日本発ならではの美意識や哲学がある服。春から夏のパートナーには、そんなエッセンスあるブランドを選びたい。
2015年に武長遼さんが立ち上げたブランド「JUHA」。“ジェンダーの流動性”をテーマに、ウィメンズ用の生地を用いてメンズ服を展開している。2020-’21年秋冬シーズンからは、センシュアルな女性像と繊細な男性像という二軸でウィメンズラインもスタート。ネップツィードを用いたストラップワンピースは、大胆に開いたバックシルエットや深いスリットもモダン。インのアイテムによっても表情を変えられる。
今季からデビューした佐々木悟さんによる「SATORU SASAKI」は着る人が自信を持てる服作りがコンセプト。丈が長めのトップスは、自身の叔父のペインティングを落とし込んだ。抽象的なプリントがアイコニック。ギャザーのデザインが強すぎないよう、襟を長く取り、袖幅も広くするなど、やわらかいイメージへとコントロール。レイヤード次第で一年中着られる。
竹内美彩さんが2019-’20年秋冬からスタートした「PHOTOCOPIEU」。パリの女性にインスパイアされながら、日々の中にある静かな情動をデイリーに落とし込んでいる。スマートなスリーブレスジャケットは、クラシカルなムッシュ(おじさん)が装うようなテーラードをベースに。ウエスト部分はダブルブレスト、袖は肩先をわずかに残してカット。淡いトーンの着こなしにも、きりりとしたニュアンスを加える。この時季のスタイリングの仕上げにぴったりだ。