ジョニー・デップが「アル・パチーノから電話がかかってきて……」ときっかけを語る! 監督作『モディリアーニ!』のため8年半ぶり来日。「次はもっと早く日本に戻ります!」

ジョニー・デップ監督作『モディリアーニ!』が2026年1月16日公開に先立ち、12月2日にTOHOシネマズ 六本木でジャパン・プレミアが開催され、8年半ぶりに来日中のジョニーがレッドカーペットと舞台挨拶に登壇した。

ジョニー・デップ監督作『モディリアーニ!』が2026年1月16日公開に先立ち、12月2日にTOHOシネマズ 六本木でジャパン・プレミアが開催され、8年半ぶりに来日中のジョニーがレッドカーペットと舞台挨拶に登壇した。

ジョニー・デップが約30年ぶりに長編映画の監督に挑戦

ジョニー・デップ 来日 『モディリアーニ!』

芸術家アメデオ・モディリアーニの人生を変えた激動の3日間を描いた本作は、『ブレイブ』(1997)で長編映画監督デビューを果たしたジョニーにとって2作目となる。ファンの歓声が響く中、ブラウンのスーツに身を包んだジョニーが登場。個性の光るファッションセンスで有名な、彼らしいフォーマルなスタイリングをこの日も披露。色とりどりの糸を織り込んだ凝った生地のスーツにピンクのシャツとアーティなポケットチーフを合わせ、トレードマークとなっているハットを被った姿に熱い視線が注がれた。

友人の名優アル・パチーノからの打診がきっかけ

ジョニー・デップ 来日 『モディリアーニ!』

会場の集まったファンや報道陣を眺めながらジョニーは「今日は来てくれて、ありがとう。そして僕を迎え入れてくれてありがとう」とファンに挨拶。カリスマ性を漂わせながらも、サングラスから覗く優しい眼差しと穏やかな表情が印象的で、大スター然として構えるところがない。また、先日のイマーシブ型アート展「A Bunch of Stuff - Tokyo」の記者会見では手に青い絵の具がついていたことに話題が集まったが、今回はなくきれいな指先で、ジョニーのじゃらづけリングに目が留まった。

ジョニー・デップ 来日 『モディリアーニ!』

トークセッションではまず、約30年ぶりに長編映画作品の監督に復帰した経緯について、アル・パチーノに打診されたことを明かした。

ジョニーは「アルとは映画『フェイク』(1997)での共演以来ずっと親交を深めていて、連絡を取り合っていたんです。ある日、彼から電話がかかってきて、モディリアーニの伝記映画の監督をするべきだと言われたんです」と、名優のモノマネを交えながら説明(さすがのうまさ!)。

なんてぶっ飛んだことを言うのだ、とジョニーは最初思ったそうだが「アルは元々ぶっ飛んだところのある人だけど、彼なりに考えてこの映画を僕に任せてもいいと思ってくれたから連絡をしてきたはず。作品自体に面白さを感じたのはもちろん、自分にとって大きなチャレンジになると思い引き受けることにしたんです」と二人の深い信頼関係をうかがわせた。

俳優として出演しないことも魅力に。監督としてのスタイルは?

ジョニー・デップ 来日 『モディリアーニ!』

久々の監督業については「自分が出演しなくていい、ということもすごく魅力でした。俳優たちには役柄になりきって自由に表現してほしいと伝えると、試しながら演じてくれて、色々な選択肢を僕に与えてくれました。それらを編集室で検討し、徐々に映画として形になっていったんです」と充実した日々を過ごしたよう。

イベント中は、長年ジョニーを通訳している方が担当していて、ジョニーを撮影したいカメラマンの邪魔にならないよう静かに離れていた。それに気づいて驚いた表情をみせ、通訳の方に近づき後ろに隠れたりと、チャーミングな一面も見せたジョニー。ちょっとした合間にもファンとアイコンタクトを取り、丁寧に言葉を選ぶ様子からも真摯な姿勢が滲む。「モディリアーニはどんなに作品が売れなくても、決して諦めずに自分らしさを貫き、画家としての人生を全うした。残念ながら生きている間、絵は売れなかったけれども、今となっては作品に2億、3億ドルの値がつく偉大な画家です。彼の人生の中の3日間を描くことで、その生き様を垣間見ることができたのは僕にとっても素晴らしいことで、本作をこうして皆さんに観ていただけることを非常に嬉しく思います。本当にありがとう」と感謝の想いを伝えた。

食事に行く仲!? 赤西仁がサプライズ登場

赤西仁 ジョニー・デップ 来日 『モディリアーニ!』

舞台挨拶の終盤には、サプライズで俳優の赤西仁が登場し、ジョニーに花束を贈呈。なんと、イベント終了後に二人には約束があったそう。「この後ジョニーと食事に行く予定なんですけど、その前に時間があったので急遽花束を(笑)」とハグ! 共通の知人を介して面識があったことを言及。ジョニーは赤西を笑顔で迎え入れると、花束でふざけ合う場面も。

赤西仁 ジョニー・デップ 来日 『モディリアーニ!』

最後にジョニーは「映画の公開にあたり、8年半ぶりに日本に戻ってこられたのですが、本当に長すぎましたね。次回はこれほど期間を空けずに戻ってくることを、皆さんにも自分にも誓います。ひょっとしたら3ヶ月後かもしれませんよ(笑)。この8年半の間、色々なことがありましたが、皆さんに映画を観てもらうことができ光栄に思います。どんな道も、歩むのはたやすいことではありません。今日皆さんに来ていただけたのは本当に素晴らしいことです」とメッセージを送り、会場を後にした。

国際的な実力派キャストが、ジョニーの元に集結!

ジョニー・デップ 来日 『モディリアーニ!』

©︎Modi Productions Limited 2024

映画『モディリアーニ!』は芸術家アメデオ・モディリアーニの人生を変えた72時間を描いた、ジョニー・デップの監督作品。物語の舞台は1916年のパリ、才能に溢れながらも、長く批評家に認められず、作品も売れないモディリアーニは街を去ろうとする。仲間たちに引き止められるが、彼の心は混乱するばかり。キャリアを終わらせようとしたその時、モディリアーニはアメリカの著名なコレクターであるモーリス・ガニャに出会い、運命を変える3日間のカウントダウンが始まる。

本作でモディリアーニを演じるのは、イタリア出身のリッカルド・スカマルッチョ。『ジョン・ウィック:チャプター2』(2017)をはじめ、ハリウッド大作でもお馴染みのバイブレーヤーが熱演。共演にはジョニーを監督に誘ったアル・パチーノのほか、ミューズ役にアントニア・デスプラ、『エミリー・パリへ行く』のブリュノ・グエリなど国際的なキャストが集結する。

また、東京・ニュウマン高輪 South 2F +Base 0では2026年5月6日(水)まで、アーティストとしても活動するジョニーの作品を展示したイマーシブ型アート展「A Bunch of Stuff - Tokyo」を開催中。ジョニーは30年以上にわたってプライベートで創作を続けており、本展では作品がテクノロジーと融合し、アートの世界を体験することができる。映画公開のタイミングも重なり、2026年はジョニーのクリエイティビティにどっぷりと浸れる、またとない機会となりそう。

映画『モディリアーニ!』
公開日:2026年1月16日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
監督:ジョニー・デップ
配給:ロングライド、ノッカ
https://longride.jp/lineup/modi/

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