5月21日(水)より、ディズニープラスのスターで独占配信が開始される推理スリラー『ナインパズル』。『梨泰院クラス』キム・ダミと『私の解放日誌』ソン・ソックの初共演ということでも話題集中、首を長〜くして待っていたファンも多いのではないでしょうか。
ドラマは、10年前に起きた未解決殺人事件の唯一の目撃者であり、今はプロファイラーとなったユン・イナ(キム・ダミ)と、イナをずっと容疑者として疑ってきた刑事キム・ハンセム(ソン・ソック)が、その未解決殺人事件と繋がりがあると思われる新たに発生した連続殺人事件の真相を追っていく本格的な推理劇です。
ユン・ジョンビン監督が推理スリラーに初挑戦! ラストにはSPUR独自のスペシャルインタビューも!
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演出を担うのは、推理スリラーというジャンル初挑戦という『ナルコの神』『悪いやつら』のユン・ジョンビン監督。どんなケミが生まれるのか、もう、ワクワクするような期待しかありませんよね。
そんな注目作の配信直前にディズニープラスがソウルにて制作発表記者会見を開催。早速SPURドラマLOVERS倶楽部もオンラインにて参加することに。会見に登場したのは、主演のキム・ダミ、ソン・ソックと、2人と共に一緒の捜査班でチームを組むキム・ソンギュン(チーム長ヤン・ジョンホ役)とヒョン・ボンシク(チームのマンネ刑事チェ・サン役)のユニークかつ濃いめキャラの俳優陣、そして、ユン・ジョンビン監督。彼らが語り尽くす作品&登場人物たちの魅力をドラマLOVERS倶楽部独自の視点でレポートします。
さらに、さらに、4人の俳優たちに、なんとSPURが特別に単独インタビュー!!!その模様も、映像付きでたっぷりとご報告しますね!
漫画っぽい要素も随所に盛り込んだ他の推理劇とは一線を画す世界観! 独特な空気感への没入感も半端なし
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やっぱり、最初に気になるのは作品自体のテイスト。どちらかというと“暗め&重ため”というイメージの強い推理スリラーではありますが、初挑戦というユン・ジョンビン監督が手がけると一体どんな世界観に仕上がるのか…。
「台本を最初に読んだときに、すごく引き込まれるようにスラスラと読み進められた作品です。そして、読み終わった直後に真っ先に浮かんだのは、この物語が果たして現実で起こりそうなことなのか? メインキャラクターのイナとハンセムは現実に存在しうる人物なのか?ということ。自分自身にそう問いかけてみると、リアルな現実の視点でこの物語を眺めていくと、観ている方が少し混乱するのではないか…と思ったのです。そこで、作品のトーンを現実と非現実の間にあるような世界、漫画のような世界にトーンアップさせる必要があると考えました。多くの推理スリラー作品を見ると、現実世界をベースに重いトーンで作られているケースが多かったのですが、私はそれよりもむしろ、ちょっと可愛く見せようと努力したところが多かったですね。ユニークなキャラクターもそうですし、小物だったり、空間だったり、ちょっと漫画的な要素を入れようと努力したんです」(ユン・ジョンビン監督)
なるほど、確かにドラマを観ていると、重たそうに見えて軽やかだったり、深刻そうに見えて、クスリと笑ってしまったり、今までの推理スリラーにはなかったその微妙なアンバランスがかえって心地よく、独特の魅力に引き込まれていくような感覚に包まれます。
「例えば、警察署やハンセムの自宅の空間が非常に変わっていて妙な感じがしました。演じていても、斬新で楽しいなあと思える感じなんです」(キム・ダミ)。
「不思議という言い方がふさわしい空間ですね。衣装も美術もセットも、現実と非現実が共存するような世界なので、演じながら時々その世界観に助けられたのも事実です。この作品は、推理ものではありますが、それと同時に単に推理ものと決めつけられないような別のものが潜んでいる、そんな感じなんですよね」(ソン・ソック)
ユニークな主人公イナを好感度高く演じたキム・ダミの演技がクセになる!
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登場人物のキャラクターは、そんな不思議な世界観を作り上げていく上で不可欠な重要要素。例えば、主演のキム・ダミ演じるユン・イナ。10年前に自宅で叔父が殺害された殺人事件の唯一の目撃者なのですが、そのショックで、当時の記憶が抜け落ちてしまったために、容疑者にもなりうる人物。それから10年、現在は事件の真相を追うプロファイラーになっているのですが、事件現場を一見しただけでも犯人の心理と動機を素早く推測することのできる天才肌なのです。それゆえ協調性よりは自分の考えに率直で、周りを振り回しつつも突き進んでいくタイプなのですが……。
「そうしたイナのキャラクターを作る際に考えたのは、今のイナに、記憶を喪失した10年前のまま留まってしまっている少女の頃のイナの性格が現れるんじゃないかということです」とキム・ダミ。「その時代に留まっている姿も表現したかったので、今のイナは自分の思った通りに行動するちょっとわがままに見えるところがあるのですが、そんなイナの中にある脆さや痛みも同時に見せたいと思いました」。赤いネクタイにネイルアート、ちょっと跳ねたショートヘアなど、そのファッションセンスも楽しめるイナのキャラクター。イナらしい独自のプロファイリングを表現するために、手の動きを効果的に使ったり、セリフにリズム感を与えたりという工夫も盛り込んだという彼女の演技に注目を。
この役にキム・ダミをキャスティングしたユン・ジョンビン監督は「思ったことをそのまま言ってしまうユニークなキャラクターのイナの行動を誰が演じたら、視聴者の方に受け入れてもらいやすいのかと考えた時に浮かんだのが、キム・ダミさんです。彼女が持つ健康的なエネルギーがあれば、イナの独特な姿を“ちょっと変わった子”として受け入れてもらえるのではないかと考えたのです。実際、撮影した結果を見てみると、ユニークな個性を持ちながら、すごく誇らしく、そして愛らしい人物に描くことができました」とキャススティングの理由を明かしてくれました。
ソン・ソックが演じるのはオタク刑事? 執念深く、そしてちょっとキュートなハンセムをどう演じるかも見もの!
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ソン・ソック演じるのは刑事キム・ハンセム。「一言でいうと、几帳面で粘り強い刑事です。10年前の殺人事件は、自分が唯一解決できなかった事件で、一人、その捜査を続ける一徹なところがあります」とソン・ソック。ハンセムは、実はいまだにイナを容疑者と思っていて、最初は疑いの眼差しを緩めずイナと接するも、次第に自由なイナに振り回されつつ共感していくという役どころ。ファッショニスタのイナにファッションをいじられるシーンもあったりするのですが、その抜けた可愛らしさと敏腕&頑固な刑事とのギャップ萌えも必至。
「僕はプライベートでニット帽をよく被る方で、ハンセムもニット帽をずっと被っています。(刑事としてはちょっと異色の)そんなニット帽スタイルが役作りに一役買ってくれたと思います」。それにしても、「カジノ」「殺人者のパラドックス」と刑事役が続いているソン・ソック。「でも、前の作品と違うように演じようとすると、それが裏目に出る場合も。職業を演じる前に、一人の人間を演じること。全ての作品を通して、それはいつも変わらないですね」。
ハンセムには、古い推理小説や映画、ヴィンテージの車などをこよなく愛するオタクな一面も。そんな魅力をソン・ソックがどう演じたかもぜひ、チェックを。
「内気で淡白。僕とダミは似ている」とソン・ソック。主演2人のケミストリーも目が離せない!
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ドラマでは、主演の2人が生み出すケミストリーも大きな見どころ。「イナにとってハンセムは、少女時代からいつも近くにいてくれた、いなければならない存在です」とキム・ダミ。一方、ハンセムにとってイナは「すごく守りたい存在でもありながら、また、打ち倒したい相手でもある、一言では言い表せない関係だと思います。その関係を表現するのが私の課題でもあった訳ですが、街中で親しくする兄と妹でもないし、かといって敵というわけでもない。どう表現すればいいのか最初はすごく悩みましたが、ある時から考え込まずに自然な想像力に任せた方がいいと思うようになりました。ダミともたくさん話しました。彼女のアイデアがすごく良かったので、それを取り入れながら2人の関係性を築いていったように思います」(ソン・ソック)。
キム・ダミとソン・ソックはこの作品が二人の初共演。「最初にお会いした時から、ソックさん自ら私のところに来て話をしていただきました。話しやすい雰囲気を作ってくださったので、二人のシーンは一番多かったのですが、いつもすごく楽しく演じることができました」(キム・ダミ)。
「性格的に僕とダミは、内気だったり、どちらかというと淡白だったり、似ているなと。だから、本当に良いパートナーとして撮影できたと思います。撮影では僕という人間と、ダミという人間が持っている自然のケミストリーがあると思うのですが、それを生かさないのは損だと思いました。僕たちにしか出せないケミは、ちょっと可愛らしく最近のトレンドにふさわしい感じで、視聴者の皆さんには喜んでもらえるのではと思います。僕が演じたハンセムは、典型的な刑事というよりは、そんな2人の関係性から生まれる意外性のある人物になっていると思います」(ソン・ソック)
脇を固める演技派も勢揃い! 豪華&贅沢な配役がさらにドラマを盛り上げる
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イナとハンセムと捜査を共にするメンバーも個性的な演技派ばかり。連続殺人事件を追う強力班第2班のチーム長ヤン・ジョンホを演じたのはキム・ソンギュン。「強い使命感を持った刑事です。礼儀正しく原理原則通りに行動する、ある意味面白くない真面目な人物であると思うのですが、この作品の中ではとても面白く描かれていると思います」。そんなヤン・チーム長の特徴を表すのが、ちょっと神経質にも見えるメガネ。「ヤン・ジョンホといえばメガネ。彼の折り目正しい印象など、私もメガネに助けられました」(キム・ソンギュン)。「恋のスケッチ〜応答せよ1988〜」や「熱血司祭」のコメディから、「ムービング」などのヒューマンまで演じる役柄も幅広い演技派ソンギュンの“真面目”キャラも必見です。
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そして、ドラマで何度も何度もクスリと笑わせて癒しの存在になっているのがヒョン・ボンシク。役どころは、なんと強力第2班のマンネ(末っ子)!チェ・サン役。「これまで、班長役とかリーダー役が多かったんですが、今回は末っ子になれて幸せでした(笑)。チェ・サンは末っ子であるMZ力溢れる性格が魅力です。本当はカッコいい刑事になりたいんだけど、現実は防犯カメラだけを確認する典型的な末っ子デカ。役作りですか? ソンギュンさんや監督は僕のことを普段からMZ、MZ※と言うので、普段の自分の姿をお見せした方がいいのではないかと努力しました」。実は彼、キム・ダミを除けば、実年齢も本当にマンネなのだそう。確かに、いつもは上司とかボスとか年上的な役どころが多いヒョン・ボンシク。そんな彼のキュートなマンネ役も見逃せませんね。※MZとはミレニアル世代(1980年代前半~1990年代中頃)とZ世代(1990年代中頃~2010年代前半)生まれのことを指す
壇上に並ぶソン・ソック、キム・ソンギュン、ヒョン・ボンシクというこの3人の姿に、何か気づいた人はいませんか? 韓ドラファンなら、もうお分かりのはず。そう、人気ドラマ『D.P.-脱走兵追跡官』でも共演していた3人なのです。しかも、今回のドラマとは立場が逆。ヒョン・ボンシクは、ソン・ソックとキム・ソンギュンのなんと上官役だったのですね。それに関してソン・ソックが一言。
「“軍隊”では、上官とうまく関係を築かなければと気を遣いしましたが、社会に出てみたら逆転。今回のドラマではボンシクさんは僕の部下。末っ子として本当に可愛かったですが、ある意味可愛いフリをしているのではないかと思ったり(笑)」。さらにソンギュンは「私も“軍隊”の時は、この弟にかなり叱られたり、プライドを傷つけられたりしたんですけど、今回、MZ世代の末っ子として登場した時はとても笑いました。弟たちと演技をすることがとても楽しかったですね」
そして、このドラマのもう一つの見どころ。それは豪華な特別出演。ファン・ジョンミン、イ・ソンミン、パク・ソンウン、イ・ヒジュン、チ・ジニ、パク・ギュヨンなど、名だたる大物スターが脇役でスポット的に登場するという贅沢三昧。ユン・ジョンビン監督がこれまでの作品で築いてきた縁を駆使したそうですが。「ドラマは全11話あります。最初に台本を読んで、多くの登場人物が必要であると思いました。単純にちょこっと出ればいいというのではなく、彼らは一話から繋がる関係性のあるキャラクターばかりなんです。一話一話ごとの主人公にもなり得る人物ではありますが、ちょっとしか出番がないので、視聴者の方が忘れない存在感もなければいけない。どうすればいいか悩んで、自分の人脈を駆使して、20年の映画人生で関わってくれた方々と食事をしながら交渉しました。つまり、ユン・ジョンビンの知人は全部出ているということですね(笑)」。
10年前の殺人事件で殺されたイナの叔父として、死体役で登場したチ・ジニはなんと、『サバイバー:60日間の大統領』で縁を結んだソン・ソックが交渉を担ったそう。
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ということで、ますます気になる「ナインパズル」。「さまざまな見どころがある作品です。緊張感を持ってみられる作品だと思いますので、すごき期待して観ていただきたい」(キム・ダミ)。「ネタバレに気を付けて、最終話まで、共に犯人が誰なのか推理しながら楽しんでいただくことを願っております。そのために僕も頑張りました」(ソン・ソック)「ナインパズルは、見る方にきっと日常から離れて違った世界へ導く、多くの楽しみを与える作品だと思いますので、多くの興味と期待をいただけたらと思います」(キム・ソンギュン)。「これまでの推理劇とは違う楽しさがあると僕は確信しております。みなさん、期待してください!」(ヒョン・ボンシク)という4人の出演者の挨拶で、「ナインパズル」充実の記者会見が終了しました。