Story2 インサイダーたちの、ベストモデルは?【浜田英枝】

ファッションの世界でキャリアを築いてきた3人のインサイダーに、忘れがたいイットモデルにまつわるエピソードを教えてもらった。

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浜田英枝(スタイリスト)

PROFILE SPURをはじめとする数々のモード誌で活躍するほか、広告やカタログなども手がける。コレクションシーズンのモデルスナップ・ウォッチャーとしてもおなじみの存在。

 

年齢を重ねていっそう輝くモデルこそが魅力的

「まだスタイリストになるなんて思ってもいなかった90年代初頭、表紙を飾るミュージシャンに惹かれて『THE FACE』や『i-D』などの雑誌を買っているうち、そこに載っているケイト・モスやステラ・テナントを見て夢中になりました。とにかくゴージャスだった少し上のスーパーモデル世代に比べて、“ウェイフモデル”と呼ばれていた彼女たちは、当時のパンクカルチャーを色濃く体現していて抜群にクール。さらに、私服やライフスタイルも魅力的でした。彼女たちが着ている服は自分でも着てみたくなるし、お気に入りだという古着店があれば行ってみたくなる。お手本であり、刺激を与えてくれる存在でした。ケイトは、モデルとしては低身長なところにも『人にはそれぞれの美しさがある』というメッセージが感じられた。適度にリアルで完璧すぎない彼女の膝や脚のラインを、私はとても美しいと思っていました。
 ステラは47歳になった今がいちばん素敵ですね。おばあちゃんになっても素敵なのではないでしょうか。2017-’18年秋冬のドリス ヴァン ノッテンのショーは、ベテランモデルが続々とランウェイに登場した珠玉のショーでした。ルックを見ているだけで、すごくワクワクしたのを覚えています。ステラやこのショーに出ていたカースティン・オーウェン、そして最近復活したアヌーク・ルペールやケレル・ヤンセンといった人たちは、年齢を重ねてますます素敵に見える、本当に魅力的な女性たち。老いを恐れずに、人生経験を魅力としてまとえる彼女たちこそが、私にとってのイットモデルですね」

ドリスにとって100回目のランウェイショーを記念して、キャロリン・マーフィーやデルフィーヌ・バフォーらも出演

Kate Moss(ケイト・モス)、Kirsten Owen(カースティン・オーウェン)、Stella Tennant(ステラ・テナント)
「1998年頃のヘルムートラングのショーは、ケイト、カースティン、ステラなど豪華な顔ぶれが揃っていて大好きでした」と浜田さん。ステラは’96年のSPUR7月号の表紙にも登場!

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