【橋本愛の武装MODE】エターナルなエレガンスを湛えた、フェティコのブラックドレス

今月でスタートから1年となる本連載。唐突だが、今回が最終回だ。嘆くことなかれ、また来月から新しいコンセプトの橋本愛の連載がスタートする。

「橋本愛の武装MODE」。そのタイトルは、企画スタート時に取材した時の橋本の「ファッションは武装」という発言に遡る。当時のインタビューを読み返してみると、興味深い発言に行き着いた。「着るだけで強くなれるし、服に守られている気持ちになる」。まさかその後の世界情勢を予期していたとは考えづらいが、好きな洋服を着ることで感じられる安心感や高揚感は、どんな時世にあってもモードの本質なのだろう。

ドレス¥72,000、中に着たチュールビスチェ¥25,000/以上ザ・ウォール ショールーム(フェティコ)03-5774-4001、パンプス¥89,000/クリスチャン ルブタン ジャパン(クリスチャン ルブタン)03-6804-2855、頭に巻いたネット、ソックス/スタイリスト私物
ドレス¥79,200、中に着たチュールビスチェ¥27,500/以上ザ・ウォール ショールーム(フェティコ)03-5774-4001、パンプス¥97,900/クリスチャン ルブタン ジャパン(クリスチャン ルブタン)03-6804-2855、頭に巻いたネット、ソックス/スタイリスト私物

連載を振り返った印象を聞くと、嬉々としてこんな答えが返ってきた。

「この連載が始まってから、トンネルが開けたような感覚。ファッション誌で見て、いつか自分も着たい、と憧れていたような服を着て表現できる。夢のような企画。この連載を通じて、さらにファッションに対する情熱が深まりました」。

 これまで数々の個性的なスタイルに挑戦してきた橋本が今回選んだのは、永遠のエッセンシャルスタイルであるブラックドレス。2020年にデビューしたばかりの日本ブランド、フェティコによるものだ。

デザイナーの舟山瑛美は、自身のブランド立ち上げ以前にはクリスチャンダダでウィメンズウェアを手掛けてきた経歴を持つ。パフスリーブに、コルセットのようにウエストを絞ったシルエットは、フェミニンでありながら、極めて軽やかかつモダンな佇まいだ。

女優として、歌手として、また生粋のモードラバーとして飛躍し続ける橋本愛。次回の連載ではどんなスタイリングを見せてくれるのか。今から楽しみでならない。

「橋本愛が最近買ったもの」セシリー・バンセンのニットカーディガン

「実は体型的にあまり似合わないのですが、色があまりにも好みだったので購入しました。似合うものより好きなもの!!と言い聞かせながら、その着心地に癒されています。もうすぐ春だから、本格的に活躍するのは来冬からかな。楽しみです」。

橋本愛 プロフィール

熊本県出身。映画『告白』(2010)、熊本県出身。映画『告白』(2010)、『桐島部活やめるってよ』(2012)NHK連続テレビ小説『あまちゃん』(2013)などで注目を浴びる。 直近では大河ドラマ『西郷どん』(2018)、『いだてん』(2019)、初ヒロインを務める「青天を衝け」が放送中。現在発売中の「筒美京平SONGBOOK」にて「木綿のハンカチーフ」を歌唱。

model: Ai Hashimoto photography: Osamu Yokonami styling: Tamao Iida Hair and makeup: Hiroko Ishikawa edit: Shunsuke Okabe

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