【橋本愛の武装MODE】粒子の細かい服、マメ クロゴウチ

芸能界きってのモードラバー、橋本愛による連載第4回。今回フィーチャーするデザイナーは、マメ。デザイナー黒河内真衣子が作り出す、繊細でありながら芯の強いワードローブは、まさに橋本の世界観にフィットする。

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ドレス¥150,000、中に着たコンビネーショントップ¥29,000、ピアス¥38,000、ニットソックス¥75,000、ブーツ¥92,000/以上全てマメ カスタマーセンター(マメ)0120-927-320

「これまで日本のブランドにはあまり馴染みがなかったのですが、マメだけは特別。日常の中にインスピレーションを見出す黒河内さんの感性の豊かさ、そして自由なイマジネーションには毎シーズン感動するばかりです。伝統や職人技能を駆使した製法に惚れ惚れするし、お洋服から匂い立つ、奥ゆかしく静謐で、孤高の湖のようなオーラに惹きつけられます」。

マメの魅力を一言で表すとしたら?と質問すると、「粒子の細かさ」という答えが返ってきた。作り手の思いが細部にまで行きわたっている、というような意味らしい。もの作りの精神を粒子で表す橋本の感性にも、はっとするものがある。

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今回、新作の秋冬コレクションの中から選んだのは、ブラックとホワイトの切り替えが特徴的なドレス。異なるレースをカフ、襟元、そしてボディにあしらった、マメらしい繊細な一着だ。

シャッターの音に合わせて、手元をゆっくりと動かす橋本。目元に落ちる影がレースによってドラマティックな効果を生む。これこそが橋本が語る「着ている人だけでなく、それを見た人の心を動かす」ということなのだろうか。

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そろそろ秋冬コレクションの立ち上がりを控える時期だ。このタイミングなので、今シーズン気になったブランドを質問してみた。

「やっぱりセシリー・バンセンとシモーン・ロシャは今シーズンも素晴らしかったです。ミュウミュウのヴィンテージライクなパッチワークも美しかったです。個人的には、毎シーズンガラッとテーマが変わるブランドよりも、一貫したスタイルを持ったブランドが好き。洋服好きの人と話をしていると、過去の好きだったシーズンを懐かしむことがよくあるんです。でも、それってデザイナーが人間として時を重ねてきたことへの批判でもあるので、あまりしたくないし、してはいけないと思っています。でもセシリーやシモーンの洋服は、毎シーズン基本となるスタイルは同じで、少しずつパワーアップしているような感覚なんですよ。そういった意味で、ノスタルジーに浸る必要がない。変化ではない、進化というか。そのブレない姿勢に、いつも勇気をもらっています」

「橋本愛が最近買ったもの」シモーン・ロシャのエンブロイダリーソックス

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「白地に青い刺しゅうをあしらったソックスを買って以来、その魅力にはまって今では全色揃えています。写真には写っていませんが、ハイソックスも揃えています。これを履くだけで全体がふわっと神聖に仕上がるので、世界から切り離されたような気持ちになれます」。


橋本愛 プロフィール
熊本県出身。映画『告白』(2010年)、『桐島部活やめるってよ』(2012年)、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』(2013年)などで注目を浴びる。直近では大河ドラマ『西郷どん』(2018年)、『いだてん』(2019年)に2年連続出演を果たした他、昨年5年ぶりに民放連続ドラマ『同期のサクラ』に出演し話題を集めた。

model: Ai Hashimoto photography: Osamu Yokonami styling: Tamao Iida Hair and makeup: Hiroko Ishikawa edit: Shunsuke Okabe

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