ショップの本質に立ち返りここにしかないものを
店舗にオリジナルアイテムは置かれておらず、ここにしかない、唯一無二の買いつけアイテムと偶発的に出合える店、「レショップ」。メンズが主だが、女性のファッション通も注目している。1階には国内外で買いつけされたウェアやバッグ、シューズなどが、2階にはヴィンテージアイテムが所狭しと並ぶ。何よりバイヤー・金子恵治さんによる物選びの視点が面白い。
「この店のターゲットはファッションが好きで、すでに服をたくさん買ってきている大人。従来のセレクトでは満足できない層を狙っています。日本では見たことがないものを仕入れたいから国を問わず買いつけに行きます。自分がよいと感じたものをセレクトした結果、イスラエルのブランド、ヘッド・メイナーから、フランスのヴィンテージまで幅広い扱いになりました」
金子さんは〝今すぐ着られること〟を重視しており、買いつけたものはなるべくタイムラグなく、約1カ月以内に店頭に並べる。取材当日はパリ、バルセロナ、アルゼンチン、テキサス、ボストン、NYの買いつけから帰国したばかり。よいものがあると聞きつければ、世界中どこにでも駆けつける。
「ノルウェーのブランド、オーランドスコーンはローファーの起源と呼ばれています。レショップが初めて日本に紹介しました。老舗ですがチャレンジスピリットがあり、大胆に切れ目を入れたレースアップデザインも制作。また、旬のスカジャンはコレクターである知り合いに譲ってもらったヴィンテージと、そのオーナーが作ったオリジナルをミックスして販売しています」
距離感を保った接客やトルソーは置かないのがポリシー。「こちらから教えるよりも、これは何だろう? とあれこれ考え、感じてから買ってもらいたい。受け身で情報を待つのではなく自分で考える〝余白〟を大切にしたいんです」
金子恵治さん
レショップバイヤー。セレクトショップ「エディフィス」バイヤーを経て、ルメールジャパンの立ち上げに参加。その後、JUNのショップ「THE POOL」の監修にも携わる。
SHOP DATA
レショップ 青山店
●東京都港区南青山3の17の3
電話:03-5413-4714
営:11時〜20時 不定休
SPUR2016年10月号掲載
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