「わかりやすいものを着ない」「1枚ですぐおしゃれが完成するものには、手を出さない」。この二つが吉田佳世さんの変わることのないファッション・ルールだ。
「どんなブランドでも、どの時代のヴィンテージでも、トレンドがどうであろうとも、必ず自分らしさが際立つスタイリングに落とし込むことを意識しています」と吉田さん。着る人のパーソナリティが際立つ、映画から着想を得ることが多いのも納得がいく。
「『ドリーマーズ』(’03)のエヴァ・グリーンの装いは、いつ見ても色褪せることなく素敵です。異なるテイストを大胆にミックスしているのに決まりすぎず、絶妙なバランス感を保っている。私が今気になっている’70sテイストの服もたくさん登場するのですが、いかにも! というスタイリングがなく、どれもが彼女の個性や生活にしっくりとなじんでいる。私も同じように、今の自分の年齢で、東京という街でどんなふうに’70sを取り入れようか? と思いを巡らせるとワクワクします。しばらく寝かせていたジャケットやドレスをもう一度、新鮮な気持ちで楽しめるのもうれしいです」
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