シャネル
随所にハートモチーフのディテールがちりばめられていた春夏コレクション。中でも象徴的だったのが、チェーンを手繰り寄せるようにして持っていたハート形バッグ。前面はリュクス感漂うゴールドチェーンを構築的に編み込んだデザイン。背面はアイコニックなブラックのキルティングのレザーで覆われている。トップの開け口にはダブルCがあしらわれ、インターレースチェーンのショルダーストラップで斜め掛けも可能だ。
フェンディ
アーティスティックディレクター、キム・ジョーンズのデビューコレクション、2021-’22年秋冬シーズンで登場するや否や、瞬く間にイットバッグの名を得た「フェンディ ファースト」。ソフトなクラッチのフレーム部分にブランドの頭文字"F"を配した大胆なデザインは、色、素材を変えながら進化を続けている。今季は"枝豆"カラーが上品な光沢をまとってよりモダンにアップデート。
ルイ・ヴィトン
メゾンの創業当時から、不可欠なピースのひとつとして考えられているキーベル。2023年春夏コレクションのランウェイでひときわ存在感を放っていたのが、そのキーベルが巨大化したようなショルダーバッグだ。フロント部分にあしらわれたゴールド仕上げのLVロゴが大胆に映える。ボックスタイプなので容量がある点も高ポイント。凜と自立する様はメゾンの歴史を物語る。
ロエベ
クリエイティブディレクターのジョナサン・アンダーソンがロエベで初めてデザインした「パズルバッグ」は、折り紙から着想を得ており、精巧なカッティング技術によって生み出される幾何学的なラインと四方体フォルムが特徴。今季はランウェイでも登場した、花柄のエナメルメタルによるショートドレスと同パターンを落とし込んだ。春の訪れを告げる愛らしいデザインがチャーミング。
ディオール
ムッシュ ディオールの幸運のシンボルであるスターをアレンジしたコンパスや、セビリアの港から出発する船、四方に描かれた四大陸などはアーティスト、ピエトロ・ルッフォによる"レーヴ ダンフィニ"モチーフ。それらを贅沢に刺しゅうで全面に施したのがバケットバッグ「ディー バブル」。動くたび揺れるハンドメイドのタッセルが、しぐさにエレガントなニュアンスを添える。
ランバン
まるで彫刻のように佇む、ランバンの新アイコンバッグ「ペンシルキャットバッグ」。キャットハンドルの着想源はインテリアデザイナー、アルマン・アルベール・ラトゥーによってデザインされた、ランバンの創業者ジャンヌ・ランバン邸の薪のせ台。それをもとにクリエイティブディレクターのブルーノ・シアレッリがデザインを施した。留め具部分にはブランドのシンボルである母娘のマークも。
グッチ
1947年、フィレンツェの職人のアイデアにより、軽量で耐久性のあるバンブーをハンドルに用いて誕生したバンブー バッグ。そこに前クリエイティブディレクター、アレッサンドロ・ミケーレが独自の解釈を加えたのが「グッチ バンブー 1947」だ。2023年クルーズコレクションの新作は、GGパターンにきらめくクリスタル装飾が施され、ストラップをインターロッキングG入りのゴールドチェーンにすることでよりプレシャスな表情に。
バレンシアガ
名前の通り、砂時計を彷彿とさせるバッグ「アワーグラス」から着想を得た底面を縁取る美しいカーブと、柔らかなボディが特徴のバッグ「クラッシュ」。「アワーグラス」は、メゾンの創始者クリストバル・バレンシアガが生み出したバスクウエストコートのウエスト部分がくびれたシルエットがインスピレーション源となっている。今季はフェイクシアリング素材が仲間入り。