「ボリュームがあってラフなシルエットを、淡いカラーで軽く見せるような抜け感が気分です。ただのだらしない人にならないさじ加減のお手本はこの3人!
1のカンデラはパステルカラーに清潔感と女性らしさが宿っています。スニーカー全盛期の今だから、ミュールの女っぽさが新鮮で、逆に目が行きますね。靴のベルベットやストールのファーなど、リュクスな質感のあるアイテムを使いつつ、ヴィンテージ感もあって素敵です。
2のセリーヌは、ちょっとした着崩し方の加減が絶妙ですね。ぼんやりしがちな色みと、ゆるっとしたシルエットを、重い靴と帽子の黒、クラッチバッグのシャープなストライプで引き締めているのがさすがです。今なら薄手のガウンでまねしたい。
3のキャロラインは、『頑張って着ています』感が見えない力の抜き方が非常に巧み。淡い色のトップスのインに着た白シャツがきいていて、清潔感があります」
「あえてスポーツアイテムを使わずに、モードなアスレジャースタイルを目指して。4のクリスは、ライン入りのトップスとパンツに合わせることで、ネットバッグをスポーティに見せているのが素晴らしい。足もとがスニーカーではなく、ブーツなところもうまい。パンツのスリットからのぞく素肌には、女性らしさが漂います。5のモデルのように全身スポーティだと、ただの部活帰りの人になってしまいます!」
「個人的にも好きな、襟元から少しだけインナーの白をのぞかせるスタイリング。このテクニックを上手に取り入れたハンサムなモデル2人を参考にして。6のアジョワは、胸元の赤いロゴの見せ方、靴のシャープなフォルムなど、スタイリングに対する気配りがすごい。このさりげなさに、余裕のある大人のムードと遊び心が漂っています。7・8のルースは、『毎日、このサイズ感の服を着ているんだろうな』と思わせるナチュラルな説得力がある。自分なりのセオリーが確立している人。襟元の白と、ジャケットの裏地の白でクリーンなムードを出しています」
「ただのいい子になりがちなグッドガールルック。9のガードレは、きれいめだけど攻めた靴やバッグでモードにまとめています。これで靴がパンプスだと真面目すぎてしまいますが、素肌の見えないブーツで禁欲的な強さを加えました。つま先の黒が、ベージュのワントーンスタイルをぐっと引き締めています」
「キュートなピンクには、パワフルな赤を合わせて。個人的にも好きなカラーリングなのですが、赤×ピンクの、強さとやさしさを掛け合わせた雰囲気はいつの時代も魅力的だと思います。10のジェスは、知的でクールなルックスと、ピンクのもこもこしたストールのギャップがいいですね。重めのシルエットも可愛い」