vol.7 Supermodel
最新モードを着こなす表現者として、また、時代を映すアイコニックな存在として、誌面を彩ってきたスーパーモデルに今月はフォーカス。2000年代にいち早くSPURの表紙を飾り、ブロンドのショートヘアが大人気だったあのスーパーモデルのエピソードも交え、SPURとスーパーモデルとの関係性を語る。
Brand 3.1 Phillip Lim
アギネスがSPURに初登場したのは2007年10月号のカバー。当時、ニューヨークで快進撃をみせていた 3.1 フィリップ リムのルックのスタイリングも五十嵐が担当した。「彼女の雰囲気とフィリップの服がすごくマッチして、SPURっぽいなと思ったのを覚えています」春夏コレクションからピックアップしたのは、シティ・ボヘミアン風のパイルドレス。アギネスならこれをどう着こなすか想像するのも楽しい。
ドレス¥118,000(参考価格)・サンダル¥72,000/3.1 フィリップ リム ジャパン(3.1 フィリップ リム)
ショーのランウェイで新星を発見! アギネス・ディーンの衝撃
グラマラスで卓越した個性を持つモデルが「スーパーモデル」と呼ばれ、爆発的ブームとなったのは1990年代後半のこと。SPURは日本でのスーパーモデルブームの火つけ役でもあり、それぞれの時代に最も輝く女性たちをいち早くフィーチャーしてきた。そして2000年代の新しい価値観の中で他誌に先駆けて注目したのが、金髪ショートヘアがトレードマークのアギネス・ディーン。当時の表紙担当で彼女を起用した編集長の五十嵐は語る。
「ニューヨークのアナ スイのショーで彼女を見たのが最初。ボーイッシュなルックスにパンク風のヘアがとても素敵で、即座に彼女のエージェントに『SPURでアギネスを撮りたい』と手紙を書き綴ったほどです」
古着好きでミックスコーディネートの達人。バックステージの私服スナップの常連でもあり、なによりもサービス精神があり性格がすごくいい彼女。スターダムに上り詰めたのは、SPURの表紙を飾った直後のことだ。
SPUR 2007年10月号
「SPURの読者が憧れるボーイッシュな女の子の完璧な形がアギネス。半面、仕事ではエレガントなルックも着こなせる。いいモデルというのは幅も広いのだと確信しました」
2010年代もいよいよ今年で終わり。次のスーパーモデルの出現に大いに期待したい!
SOURCE:SPUR 2019年5月号「いつもモードは、 SPURと……」
photography: Takemi Yabuki 〈W〉 styling: Tomoko Iijima hair: JUN GOTO make-up: Masayo Tsuda 〈mod’s hair〉 model: Hirschy edit: Satoko Hatakeyama