人とコミュニティを軸に、ショップの概念を覆す
Founder/Photographer:藤田佳祐
Director/Stylist:渋川舞子
2016年10月。新宿・歌舞伎町の奥にオープンするやいなや注目の的となったショップ。『STREET』誌のカメラマンを務めていた藤田佳祐さんとバイヤーの渋川舞子さんにより設立された。店舗は、10年間廃墟としてラブホテルの裏手に身を潜めていたビル。広々とした空間に並ぶのは、相場よりかなり買い求めやすい価格の古着と、Martine Rose、ALYX、Vejasなど気鋭のブランドだ。3月にスタートした公式ウェブサイトも、単なる商品紹介や通販とは異なる体裁。ここで今何が起きてるのか? その一挙一動を見逃してはならない。
シャツ¥97,200・パンツ¥69,120(ともにCharles Jeffrey)・ソックス¥1,620(We Love Colors)/ザ フォーアイド 帽子・靴/スタイリスト私物
ドレス¥95,040/ザ フォーアイド(PHOEBE ENGLISH) Tシャツ/スタイリスト私物
フーディ¥42,120(Martine Rose)・ジャケット¥6,480・ネックレス¥2,160(ともにヴィンテージ)/ザ フォーアイド ショーツ・靴/スタイリスト私物
スカーフ¥1,080・タイ¥3,240・ピン¥1,080(すべてヴィンテージ)・ジャケット¥77,760・スラックス¥38,880(ともにCHIN MENS)・シャツ¥58,000(Charles Jeffrey)/ザ フォーアイド ソックス・靴/スタイリスト私物
interview with Keisuke Fujita
ショップの構想自体は2011年からありましたが、東日本大震災やファストファッションの台頭、ノームコアブームなどに閉塞感を覚え、スタートを躊躇していました。転機は’15年、スナップの撮影で渡仏したとき、転換を求める"時代の変わり目"を感じたこと。帰国後にオープンを決意しました。店名には意味を持たせたくなかったので、偶然持っていた4つの目があるポートレートからつけました。コンセプトはMake the impact(衝撃・影響を与える)/Make the blue rose(ないものも作る)/Make the place to be(来るべき場所/居場所を作る)。"人"と"コミュニティ"を柱に、これからの時代の実店舗の真価を見いだし、提供することを目的にしています。店舗もウェブサイト「THE FOUR-EYED NET」も、その役割は同じく"場所"を作ること。ウェブではファッションの作品撮りを掲載するプラットフォームを構築します。今買い付けている古着やブランドの服はその撮影のための衣装なんです。最終的にはこのシステムを通じて、ユーザーの創作意欲をかき立て、ファッション関係の仕事に夢を抱いてほしい。実店舗では、お店自体がブランドのキャンペーンビジュアルを手がけることも予定していたり、広告用の壁をバナースペースとして設けていたり。最終的には服が一枚も売れなくても成り立つ仕組みが作りたいんです。
INFORMATION
THE FOUR-EYED(ザ フォーアイド)
住所:東京都新宿区歌舞伎町2の8の2 パレドール歌舞伎町1F
営業時間:13時~21時
定休日:不定休
東京インディペンデントショップの今
- THE FOUR-EYED(ザ フォーアイド)/新宿
- THE MOTTO HOUSE TOKYO(モットハウス・トーキョー)/千駄ヶ谷
- THE FIFTH GENERAL STORE(フィフスジェネラルストア)/中目黒
- 08book(08ブック)/世田谷区羽根木
- THE 1st SHOP(ザ・ファーストショップ)/北青山
photography:Keisuke Fujita styling & model:Maiko Shibukawa hair:Tomoya Momoo〈ante hair〉(上から1枚目、2枚目、4枚目)