLOSSOM」を歌唱。ENGENE1人ひとりと視線を合わせて、心を通わせました。
すっかり大人の魅力をまとったENHYPEN
『ENHYPEN WORLD TOUR 'WALK THE LINE' IN JAPAN』埼玉公演の様子。(P)&(C) BELIFT LAB Inc.
11月30日にデビュー4周年を迎えるENHYPEN。結成当時は全員が10代でしたが、すっかり大人の魅力をまとった姿が印象に残りました。リパッケージアルバム『ROMANCE : UNTOLD -daydream-』の活動にも期待が膨らみます。