’60sニューヨークのアンダーグラウンド・シーン、 「ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」展

前世紀ニューヨークのアンダーグラウンド・シーンの象徴としてあまりに有名なロックバンド、ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド。バンドとしての活動期間は短かったものの、彼らは音楽だけでなくポップアートや文学、映画、ファッションまでをも巻き込み、ルー・リードが3年前に他界した後も、絶大な影響力を誇っています。彼らの軌跡をマルチメディアで見せる展覧会が、パリで始まりました。
会場はジャン・ヌーヴェルによるウルトラモダンな建築のコンサート・ホール、19区のフィルハーモニー・ドゥ・パリ内の展示スペース。本展では、ルー・リード、ジョン・ケイル、そしてミューズ&ヴォーカリストとして迎えられたニコらバンドの主要メンバーを始め、彼らと関わりが深かった当時のアンダーグラウンド・ムーブメントのキーパーソンたちを個別に紹介しています。

キーパーソンとしてフィーチャーされたのは、アルバム『The Velvet Underground & Nico』のバナナ・ジャケットを手がけたアンディ・ウォーホールを始め、イーディー・セジウィックらファクトリーの面々、映画監督のジョナス・メカスやビート派詩人のアレン・ギンズバーグまで。スタンドを網羅した後、奥の部屋で長椅子に寝そべってマルチスクリーン上の映像を見ると、バンドを巡る当時のアンダーグラウンド・シーン全貌がわかってきます。ビデオをじっくり見たくて、私は2度行ってしまいました。カタログを読み終えたら、もう1ラウンドする予定……。

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ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子

パリ在住。ファッション業界における幅広い人脈を生かしたインタビューやライフスタイルルポなどに定評が。私服スタイルも人気。
https://www.instagram.com/minakoparis/

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