Guillaume Henry/ニナ リッチ クリエイティブ・ディレクター

自分に変化が訪れることを知らせてくれるお守りのトランプ

「僕は人生が偶然与えてくれるギフトを大切にしているんだ」と話しながらギョーム・アンリが財布から取り出したのは、折れ曲がって少々汚れたトランプのカード。9月のコレクション直前にパリの街で見つけたという。

「僕は道端にカードが落ちていたら、吉兆と捉えて必ず拾い上げて、常時持ち歩く。今では20枚近くあって、お守りみたいなものだね。10年くらい前、親友に"道端でカードを見つけたらそれは、自分に変化が訪れることを予告している"と言われたのがきっかけだった。実際、1枚拾うたびにそのカードが一定期間僕に寄り添ってくれて、変化をもたらした気がするよ」。

そして彼がもうひとつ習慣にしているのは、毎回ショーが終わると、自分へのご褒美として写真を1枚購入すること。「女性たちも、節目ごとに自分へのギフトを考えてみて。たとえば"TUPI"というバッグはどうかな。日常的に使うタイプじゃないけど、"欲しい!"と思わせる何かを備えたアイテムだと思うよ」

「このバッグにはノンシャランな佇まいがあって、物語性を備えているんじゃないかな」とギョーム。
バッグ「TUPI」〈H28×W24.5×D4〉¥191,000/コロネット(ニナ リッチ)

PROFILE

ギョーム・アンリ
1978年、フランス生まれ。パリのエコール・デュペレ、モード大学院IFMを卒業。2009年からカルヴェンのアーティスティック・ディレクターを務めたのち、2015年にニナ リッチのクリエイティブ・ディレクターに就任した。

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