少しシックなブラック&ホワイトの衣装に身を包みステージに立ったメンバー
今回のタイトル曲「Earth, Wind & Fire」では、愛を地、風、火のような自然に例えて、恋に対するエナジーを爆発させるかのように、ダイナミックかつポップなサウンド&パフォーマンスで表現して、新たなBOYNEXTDOORの魅力を見せつけた。
今年初のカムバックについて、SUNGHOは「今回のアルバムはメンバー全員で音楽的にもかなり悩みながら作り上げました。その分、僕たちにぴったりと合った服を着てカムバックする気持ちです。制作過程の悩みや努力が花を咲かせるような活動になればいいなと思います」と意気込みを語った。
TAESANは「『HOW?』は「初恋物語3部作」の完結となるアルバム。『WHO!』では初恋のトキメキを、『WHY..』では別れを歌いましたが、今回はその間にあるストーリーです」。またLEEHANは「初恋の別れに至るまでのさまざまな感情が込められた作品なので、経験のある方には誰もが共感できる内容だと思います」と、デビューから続いたシリーズの完結を伝えた。
今作のコンセプトは「キッチュコア(KitschCore)」。その意味を問われると、「キッチュ(Kitsch)と、自然な趣を意味するノームコア(Normcore)を掛け合わせた言葉です。親しみやすさにキッチュな感性を加えて、僕たちならではの色で表現してみました」とLEEHAN。
タイトル曲の「Earth, Wind & Fire」にもそんな感性が込められている。
「初めて聞いたときから本当に面白いと思いました。思い通りにいかない初恋のもどかしい気持ちを、僕たちならではのキッチュな感性で表現して新鮮さと中毒性を同時に感じられる曲になっています」とRIWOO。
今回もJAEHYUN、TAESAN、WOONHAKの3人が「Earth, Wind & Fire」の作曲に参加しているが、リーダーのJAEHYUNは「この曲を作るとき、自信に満ち溢れたカッコいい人なのに、なぜか恋だけはうまくいかずもどかしい気持ちを表現しようと、メンバー別に主人公を設定して解釈しながら作業を進めました。僕は、映画『キングスマン』('14)からインスピレーションを受けたジェントルマンを表現する歌詞があるので、ぜひ注目してほしいです!」と自信満々にアピール。
「僕はRIWOOのパートで、RIWOOみたいにダンスもボーカルもなんでもできるポップスターを表現できればいいなと考えながら書きました。メンバーごとにカッコいい人をどう表現しているか注目してもらえたら、より楽しく鑑賞できると思います!」と語るTAESANに、少し照れ臭そうにうつむくRIWOOの姿もほほえましい。
SUNGHOは「今回は超高速ラップパートがあるんです。ライブでできるのかと不安でしたが、完璧に消化するために努力をした結果、やればできないことはないと分かりました」とビハインドストーリーを明かした。
JAEHYUNも同感するように「その部分は早く歌いながら音程を正確に合わせなくてはならないので、僕はピアノを弾きながら練習をしました」と、実際にそのパートを実演してみせた。
WOONHAKが「全体的にとてもテンポが早くて振り付けも細かいので、そのディテールをかなり練習しました」と続けると、LEEHANは「そんな高速ラップやパフォーマンスのライブは、皆さんにも楽しんでもらえるんじゃないかなと思います。そして僕たちのチームパワーも感じていただきたいです」と、ふわりと笑った。
RIWOOはパフォーマンスについて「普段からステージを準備するとき、パフォーマンスディレクターの先生と細かく相談するんですが、今回はRIWOOに合わせたら僕たちらしさが出ると信じていると言っていただけて、自ら成長できたんだなと感じました」と、うれしそうに話した。
また、SUNGHOは今回のタイトル曲で四段高音を披露。「YOUという一言をどんな口の形で歌うかによって難易度が変わるので、いろいろな研究を経て練習やレコーディングに臨みました」とそれぞれの成長について答えた。
人々を魅了したステージパフォーマンス
続いて、『HOW?』の1曲目でもある「OUR」のステージを披露。
WOONHAKが「初デートのときめきを表現しています。爽やかで弾けるようなパフォーマンスを感じてもらえると思います」と紹介したように、デニムカジュアルスタイルの衣装で再登場したメンバーは、適度に力の抜けたBOYNEXTDOORらしいパフォーマンスと、清涼感ある歌声で魅了した。
メディアからの質疑応答では、『HOW?』の先行予約注文数が前作『WHY..』を40%近く上回る57万枚を突破したことに「本当にありがたいです。僕たちの音楽を好きになってくれたファンの皆さんが増えたと思うと、責任を持って頑張っていきたいですね。僕たちの強みは、楽曲やパフォーマンスにもメンバーが積極的に参加しているので、それぞれの個性を表現できることだと思っています」とTAESAN。
楽曲制作における比重も増えてきたことについて、JAEHYUNは「今回アルバムの制作の初期段階からどんなストーリーにするか、どんな感性で表現するかを話し合ったので、より理解したうえで制作ができたからだと思います。あと今回のタイトル曲の後半部分の作詞作曲をしたんですが、ZICOプロデューサーに送ったら、『全然修正する部分はない。このまま進めていいよ』とおっしゃってくださったんです。そんなふうに褒められたのは今回が初めてだったので、すごく嬉しくて自信を持てました」と、総括プロデューサーでもあるZICOとのエピソードも披露。
来月迎えるデビュー1周年の感想と記憶に残っている瞬間、今後の目標を聞かれると、SUNGHOは「いつもあっという間の1年だった、デビュー当時から音楽に対して本気で臨みたいという初心は忘れず、もっと成長したいねとメンバーとも話しています」と回答。
「まずはONEDOOR(ファンの呼称)に感謝したいです。記憶に残っているのは、デビュー日。メンバーやONEDOORの皆さんと出会えたのは、僕の人生の中でも一番価値あるターニングポイントだと思います。あと、個人的にささやかな目標ができたんです。今年から音楽番組のMCをしているんですが、僕がMCの間に自分の手でメンバーに1位のトロフィーを渡したい!」と、JAEHYUNが目を輝かせて答えた。
今回のタイトル曲と同名の海外アーティストとの関連性を問われたJAEHYUNは、「SUNGHOのパートに、恋する対象によって僕たちの感情が変化するような歌詞があるんですが、それをEarth, Wind & Fireに例えて表現したものです」とそれを否定し、LEEHANも「歌詞の中にも感情を自然に例えた表現が使われていますし、MVの中でも視覚的なメッセージとして表しています」と解説。
ストーリーの中間である『HOW?』を最後に、サッドエンディングの『WHY..』を先にリリースした理由について、SUNGHOは「確かに順番通りなら今作が二番目ですが、結末を先にリリースすることで、その間に何かあったのかという好奇心を掻き立てたいなと思ったんです。実際に、デビュー作の『WHO』では、僕たちメンバーの初恋に対するときめく気持ちを歌ったのに、その後すぐに別れの曲をリリースしたので、ファンの皆さんからも何があったんだ?という反応が返ってきました。そうすることでシリーズ全体を楽しめるのではないかなと思ったんです」。WOONHAKは「このシリーズは、サッドエンディングが前提だったというより、アーティストとしてあらゆる感情表現をしたいと考えていた過程から生まれた結果だと思います」ときっぱり。
デビュー当初から楽曲制作に参加し、さまざまなジャンルに果敢に挑戦している理由についてJAEHYUNは、「あらゆるジャンルに挑戦できるのは、僕たちの制作過程にあると思います。ジャンルを先に決めずに、僕たちが伝えたいテーマを決めてから、それに似合うジャンルを選ぶんです」と、リーダーらしくBOYNEXTDOORの方向性を明言した。
デビューから間もなく1年。初々しさも残るなかで、アーティストとしても確実に成長しているBOYNEXTDOORが今回のカムバックを皮切りに今年どんな活躍を見せてくれるのか、期待をせずにはいられない!