パリコレクション/注目3トピックス

トレンチやサヴィル・ロウ風のジャケット、千鳥格子やグレンチェック……。トラッド要素が多く見られたパリ。といっても決してクラシックなスタイルを標榜するのではなく、パワーショルダー、ボリュームスリーブ、パターンミックスなどモダンなツイストを加えることで、キャッチーかつ新しい「攻め」のプロポーションを生み出していた。また、ミラノ同様エレガンス回帰への動きも顕著。クリストバル・バレンシアガ時代を彷彿とさせるドレスのルックが圧巻だったバレンシアガを初め、ロエベもフルレングスのドレスやスカートルックがぐっと増え、フェミニンに。パリもハイストリートからの脱却を図り、トラッド&エレガンスムードへのうねりが感じられた。

1.ドリ ヴァン ノッテンの100回目のショーに感動!

記念すべき100回目のショーとなったドリス ヴァン ノッテン。コレクションのルックにはこれまでのテキスタイルやプリントのアーカイブスがふんだんに取り入れられ、新しいスタイルにアップデート。モデルにはミカ・アルガナラズやハネ・ギャビ-などの現役おなじみモデルのほかに、90年代に活躍したトリッシュを初め、ベテランモデルも多数起用。その懐かしい顔ぶれに会場が沸いた。ファッションはエイジレスでタイムレス!というポジティブなムードと、メゾンを支えてきたモデルたちやスタッフへのドリス・ヴァン・ノッテンの感謝の気持ちと愛に満ち溢れたショーは、スタンディングオベーションで幕を閉じた。

2.チェックでトラッドを楽しみたい

グレンチェックや千鳥格子……。トラッドムードが漂う今季は様々なチェックのオンパレード。バレンシアガやロエベはボリュームスリーブやアシンメトリーな構築的フォルムでモダンに昇華。メゾン マルジェラはカットワーク&レイヤードで新たなスタイルに再構築。オーセンティックなパターンだからこそ、その取り入れ方を見ているだけでメゾンの特徴がわかった今シーズン。秋はひとひねりあるチェックアイテムが買い!

3.マチュアモデルの復活

ドリス ヴァン ノッテンが、マチュアモデル(引退したモデルも含めて)を多く起用したこともあって、髪を切ったキャサリン・マクニールや、アンバー・ヴァレッタ、サーシャ・ピヴォヴァロヴァ、リリー・ドナルドソンなど、ベテランモデルの活躍が目立った。年齢を重ねからこそ生まれる成熟した内面や、ライフスタイルを持っている彼女たちの堂々としたランウェイの姿は、フレッシュな10代のモデルとひと味違う美しい存在感を放っていた。


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