おめでとう!今年度のLVMH賞は、 ウェールズ・ボナーに

40歳以下の若手デザイナーを対象とし、過去にはThomas TaitMarques’Almeidaに贈られた、LVMH賞。その3回目、2016年度の授賞式が6月16日、パリのルイヴィトン財団の一室で開かれました。審査委員団はデルフィール・アルノー、カール・ラガーフェルドを始め、フィービー・ファイロからニコラ・ジェスキエール、ジョナサン・アンダーソンまで、LVMHグループのデザイナーの面々。受賞者にはLVMHグループより賞金30万ユーロと、1年間に渡るビジネス指導が提供されます。今年のファイナリストのリストには、本誌でおなじみのAALTOKoché、7/23発売の本誌9月号の“今先取りするべきニュー・レーベル”特集でも取り上げているY/ProjectAlyx、そして落合宏理によるファセッタズムと言った計8ブランドが名を連ねました。

見事LVMH賞に輝いたのは、Wales Bonner。ロンドン在住の25歳、セントラル・セント・マーチンズを2014年に卒業したグレース・ウェールズ・ボナー(Grace Wales Bonner)による、注目のメンズ・ブランドです。ハーフ・ジャマイカンとあって、持ち味はソウルフルなアフリカン・インスピレーション。これをサヴィルローのテーラリングで仕上げたちょっとアンドロジナスなコレクションは、早速マッチズや10コルソコモが買い付けています。ちなみに特別賞は19歳のカナダ人、ヴェジャス・クルシェフスキー(Vejas Kruszewski)によるユニセックスのブランド、Vejasに。

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ファッション・ジャーナリスト 乗松美奈子

パリ在住。ファッション業界における幅広い人脈を生かしたインタビューやライフスタイルルポなどに定評が。私服スタイルも人気。
https://www.instagram.com/minakoparis/

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