日常を飾るインスピレーションを得る
Director:森下公則
緑に囲まれた羽根木のアトリエの建物を2016年4月に08sircusの旗艦店としてオープン。「この豊かな空間を、服だけでなく美意識を表現する店舗にできないかとスタイリストの二村毅さんに相談したんです」と森下さん。「ふたりで掲げたコンセプトは"ライフスタイルショップ以上ギャラリー未満"。その心地よい距離感で"飾る" ことを提案します」。たとえば、セレクトの指針とした黒と白という色をとっても、素材や質感はさまざま。作家も、日本各地と北欧が混ざっていながら不思議と調和している。そのレイヤードの妙も感じられるだろう。
森下さんの愛犬 むぎちゃん
ウィルヘム・コーゲの花器
北欧現代陶芸の基礎を築いた祖。この1950年代のヴィンテージベースは成形後に分解、ずらして接合し再構築された。"SURREA"(右から)¥50,000・¥100,000・¥85,000・¥85,000
(右)安齋賢太の花器(左)船越保の花器陶に漆を塗り重ねた安齋さんの器と、焼成中に付着したすすにより色や質感が変わる船越さんの器。同じように見えて、まったく違う黒。(右から)¥55,000・¥35,000
1984年生まれの木工作家が手がけた、一枚板のタンニンと鉄を反応させ、木そのものを黒く染めた椅子。年輪や朽ちた箇所もそのまま残すため、それぞれ表情が出る。「和の佇まいですが、国や素材が異なるものをあわせたときによりオーラが引き立ちます」。各¥62,000
カールハリー・スタルハネの花器
スウェーデンのデザイナーによる花器をランダムに並べて。「日本や中国からも影響を受けているデザインは、日常に飾るものとしてなじみやすいですね」。¥20,000~¥300,000
デンマークのデザインメーカー、MENUの大理石の時計はミニマルなルックス。¥46,000
仏の陶芸作家、リュエラン夫妻による1950年代のパリの稀少なピース。¥700,000~¥1,900,000
マイケル・アナスタシアデスが手がけた水耕栽培用のプロダクトシリーズの器。¥19,900
オーストリアの伝統技を受け継ぐカール・オーボックのペーパーウェイト。¥28,000
東京インディペンデントショップの今
- THE FOUR-EYED(ザ フォーアイド)/新宿
- THE MOTTO HOUSE TOKYO(モットハウス・トーキョー)/千駄ヶ谷
- THE FIFTH GENERAL STORE(フィフスジェネラルストア)/中目黒
- 08book(08ブック)/世田谷区羽根木
- THE 1st SHOP(ザ・ファーストショップ)/北青山
photography:kimyongduck