テイスト違いで楽しむ、2泊3日シャツの旅

コロナ禍でなかなか遠出をする機会が減ってしまったここ数年。少しでも明るい未来を想像して、2泊3日の旅を想定してシャツを着回し! ヴィンテージミックスが上手な渡邉綾さんに3スタイルを披露してもらった。

着回しの主役にしたのは、メンズのタキシードシャツ。ヴィンテージショップ「Noël Vintage」で購入した一着だ。シンプルに一枚でもサマになるが、ゆったりとしたシルエットは、レイヤードも存分に楽しめる。さらに、前後を反対に着ることも可能。小さく畳めばかさばらないハットやスカーフのほか、メガネなどと合わせてスタイルチェンジする。

代官山のサロン「il」をベースにフリーランスで、ヘアメイク、ネイリストとして活動中。また、週に1~2度は美容専門学校にて授業を持ち、特別講師としても活躍している。

 

DAY 1 ビッグサイズを活かしてドレス風に

ヴィンテージのアイテムを着るときは、どこかに必ずデザイナーズブランドを取り入れてバランスをとるという渡邉さん。「タキシードシャツに、ニナ リッチのビビッドなイエローのベストを重ねました。ボトムにはヴィンテージのショートパンツを合わせて、タキシードシャツの長さを活かしたミニワンピース風の着こなしです」。コーディネートのポイントは、裾からチラリとのぞくパンツとベストのカラーをあえて合わせたこと。それぞれの色みがきいて、統一感のあるスタイルに仕上がっている。足もとにはジル サンダーのブーツを合わせ、バケットハットも黒で統一を。そうすることで、イエローをきかせたスタイリングが引き締まる。

 

DAY 2 シャツとボトムのスリットをリンクさせて

「購入したショップで、バックを前にして羽織りとしても着ることができると教えてもらいました。そこで、インナーにはヴィンテージのプリントTシャツを。ボトムはレジーナ ピョウ、ベストはマルタン・マルジェラです。シャツの袖とボトムのスリットを共鳴させてレイヤードをすれば、何枚重ねても統一感が生まれるんです。一見、ヴィンテージ風なベストは、20代の頃に奮発して購入した思い入れのある一枚です。最近また気分が巡って、当時頑張って買ったアイテムを、改めて着ることが増えましたね」。クローゼットに眠っていたアイテムやギークなダッドスニーカー、旅先でも味変しやすいアイウェア使いで旬な装いに仕上げている。

 

DAY 3 ピンクでまとめたセットアップ風スタイル

「なぜか大人になってからピンク色のアイテムを着ることが増えました。ATONのシャツワンピースは少し丈が長めなので、シャツをベルトがわりに投入して、あえて脇役的に着回し。革のベルトだと存在感が出てしまいますが、素材感の同じシャツをウエストに合わせることで、コーディネートにまとまりが出せるのでおすすめです。ボトムは、もともとウエストのサイズが90㎝くらいあった特大サイズのラルフ ローレンのヴィンテージ。自分のサイズに仕立て直してもらったのでお気に入りです」。頭にはシルク素材のヴィンテージのスカーフを巻いて、エレガントさを引き出して。足もとに合わせた水色のシューズが、春らしいムードを加速させる。

 

 

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