2019.02.28

minä perhonen

vol.5 Japanese Designers

斬新かつ革新的なアイデアと繊細さを感じる丁寧なモノづくりで世界から熱い視線を集めてきた日本人デザイナーの服。SPURの30年間の歩みの中でも大きな存在感を残し、今後も期待大の日本人デザイナーにフォーカス!

Brand minä perhonen

ブランドのスタート当初から、オリジナリティあふれるテキスタイルデザインを取り上げてきたSPUR。ファッション以外にも皆川明さんがディレクションした豊島の宿「ウミトタ」や青山「call」の取材を通して目の当たりにした、新しい試みへの熱量の高さには常に感服するばかり。光沢のある苔玉がダイヤ柄に連なる「モスパール」を、パイルジャカードで表現したコートも、ひと目でこのブランドだとわかるアイテム。コート¥100,000・サンダル¥24,000/77 ミナ ペルホネン

東京発のモード誌として、これからも彼らのクリエーションからは目が離せません

SPURが創刊された1989年は、世界的なモードの本流はパリやミラノにあった時代。そこから30年が過ぎた現在、自身の名を冠したブランドの設立から有名ブランドのクリエイティブディレクションまで、日本人デザイナーの活躍は全世界・各方面に及ぶ。東京発のモード誌 という旗印を掲げてきたSPURにとっても、クリエーションを深く掘り下げ、現場を知ることのできる日本人デザイナーとは切っても切れない間柄。SPURに配属された新人の頃から日本人デザイナーの取材を数多くこなしてきた現編集長の五十嵐は、当時をこう振り返る。「日本人デザイナーのパワーを感じたのは90年代にパリコレに行ったとき。コム デ ギャルソンなどがトレンドの道標となり、その影響を受けたブランドを数多く目にしました」 

SPUR 2003年12月号

以後、ハイクの前身で、巧みなカッティングのデニムで人気を博したグリーン(右写真)は海外バイヤーにも注目され、ミナ ペルホネンのモノづくりの姿勢やサカイのハイブリッド哲学などと同様、その実力の高さを確信したという。今後もその関係性は変わらない?
「ノワール ケイ ニノミヤの自由なクリエーションを始めとする日本人デザイナーの活躍、そして2020年に向けて日本のデザイン力がどう花開くのか、今後もいっそう注視していきたいですね」

SOURCE:SPUR 2019年3月号「いつもモードは、 SPURと……」
photography: Osamu Yokonami styling: Tomoko Iijima hair: JUN GOTO make-up: Masayo Tsuda 〈mod’s hair〉 model: Cecillia edit: Satoko Hatakeyama