一条さんが登場人物の女性の中でいちばんシンパシーを抱くのは誰かと聞くと、「可憐」という答えが返ってきた。確かに、ひと仕事終えて、寿司屋で一杯、なんて男前な可憐は一条さんのスタイルにも通じそう。
「可憐って、一見計算高そうだけど、意外とダメ人間で真面目ってところは私と似ています。大人になった彼女は、玉の輿を狙いながらも、実は能力が高いのでバリバリ仕事をこなしているかもしれません。それまでに培ったコネクションや知り合いの助けを借りて、世界的企業の秘書なんてどうかな。電話一本で、予約の取れない歌舞伎のチケットを押さえたりしてくれるの。当時から、女性が男性に寄り添ってやさしくいるだけの漫画は嫌でした。やられたらやり返すし、男を踏み台にすることもある。泣き寝入りはしない。今では、そんなことは当たり前ですよね。自分ではアウトサイダーだと思っていた考えがどんどんメジャーになっていくのは面白かったですね。余談ですが、大人っぽく見えてはいても、可憐も野梨子も悠理もバージンの設定だったんですよ（笑）」
［可憐］トラッドなハウンドトゥースチェックのセットアップを構築的にアレンジ。まるでケープを羽織ったように、袖から腕を見せるあしらい。深いＶのあわせや、シングルボタンなど、ほどよいセクシーさが魅力。切り替えのある同柄のフレアパンツと合わせて、60年代風のスタイルに。
ジャケット￥268,000・パンツ￥168,000（ともに参考価格）・バッグ￥277,000・ブーツ￥138,000／ロエベ ジャパン カスタマーサービス（ロエベ）
